あにめい太さんの評価レビュー

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ディストピアにおける日常

観賞手段:テレビ
最近ディストピアものが流行っているのかもしれないが、本作はある意味で、陰鬱なディストピアものとは一線を画した作品である。

誰もいない荒廃した土地を「ケッテンクラート」に乗って旅する2人の少女。いかにも、ミリタリーマニアが好きそうなシチュエーションだが、それだけではない。この世界で描かれるのは、戦闘でも冒険でもない。ある意味、2人だけのゆるふわな日常なのだ。ある意味では「漫才」と言えなくもない。軍服姿の女の子が2人だけで漫才しながら、誰もいない(たまにいる)ディストピアの世界をゆく。ものすごいシュールな設定なのに、これが自然とハマってしまうから不思議だ。

キャラは思い切り丸顔のデフォルメ。世界が荒廃して寒々しいのと対照的に描かれる。ときおり、残っている人間やロボットに出会い、そこにはある種のドラマが描かれる。行き場のない絶望的な世界の中で、2人はそれでも漫才を繰り広げながら、どこか楽しげに生きていく。最高だ。

音楽もいい。演出もいい。特に、エンディングに入るつなぎが絶妙にうまくて鳥肌が立つ。非常にセンスのいい作画と演出。間違いなく名作の部類であろう。
あにめい太
あにめい太
ストーリー
4.5
作画
5.0
キャラクター
4.5
音楽
5.0
オリジナリティ
5.0
演出
5.0
声優
5.0
5.0
満足度 5.0
いいね(0) 2017-12-08 15:14:26

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