社畜さんの評価レビュー

原作小説第１巻発売当時から作品紹介の世界観や設定、椎名優先生のイラストに惹かれてずっと気にはなっていたものの、いつか読もうと思っているうちに完結してしまった作品だけに今回のアニメ化は本当に嬉しかった。
現在配信サイトで第４話まで視聴したが、原作未読の身からするとここまでは期待以上の面白さで、ケイの「記憶保持」と作戦立案能力、美空の「リセット」さらには智樹の「声」を駆使して困難な目標を達成していく展開は本当に見事だし、１回目や２回目で断片的に提示されバラバラの点のようだった情報が最後には一本の線に繋がり謎が解けていくカタルシスもたまらない。
あえて難点を挙げるとすれば、登場人物の性格や思考にやや不自然さを感じてしまう点で、極端に感情が希薄でまるでロボットのように振る舞う美空や、いくら「リセット」で生き返る段取りを組んであるとはいえ自分の命でさえ目的達成のための道具と割り切って躊躇なく死ぬ事のできるケイの達観ぶりなど、高一の少年少女の性格付けとしてはさすがに無理があるように感じる部分はある。
だがこの作品のことなので、おそらくそのあたりの疑問についても今後ケイ達の過去を掘り下げるとともに上手に解消してくれるだろうと期待しつつ、最後まで楽しみに視聴していきたい。