YOU44さんの評価レビュー

竹宮惠子は著書で、原作者でもある増山法恵の言葉で
「あのね、友情ってあるでしょ？
その友情がいわゆる愛情に微妙に
『あ、踏み込んでいるかな、今』ってくらいの、
はかないところ」
そこがBLの醍醐味だと言う。百合も同じだろう。
でも本作はその醍醐味をスルーし、
「このあいだから付き合いだしました」から始まる、
「それからの物語」なのだった。
「付き合うって、思ったよりふわっとしたものなんだな」
女の子同士ってだけでなく、
付き合うことが初めての山田は
『アキバ冥途戦争』のひよりみたいな無垢な瞳をしている。
加瀬さんの声は佐倉綾音。
『のんのん』の夏海や『五等分』の四葉と元気いっぱいなイメージ。
そのイメージのまま百合ってる。
「私（加瀬さんの裸を見て）びっくりしちゃったんだよ」
「恥ずかしくて、一緒にお風呂はいれなかったんだよ」
修学旅行先のお風呂でのこと。初々しさに胸がドキドキする。
この気持って忘れたくない。
進学したら新しい出会いが待っている…
山田と加瀬さんが歌う「明日への扉」が心に染みる。