【予約締切目前インタビュー!】映画「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」版ドアン専用ザクとガンダムが、GUNDAM FIX FIGURATION METAL COMPOSITEで商品化! 開発者がこだわったポイントとは?

2022年07月26日 18:000

※本コンテンツはアキバ総研が制作した独自コンテンツです。また本コンテンツでは掲載するECサイト等から購入実績などに基づいて手数料をいただくことがあります。

現在公開中の映画「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」。TVアニメ「機動戦士ガンダム」第15話の同名エピソードを原案に、「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」の設定を踏襲して作られたガンダム映画最新作だ。

ビジュアル面でファーストガンダムに大きく貢献した安彦良和氏が、「THE ORIGIN」シリーズに続き本作でも監督とキャラクターデザインを担当している。

その「ククルス・ドアンの島」に登場する新デザインのザクが「GUNDAM FIX FIGURATION METAL COMPOSITE」ブランドに登場。そこで今回はBANDAI SPIRITSコレクターズ事業部の開発担当である稲吉さんと宮邊さんに、「GUNDAM FIX FIGURATION METAL COMPOSITE MS-06F ドアン専用ザク【ククルス・ドアンの島】」と、同じく受注中の「GUNDAM FIX FIGURATION METAL COMPOSITE RX-78-02 ガンダム【ククルス・ドアンの島】」の魅力について語っていただいた。

(記事中の製品は開発中のもののため、実際の商品と異なる場合もあることをご了承ください )

稲吉さん(左)と宮邊さん


--まずは商品の企画経緯からお聞かせください。

 

稲吉 最初に「GUNDAM FIX FIGURATION METAL COMPOSITE」(以下、GFFMC)のご説明からさせていただきます。GFFMCとは変形するユニコーンガンダムや「THE ORIGIN」の人気モビルスーツなど、宇宙世紀の機体をカトキハジメさんのプロデュースで商品化してきたブランドです。また、これと平行して「ROBOT魂(Ka signature)」というブランドでもカトキさんからご協力いただき、映画「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」に登場する「ペーネロペー」を商品化しました。映画版ペーネロペー自体、カトキさんのデザインだったこともあり、非常に親和性の高いアイテムに仕上がったと自負しております。そして今年の「ククルス・ドアンの島」公開にあたり、GFFMCで宇宙世紀のモビルスーツを商品化し続けてきたことと、Ka signatureで映画公開タイミングでカトキさんデザインの機体を商品化したこと、この2つの経緯がリンクしてドアン専用ザクとガンダムの商品化に至りました。

 

--GFFMCブランドを選ばれたのはなぜでしょう?

 

稲吉 「THE ORIGIN」版ガンダムやザクを商品化してきた経験があるので、GFFMCには繋ぎやすいと思ったからです。

 

--今回の商品にも反映されているGFFMCならではのポイントを教えてください。逆に従来にはなかった新しい試みがあればお答えください。

 

稲吉 GFFMCでは常に「ダイキャストという素材を生かす」「カトキさんが考案された彩色とマーキング、造形を最大限に生かす」という2点を心がけています。いっぽう、玩具のものづくりでは「金型を流用する前提」で開発するケースも多いのですが、今回のドアン専用ザクに関しては新造パーツを意外と使っているんですよ。たとえば太股がそうで、従来のザクよりもシュッと細くなっています。そこが従来とは大きく異なる部分ですね。そこまで踏み切ったのは「ドアンザクの決定版を作りたい」という思いがあったからです。

 

 

--それ以外のポイントを具体的にお聞かせください。

 

稲吉 ドアン専用ザクは「独特のシルエット再現」「破損部分の表現」をコンセプトに設計しました。先ほどお話ししたとおり、ほとんどのパーツを新造型することで細身のシルエットを再現しています。そしてたび重なる戦いで剥がれた装甲も、単なるディテールではなく層ごとのパーツ分けと彩色で表現しました。これもGFFMCだからこそ実現できた表現ですね。またダイキャストによる重量感もGFFMCならではの特徴ですが、今回のザクはフレームや関節だけでなく、左肩のショルダーアーマーや足首の爪先にもダイキャストを使っています。

 

 

--全身のマーキングの「かすれ」もリアルですね。

 

稲吉 本来なら「かすれ表現」をしたタンポ印刷で済ますところですが、この商品ではタンポを2重に使っています。まず「汚れ表現」を入れた薄いタンポを置き、その上から形状を崩したタンポ印刷をして「使い込んだ感じ」を演出しました。このマーキングはカトキさんと相談し、何パターンも作ってはトライ&エラーを繰り返しています。自然に摩耗したよう見えつつ、工場での生産工程でちゃんと実現できる方法が見つかるまで。このマーキングの一部……たとえばスカートの白ラインなどはアニメ用CGにはなく、GFFMCのサイズに見合った密度感にするため、カトキさんに追加していただきました。ですからGFFMC版ザクは設定以上にハイディテールになっています。

 

 

--足周りに施されたウェザリングもタンポ印刷でしょうか?

 

宮邊 足首はタンポ印刷、脚部裾の汚れは塗装と、部位ごとに使い分けています。今回の舞台は地球の島なので、「土を踏んだ」機体ならではの汚れをカトキさんと作り込みました。

 

 

--ガンプラの作例並みのグレードが完成品で手に入るわけですね。

 

稲吉 GFFMCは「カトキさんデザインの機体が、箱を開けたらすぐに楽しめる」という商品でもあります。これを実現するため工場とは何度も彩色で打ち合わせをしますが、今回のドアンザクは打ち合わせに費やした時間がシリーズでも最長でした(笑)。

 

 

--新造された頭部もドアン専用ザクの特徴をうまくとらえていますね。テレビ版では作画の個性だった長い鼻が、今回の映画で公式設定になったことは感慨深いです。

 

稲吉 「ドアンが急ピッチで修復したから長くなった」という設定は秀逸でしたね。この商品に限らず、商品開発時はカトキさんから「なぜ、こんな形なのか」「なぜ、こんなーパーツが付くのか」というデザインコンセプトをお聞きしているんですよ。「それらのアイデアをちゃんと形にしなければ」という思いを僕らは常に抱いています。顔といえば、今回のザクの頭部にはこのようなギミックも備わっているんですよ。

 

宮邊 劇中のドアンザクのモノアイはアップ時は大きく、引きのシーンでは小さく描かれることが多いんです。そのようなシーンごとの印象の違いを再現できるよう、モノアイを3サイズ用意し差し替え式にしました。 

 

稲吉 GFFMCでは初めての試みですね。僕もカトキさんもギミック大好き人間なので、可能な限りギミックは入れたいと考えています。以前発売した「高機動型ザクII」のジャイアント・ヒート・ホークもそうです。本来なら差し替えにすべきバーニアを開閉式にしました。たいていのギミックは元デザインを無視すれば再現できますが、僕もカトキさんも元デザインを崩さすにギミックを入れことをテーマにしています。

 

 

--付属品も豪華ですね。

 

宮邊 MS用バズーカを4種も付けました。これは今回の映画とは関係なく、シリーズを買ってくださったファンの方に向けたボーナスパーツです。A型とB型バズーカは既存品にも付属していましたが、C型とD型は新造型になっています。また黒かった色もアニメに近いミディアムブルーに変え、これにあわせてグレイだったヒート・ホークもアニメ設定の紫にしています。バズーカはドアンザクや別売のザクに持たせたり、右肩のシールドや腰にマウントさせたりできます。玩具ならではのオリジナル武装を楽しんでください。

 

 

--続いて、ドアン専用ザクの前月に発送されるガンダムの注目ポイントをお聞かせください。

 

稲吉 「RX78-02 ガンダム THE ORIGIN」をベースに、頭部とランドセルを新造パーツに変更しています。特に頭部はこの商品最大のポイントで、監督の安彦良和さんが描く顔のイメージそのままに再現しました。安彦さんガンダムの特徴である眼の周囲の「隈取り」のバランスに気を遣っています。

 

 

宮邊 さらに、その隈取りには凹ディテールを入れました。虫眼鏡を使わないと見えにくい部分ではありますが、ここにディテールがあると眼の周りが締まるんです。これはCGにもともとあったディテールを高密度にアレンジしたもので、僕らもチェックには虫眼鏡を使いました(笑)。

 

稲吉 目指したのは「安彦さん風の顔でありながら、カトキさんが手がけた新たなRX-78の顔」です。もちろん安彦さんとカトキさんとでは画風が違うので、お2人のテイストを融合させるために結構な時間を費やしました。顔の原型を商品の1.5倍のサイズで作り、それをカトキさんに監修していただき、完成までに何度もやりとりを繰り返しています。「たかが顔ひとつ」ではありますが、顔という重要なパーツだからこそ時間をかけています。

 

宮邊 あと彩色も結構こだわっていまして、胸も劇中どおりの明るいブルーにしています。実はけっこう作りにくい色で、サンプルも入念なチェックをしながら商品開発をしています。

 

 

--現在GFFMCでリリースを予定されている機体や、今後予定されている新たな試みはありますか?

 

稲吉 WEBサイトでお見せしているスレッガー専用の「ジム」を商品化に向けて進めています。このジムには、RX-78やドアン専用ザクと連動する割れたシールドや派手な発光のヒート・ホーク、はたまた岩まで付属します。詳細も近々公開予定ですので、魂WEBもチェックしていただければと思います。
また、せっかくカトキさんが関わってくださっているブランドなので、RX-78やザク以外の宇宙世紀モビルスーツも商品化したいと考えています。そして今回のドアン専用ザクで情報盛り盛りの彩色表現ができたので、今度は別の機体で情報量の多いカラーバリエーションを作ってみたいと思いました。宇宙世紀メカとは違いますが、今年4月に「ウイングガンダム(EW版)Early Color ver.」を発売したんですよ。従来のような光沢ではなくマット仕上げにしたら、多くの方に受け入れていただけました。今後もこのようなカラーバリエーションを考えたいですね。

 

 

--最後に全国の「ガンダム」ファンおよび映画「ククルス・ドアンの島」を見たユーザーに一言お願いします。

 

稲吉 カトキさんと作るブランドだから実現できた、ドアン専用ザクとRX-78の集大成と言えるアイテムです。映画の感動をいつでも思い出せるよう、ぜひ、お手元に置いてください。よろしくお願いします。

 

(取材・文/高柳豊[TARKUS])


【商品情報】
GUNDAM FIX FIGURATION METAL COMPOSITE MS-06F ドアン専用ザク【ククルス・ドアンの島】
・販売価格:25,850円(税込)
・お届け日:2022年12月発送予定
・受注締め切り:2022年8月5日(金)23時

<登場作品>
  機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島

<主な商品内容>
 ・本体
 ・交換用手首左右各4種
 ・交換用モノアイ×2
 ・ザク・マシンガン
 ・ザク・マシンガン用マガジン2種
 ・バズーカラッチパーツ左右
 ・ヒート・ホーク(長)
 ・ヒート・ホーク(短)
 ・専用台座
 ・MS用バズーカA型
 ・MS用バズーカB型
 ・MS用バズーカC型
 ・MS用バズーカD型
 ・バズーカA型用予備マガジン×3
 ・バズーカB型用予備マガジン×3
 ・バズーカC型用予備マガジン×3
 ・バズーカA型用交換パーツ
 ・バズーカB型用交換パーツ
 ・バズーカC型用交換パーツ

<主な商品素材> ABS・PVC・ダイキャスト
<商品サイズ> 全高:約180mm
<対象年齢> 15歳~
<注文受付数> お一人様2個まで

 

GUNDAM FIX FIGURATION METAL COMPOSITE RX-78-02 ガンダム【ククルス・ドアンの島】
・販売価格:22,000円(税込)
・お届け日:2022年11月発送予定

<登場作品>
  機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島

<主な商品内容>
 ・本体
 ・交換用手首左右各3種
 ・初期型換装用パーツ(左肩用、右肩用)
 ・ランドセル
 ・コア・ポッド
 ・ビーム・サーベル刃×2
 ・ビーム・ライフル
 ・ハイパー・バズーカ
 ・シールド&グリップ
 ・台座一式

<主な商品素材> ABS・PVC・ダイキャスト
<商品サイズ> 全高:約180mm
<対象年齢> 15歳~
<注文受付数> お一人様2個まで

<備考>
 お買い求めの前に:必ずお読みください。 
 ※実際の商品とは多少異なる場合があります。
 ※彩色などの外観は、商品個々で多少のバラツキが生じる場合があります。
 ※商品仕様や発送日は予告なく変更になる場合があります。
 ※予定数に達した時点で、ご注文の受付を終了させていただく場合があります。
  また、ご要望が多数の場合は、再度受付を行う場合があります。
 ※本商品は海外で販売の可能性があります。

 以上あらかじめご了承の上、閲覧ください。

※最新の情報・詳細は商品販売ページを確認。
※準備数に達した場合、販売を終了となる場合あり。
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(C)創通・サンライズ

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上映開始日: 2022年6月3日   制作会社: サンライズ
キャスト: 古谷徹、武内駿輔、成田剣、古川登志夫、潘めぐみ、中西英樹、池添朋文、新井里美、福圓美里、林勇、伊藤静、宮内敦士、上田燿司、遊佐浩二、内田雄馬、廣原ふう
(C) 創通・サンライズ

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