【50時間プレイ】売上300万本突破「モンスターハンターライズ:サンブレイク」をレビュー! 「マスターランク」や「盟勇クエスト」など、新要素がてんこ盛り

2022年07月28日 17:150

※本コンテンツはアキバ総研が制作した独自コンテンツです。また本コンテンツでは掲載するECサイト等から購入実績などに基づいて手数料をいただくことがあります。

2022年6月30日に、Switch向けタイトル「モンスターハンターライズ:サンブレイク」(以下、サンブレイク)が発売された。本作は、2021年に登場した「モンスターハンターライズ」(以下、ライズ)の超大型拡張コンテンツで、「上位」のさらに上をいく「マスターランク」のクエストを始め、さまざまなコンテンツがたっぷり詰め込まれている。発売から1か月弱が経過した現在、全世界での販売本数はすでに300万本を突破。発売から3日で400万本を出荷した「ライズ」にも劣らぬ勢いを見せている。


今回は、そんな「サンブレイク」を50時間ほど遊んだうえでのレビューをお届けしたい。マスターランク、「盟勇クエスト」、「疾替え」という3つのポイントに焦点を絞り、筆者の感じた点などを解説していく。

⇒併せて読みたい

【100時間プレイ】「モンスターハンターライズ」レビュー!

上位を超える難関が待ち受けるマスターランク



マスターランクは、上位クエストの「雷神」をクリアしていると解放される。具体的には、発生する緊急クエストをこなすことで新たな拠点の「エルガド」に行けるようになり、そこで「MR」(マスターランク)というランクとマスターランクのクエストが出てくるという仕組みだ。


新しい拠点・エルガド


マスターランクとは、上位を超えるさらに高難度の等級を指す。「モンスターハンターワールド:アイスボーン」から登場した要素で、昔のシリーズ作品で言う「G級」にあたる。登場するモンスターは攻撃力や体力が強化され、動きは素早くなり、一部には新技も追加されている。



マスターランクに上がりたての段階では、当然だがマスターランク相当の素材は持っていない。最初は武器も防具も上位以下のままでマスターランクに挑むわけだが、少なくとも私は星3つのクエストまでは上位の装備で突破することができた。


バゼルギウスやテオ・テスカトルの素材で作るようなランク7の防具があれば、マスターランク1や2のモンスターの攻撃は耐えられるので、マスターランクの装備を整えるにはかなり助かった。詳しくは盟勇クエストの項目で書くが、上位からマスターランクに上がる際にネックとなる装備の移行は、少なくとも本作ではかなり簡単になっている。


攻撃力よりも気になったのはスピードで、とくにラージャンの素早さは目まぐるしい。怒り中だとあらゆる動作が一瞬で、チャージアックスを使っていた筆者としては「高出力属性解放斬り」を一度当てるのにも苦労した。


マスターランクを上げていくと、「傀異化(かいいか)」したモンスターを討伐するクエストに挑めるように。傀異化したモンスターは通常種よりもはるかに強力で、捕獲不可、専用の範囲攻撃など、独自の要素を持っている


筆者の場合、マスターランク3以降のクエストではモンスターの一撃があまりに強力なため、防具の強化は必須となった。マスターランクにふさわしく、あらゆる面でモンスターは上位よりも強くなっているものの、すでに書いたように、いきなりプレイヤーを即死させるような、理不尽な攻撃力を持つモンスターはいない。


また、「ホットドリンク」や「クーラードリンク」の廃止を始め、前作の「ライズ」の時点でプレイヤー側の狩りがかなり便利になっている。同じモンスターの素材から作る防具でも、上位版よりもマスターランク版のほうが備わっているスキルが強いことなどもあり、全体的な難易度はかなりバランスが取れているように思える。



「ライズ」の魅力である遊びやすさは健在。さらにマスターランクで登場するモンスターはどれも特徴がはっきりしており、戦っていて楽しかった。本作のストーリーでは「王域三公」(おういきさんこう)と呼ばれる、「ガランゴルム」、「ルナガロン」、「メル・ゼナ」の3つのモンスターがプレイヤーの前に立ちふさがる。


ガランゴルムは甲冑に身を包んだような見た目の巨大な牙獣で、ルナガロンは氷を用いるスピードタイプのモンスター。「サンブレイク」の看板モンスターでもあるメル・ゼナは、「キュリア」という生物を従えた瞬間移動など、トリッキーな攻撃を使う。外見以上に、モンスターよってプレイヤーには異なる立ち回りが求められる。それが刺激になるとともに、ランク上げも飽きずに進めることができた。



ただ、「百竜夜行」などの特殊なクエストがないことは、少し残念でもある。「ライズ」に引き続き「サンブレイク」でもアップデートは精力的に行われるようなので、追加のクエストに期待したい。


共闘も素材収集も楽しめる盟勇クエスト



個人的に「サンブレイク」でいちばん大きな要素なのが盟勇クエスト。カムラの里のミノトやヒノエ、エルガドのフィオレーネといったNPCが共闘してくれるクエストで、ソロでもNPCを交えた協力プレイができる。



盟勇クエストには、「重要調査クエスト」と「盟勇同行クエスト」がある。重要調査クエストでは、同行してくれるNPCを任意で選ぶことが可能。盟勇クエストでは、あらかじめ決められたメンバーとともに狩りを行う。


ストーリーを進めていくと、まず盟勇同行クエストが開放されていく。盟勇同行クエストをいくつかこなすと、対象のNPCを重要調査クエストに連れていけるようになる。なので、NPCとの共闘を楽しむのなら、まずは盟勇同行クエストからこなすのがオススメだ。



NPCと一緒にプレイできるメリットは多い。まず手数が増える。NPCを連れていけば、ソロでかかった時間を大幅にすることも可能だ。筆者の場合、25分ほどかかったモンスターの相手も、NPCを2人連れていったら15分ほどで終わった。ハンターが増えることでモンスターの狙いが分散し、プレイヤーにかかる負担も減る。盟勇は戦闘不能になってもダウン回数に含まれず、報酬金が下がる可能性は減り、回復薬の節約にもつながるわけだ。



盟勇クエストがすべてマスターランクであることも大きい。より強い防具を作るまでのつなぎでも、最強装備を作るためでも、この盟勇クエストをこなすことで、ソロでも効率よく素材を集められる。盟勇同行、重要調査のいずれにも登場するモンスターの種類は多く、ビシュテンゴやフルフルといった序盤に登場するモンスターから、メル・ゼナやクシャルダオラなど、後半で出てくる古龍タイプとまで戦える。



マスターランクの項目でも書いたように、ひとつ上のクエストに上がるのは難関だ。下位から上位、上位からマスターランクに行くときは、必ず挑むランクよりひとつ下の装備で挑まなくてはならないが、本作では盟勇クエストがあるおかげでその負担がかなり抑えられている。登場モンスターや、得られる報酬も集会所のクエストと比べて遜色ないので、ソロで遊ぶプレイヤーには特にありがたい要素だろう。



NPCの立ち回りは器用で、その動きはかなり人間らしい。生命の粉塵を使って回復してくれたり、罠を設置したり、遠くのモンスターを操竜で連れてきたりなど、できることが多いために最初はマルチプレイをしているような感覚すら覚えた。なお、キャラクターごとに傾向は決まっており、誰が攻撃向けや支援向けであるかは事前に確認できる。使わせる武器もこちらで決められるので、相手モンスターに応じてカスタマイズが可能。戦闘不能になってもプレイヤーがいくらでも助けられるうえ、報酬に影響がないのもうれしい。


クエスト中の掛け合いから、互いの関係性などがうかがえるのも面白い


盟勇クエストは、まさにNPCとの共闘がメインなので、同行者が多いと報酬が減るとか、そうしたペナルティを受けるようなことはない。共闘する楽しさを味わえるだけでなく、マスターランクの素材集めもはかどる。個人的には、集会所よりもこちらのクエストを遊ぶ機会のほうが多かった。今後のアップデートでは、ぜひ盟勇クエストも充実させてほしいところだ。


疾替えにより、より多くの鉄蟲糸技を組み合わせられるように




「鉄蟲糸技(てっちゅうしぎ)」によってアクションの幅が広がった「ライズ」だが、「サンブレイク」ではその鉄蟲糸技を切り替える「疾替え(はやがえ)」によって、より多彩な攻撃をくり出せるようになった。鉄蟲糸技のセットが「疾替えの書・朱」、「疾替えの書・蒼」の2つに増えたことで、疾替えにより、クエスト中は両方を好きなタイミングで切り替えることができる。



太刀であれば、「ライズ」からある桜花鉄蟲気刃斬と、「サンブレイク」で追加された剛・気刃斬りを使い分けることもできる。両方とも抜刀中にZL+X(Switch版)で使える技だが、隙が大きい代わりに高火力の桜花鉄蟲気刃斬に対し、剛・気刃斬りは出の速いカウンター技。それぞれを違う疾替えの書にセットしておくことで、普段は剛・気刃斬りで対処し、隙を見せたところで疾替え、桜花鉄蟲気刃斬で大ダメージを狙うといった動きもできる。



疾替えはすべての武器に適用されるので、バリエーションは多い。疾替えを前提にしたコンボや立ち回りの構築に加え、各モンスターに応じた使い分けもあるわけで、疾替えを研究するだけでも、ある意味やり込み要素が高いと言えるだろう。ちなみに、疾替え後は「先駆け」という移動技が使える。抜刀しつつ動けるため、回避からのカウンター、接近してからの攻撃などかなり使い勝手はいい。移動距離も長いので、単にモンスターの攻撃を避けるときにも有効だ。


疾替えはかなり強力だが、100%活用しようとした場合、構成次第では最大10個の鉄蟲糸技を使いこなさなくてはならず、ハードルはなかなか高い。とくにマスターランクで登場するモンスターは動きが素早いために、目まぐるしく変わる状況の中で武器だけでなく鉄蟲糸技と疾替えも使いこなすとなると、あまりの忙しさに頭が混乱してくる。


筆者の場合、基本は同じセットにして、片方にひとつだけ別の技を入れておき、徐々に慣らすというやり方を取った。アクションが得意な人は自由に決めてもいいが、苦手なら私のような方法も真似てみるのもいいかもしれない。あるいは、臨機応変に切り替えるのではなく、通常用、モンスターが体勢を崩したとき用といった具合に、あらかじめ使い分けるタイミングを決めておくのもいい。



ただ、疾替えは強力な要素だが、必須ではないという点は書いておきたい。あくまでもプレイヤーのアクションの幅を増やすための1要素なので、難しい人はいっそ封印してしまうのもアリだ。


盟勇クエストや疾替えといった要素を盛り込むことで、「サンブレイク」は「ライズ」で培われた遊びやすさとアクション性に磨きをかけている。「ライズ」を遊んだ人にはもちろんだが、上位クエストをスムーズにクリアできるよう、公式から無料のサポート装備が配布されているので、「サンブレイク」を機に「ライズ」を知った人も始めやすい。初心者も上級者にもオススメできるタイトルだ。


  • 【商品情報】
  • ■モンスターハンターライズ:サンブレイク
  • ジャンル:ハンティングアクション
  • 対応機種:Switch/Steam
  • 発売日:発売中(2022年6月30日)
  • プレイ人数:1人(通信プレイ時:最大4人)
  • CERO:C(15才以上対象)
  • プレイするには、「モンスターハンターライズ」本編が必要。

©CAPCOM CO., LTD. 2021, 2022 ALL RIGHTS RESERVED.

画像一覧

ログイン/会員登録をしてこのニュースにコメントしよう!

関連リンク

※記事中に記載の税込価格については記事掲載時のものとなります。税率の変更にともない、変更される場合がありますのでご注意ください。

関連記事