この作品を端的に表現すれば、「王の右手」と「エビフライ」だろう。あとは、「缶切り」か。一つ一つ解説すると、「王の右手」とは右手を切り取られたときに、主人公がのたまったセリフである。「エビフライ」とは覚醒した主人公が宙を舞ったときのハイレベルな作画のこと。「缶切り」とはこの作品の良心と呼ばれたサブヒロインの死の原因をつくった男子生徒のことである。
つまり、「ギャグ」「ギャグ」「胸糞」という感じである。
まあ、それはさておき、この作品のPVは圧倒的な破壊力があった。主題歌とエンディングともにハイクオリティで、澤野がついただけあり、BGMも秀逸。作画も時折激しく崩れることを除けばいい感じではあった。キャラクター原案も完璧。しかしながら、ストーリーが結局何をしたかったの?みたいな形で、おそらく、主人公に敵対する存在をうまく描けなかったことが問題なのかと思います。せめて、ハッピーエンドなら評価も違ったのだろうが、バッドエンドにしてしまったことによりさらに評価が地に落ちてしまったような気がする。ただ、総じてみれば面白かったような気もする。期待値が高すぎただけではないかなと思います。あと、キャラクターはクズが多かったことも覚えている。
ハレが死に、カタルシスはいのりに集約されたが、いのりも死んだ結果、エビフライだけが残った。そんな感じです。