安易なトッピングが、折角の素材の味を損ねる例。
観賞手段:劇場
劇場版20作目記念作ということで、TVシリーズ序盤からのリメイクと言う企画で目を引いていた本作。内容は端折り過ぎの感はあるものの、勝利至上主義を否定しつつも敗北も受け入れられない葛藤、それを乗り越えて「ポケモンマスター」と言う目標を掴むサトシの姿など、話の大筋は決して悪くはない。
ただ、その中でピカチュウに日本語を喋らせてみたり、サトシを一旦消滅させてから復活させたりなど、非常に安易な演出を組み入れて肝心な所で興を削ぐ形になったのが残念である。
これまでの作品では、言葉はかわせなくてもピカチュウの気持ちはちゃんと表現できていたし、会話で表現するならポケモンである必要がない。すぐに復活させるのにあんな消滅シーンを入れるのは、客に安っぽい感動をせがんだ媚以外の何物でもない。
そこそこのレベルにまとまりかけていた料理に、ダダ甘な甘味料をぶちまけられた気分である。話自体が悪くなかっただけに残念だ。
- ストーリー
- 4.0
- 作画
- 4.5
- キャラクター
- 4.0
- 音楽
- 4.0
- オリジナリティ
- 3.0
- 演出
- 2.5
- 声優
- 4.5
- 歌
- 4.5
満足度
3.5
いいね(0)
2017-08-28 15:08:04