原点に帰ったかのような素晴らしき「大人のための」新ルパン
観賞手段:テレビ
まだ3話目までしか見てませんが、ここまでで本作の魅力はもう十分に伝わってきたので、レビューを書きます。
今作は、峰不二子を主役としてフィーチャーした構成になっていますが、話としては不二子が多く絡むものの、ルパン、次元、五右衛門といった主要キャラクターがきちんと生きた構成になっており、これまでのルパン作品と比べても違和感があるわけでもありません。むしろ、視点を不二子側に移すことで、ほかのキャラクターの客観性が際立ってきており、これまでずっと見ていたはずのルパンも少し違った見方で見えるという点で、非常に凝った構成となっています。これはこれまでの日本アニメにはなかった観点かもしれません。非常に興味深いです。
全体的には、完全に大人向けの雰囲気となっており、そういう意味では原作ルパンにもっとも近いテイストがあります。わざわざ劇画調の斜線を入れ込んだり、作画もすごく凝っていていいです。何しろオープニングからしてぐいぐいとその世界に引き込まれます。こういう独自の味を持ったアニメ作品というのは、ほとんど例がなく、見ていて本当にわくわくします。まさか、すでに古典ともいうべきルパンの新作でここまでわくわくさせられるとは。スタッフの思いの深さと力量がまざまざと感じられます。
ルパンと言えば、音楽も重要な要素ですが、この点でもファーストルパンとセカンドルパンあたりのいいとこをそのまま受け継いだ感じで、非常に好感が持てます。最近の流行なのかもしれませんが、次回予告がないのもミステリアスでいいですね。本当に、何もかも期待以上の出来だと思います。
- ストーリー
- 4.5
- 作画
- 5.0
- キャラクター
- 5.0
- 音楽
- 5.0
- オリジナリティ
- 5.0
- 演出
- 5.0
- 声優
- 5.0
- 歌
- 5.0
満足度
5.0
いいね(2)
2012-04-20 12:15:54