【本日発売】かつてない絶望の中、崩壊した地球を救えるか? EDFと侵略生物の戦いを描く「地球防衛軍6」のプレイレビュー

2022年08月25日 17:000

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2022年8月25日に、「地球防衛軍」シリーズの最新作となる「地球防衛軍6」が発売された。本作は、3Dアクションシューティングゲーム「地球防衛軍5」の直接的な続編であり、「プライマー」と呼ばれる異星生命体の攻撃を退けた後の地球が舞台となる。今回は本作の序盤を遊ぶ機会を得たので、世界観や雰囲気、プレイヤーが選べる4つの兵科などに焦点を絞って紹介していく。

 

なお、記事中で使われている画像はすべてPS4 Proで撮影している。

総人口の9割を失った地球で、主人公たちはあてもなく戦い続ける



西暦2022年。宇宙から襲来した侵略者・プライマーの攻撃を受けた地球は、「EDF(全地球防衛機構軍)」を投入して反撃を行う。約2年のあいだ戦い続け、人類はからくもこれを撃退した。しかし、プライマーとの戦いで総人口の9割を失い、社会システムや文明は崩壊寸前というありさまだった。本作の舞台となるのは、それから3年後の世界だ。



本作の舞台となる世界では、世界中の都市がすでに崩壊している状態で、周囲にはプライマーによって置き去りにされたエイリアンや侵略生物たちがはびこっている。侵略生物にいたっては繁殖力が強いため、一刻も早く掃討しなくてはならないが、人口が1割しかいない現状ではとても手が回らない。最初からすでに終わっているかのような状況だ。



主人公が所属する部隊は、研究者やコック、トラックの運転手といった、およそ戦いとは無縁な経歴の者ばかりで構成されていて、人員や装備が充実していた従来のEDFとはまるで違う。たとえば、「コンバットフレーム」という搭乗兵器は、先の大戦では2足歩行で活躍していたが、本作ではトラックを足代(あじろ)わりにしており、現場の急場しのぎとも言えるような要素が垣間見える。いっぽうで、そういうことをしなければままならないという現状を指し示してもいるわけで、世界観や個人、組織といったさまざまな面から、絶望感がにじみ出ている。



過去作にないくらい窮地に追いやられてはいるものの、敵を相手に無双するというのが「地球防衛軍」の醍醐味でもあり、それは本作でも変わらない。アサルトライフルやロケットランチャーなど多彩な武器で敵の群れを蹴散らせるので、本作特有の絶望感と「地球防衛軍」でおなじみの爽快感が、いい具合に拮抗(きっこう)しているとも感じた。


隊員たちの会話や無線も本作の特徴。どれだけ追い詰められても諦めない姿勢もあり、絶望的な戦いに対するプレイヤーの士気も上がる


敵を蹴散らすゲームだが、いっぽうで戦術も欠かせない



本作には「EASY」、「NORMAL」、「HARD」、「HARDEST」、「INFERNO」という5つの難易度があり、各難易度ごとに敵の攻撃力や耐久力、攻撃の激しさなどが異なる。最初はEASYからHARDまでが挑戦可能で、同じミッションのHARDをクリアしてもHARDESTは解放されなかった。一度エンディングに到達することが条件なのかもしれない。


EASYやNORMALなら、先に書いたような、敵を蹴散らす爽快感を味わえる。考えなしに敵に突っ込むのは厳しいが、距離を取りながら攻撃したり、倒した敵が落とす回復アイテムを適宜回収したりするなど、なるべく生き残れるような立ち回りさえしていれば、特に詰まることはないだろう。



HARDでは、少し戦略的なプレイスタイルが求められる。回復アイテムはどれくらい残しておくべきか、敵の群れが来たらどこの地形に誘導するかなど、考えることが増える。敵の体力や攻撃力も増しているので、ひとえに無双するというわけにもいかないのだ。筆者自身、序盤でいきなりHARDを選んだこともあったが、回復アイテムの配分などがうまくいかず、ジリ貧になってやられることも多々あった。



ゲーム内でも書かれているが、筆者としてもまずはNORMALでプレイすることをオススメしたい。本作の体力は「アーマー値」と呼ばれ、これがゼロになると操作キャラクターは戦闘不能になってしまう。最大値を増やすには、倒した敵から手に入る「アーマー」のアイテムを回収する必要があるため、序盤は体力が低い状態で始めなくてはならない。なので、いきなりHARDで挑んでもすぐに返り討ちにあってしまう。その点、NORMALはプレイヤーの戦力と敵の強さのバランスがほどよい。


とはいえ、難易度が高いほどランクの高い武器が手に入りやすいという利点もある。まずはNORMALで進め、アーマー値や武器を充実させてから改めて序盤のミッションを高難度で挑むというのもオススメだ。


プレイスタイルが明確に区別された4つの兵科



各ミッションでは、プレイヤーは「レンジャー」、「エアレイダー」、「ウイングダイバー」、「フェンサー」という兵科から好きなものをひとつ選ぶことができる。大別すると、「レンジャー」は初心者向け、「ウイングダイバー」と「エアレイダー」は中級者向け、「フェンサー」は上級者向けだ。



レンジャーは歩兵で、アサルトライフルやショットガン、スナイパーライフルなど、威力も射程もさまざまな武器を扱える。移動速度も優秀で、ダッシュを使えばちょっとした高速移動もできる。動きや性能にクセがないため、本作の基本的な動きを学ぶには最適だ。


装備可能な武器は2種類で、さらに「バックパック」で追加の装備を選択できる。これはサポートアイテムのようなもので、メインとなる2つの武器を使っている合間に補助として差し込むイメージとなる。今回筆者が触れた範囲では手りゅう弾が使えた。複数の敵を巻き込めるので群れへの対処にちょうどよく、さらに自動でリロードされるので気を取られることもなかった。



エアレイダーは支援攻撃を要請するタイプの兵科。位置を知らせた後、兵器に支援攻撃させるのが基本だ。攻撃を行うのは小型ドローンで、その攻撃はタイプによってさまざま。一点に集中するタイプもいれば、広範囲を一気に攻撃するものもある。


離れた場所から攻撃できるので、自分の身を守るのに適しているいっぽう、敵に近づかれたときの対抗手段が少ないという弱点もある。ドローンを要請するタイプの武器は、ドローンが戻ってくるまでリロードができないために、攻撃地点が自分から遠いほど隙が大きくなるという一面も。全体的に火力は高いものの、不意打ちされないよう攻撃のタイミングは考える必要があるだろう。



レンジャーと同様、エアレイダーもまたバックパックを装備できる。とくにエアレイダーは接近戦が苦手なため、レンジャーよりもバックパックの重要性が増す。選べる装備はレンジャーとは異なり、自分を守る「警護・カプセル」や味方のアーマーや車両の耐久値を回復する「ライフベンダー」などがある。支援系が多いので、ソロプレイよりはマルチプレイのほうが性能を発揮しやすいように思える。



ウイングダイバーは飛行ユニットを搭載した兵科。飛行ユニットを使って空中を飛び回れるのが特徴で、エネルギー兵器を合わせた空中戦をできるのが強み。レンジャーをはじめとするほかの兵科とはまったく違うプレイスタイルが可能だ。敵の攻撃をかわすのはもちろん、ビルの屋上から周囲を偵察したり、上空から真下に向かって攻撃を仕掛けたりすることもできる。装備できる武器は軒並み火力が高く、並みいる敵をつぎつぎと倒していける。


個人的な感想だが、ウイングダイバーはプレイヤーの力量が最も出やすい。というのも、飛行ユニットと主装備となるエネルギー兵器は燃料を共有している。飛び過ぎると武器に使うエネルギーが足りないし、武器ばかり使っていると今度は飛ぶための分が不足してしまう。1度エネルギーが底をつくと、完全に回復するまでは飛ぶことも撃つこともできない。



さらに、ウイングダイバーはアーマー値が全兵科の中で最も低く、打たれ弱いのも厳しいところ。エネルギーが切れているあいだを狙われたらひとたまりもなく、そういうポイントも考えながら動かなくてはならないので、かなりシビアな特性だ。


とはいえ、空中戦ができるのは新鮮で、上から敵を手玉に取っているという優越感はウイングダイバーならではの体験と言える。使いこなしたい人は、まずEASYのミッションから始めてみるのもいいだろう。



フェンサーは「パワードスケルトン」という強化外骨格を装備した兵科。全兵科のなかで唯一、武器を4つまで装備することができる。ガトリングや重キャノン砲など、リロードは長めだが威力の高い武器を持てるのが強みで、単体から群れまで、敵の規模を問わず圧倒的な火力を発揮する。また、アーマー値もほかの兵科と比べて最も高く、非常に打たれ強い。


ただし通常時の機動力は最低で、普通に歩いていると移動もままならない。そのため、武器ごとに設定された「ジャンプブースター」や「サイドスラスター」を使い、自分の弱点を補うことになる。ジャンプブースターは上方向に跳び、サイドスラスターなら前後左右に高速で移動できる。ただし、これらの装備は微調整が難しく、狙った場所にピンポイントで止まるのには慣れがいる。



そのほか、一部の武器を装備していると視点移動が遅くなり、敵に照準を合わせにくくなるという弱点も抱えている。ブースターやスラスターを使った移動が大ざっぱである点も含め、相手を正確に狙える精度や、攻撃しやすい地点をあらかじめ確保するなどのテクニックがフェンサーには求められる。



プレイヤーの技量が問われるものの、その分、フェンサーを使いこなせたときの爽快感はほかの兵科と比べても随一。大群をガトリングでなぎ払うのが好きで、筆者は今回のプレイでフェンサーを一番使っていた。


「地球防衛軍」シリーズの最新作であり、また圧倒的な絶望感を描く作品として、「地球防衛軍6」では世界観やその描写に力が入れられている。また、各兵科で異なるプレイスタイルはしっかり機能していて、互いの役割がかぶっていないのもうれしい。ストーリーも手が込んでいるので、ぜひご自分でプレイしてその魅力を感じてほしい。



  • 【作品情報】
  • ■地球防衛軍6
  • ジャンル;3Dアクションシューティング
  • 対応機種:PS5/PS4
  • 対応人数:1~2人(オフライン画面分割時)※最大4人までのオンライン協力プレイ対応
  • 発売日:2022年8月25日(木)
  • 価格:
  • ・パッケージ版/ダウンロード版:8,980円(税込)
  • ・ダウンロード デラックスエディション:12,100円(税込)
  • CERO:D(17歳以上対象)
  • 開発:株式会社サンドロット
  • 発売:株式会社ディースリー・パブリッシャー


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