このアニメ全体にジレンマを感じる
観賞手段:CS/BS/ケーブル
制作スケジュールの遅れが目立った本作。
それでも10月に放送枠を確保できたのは色んな意味で離れ業のように思えます。
1クール目のレビューでも書いたのですが、このアニメのドラマ性とキャラクターの個性が反発してストーリーにジレンマを生んでいるというのがはっきりわかってしまいました。
ゲームを原作としたアニメが微妙なことになるというのはありがちなのですが、その理由としてゲームキャラクター特有の強烈な個性が挙げられます。
※ここでいうゲームにはビジュアルノベルは含まれません
ゲームではとにかく個性が重要で、多少現実離れしていようが各キャラクターの個性を極限まで高める必要があります。
アイドルマスターシンデレラガールズにおいては、無印のアイドルマスターと比較してもさらに強調された個性を持ったキャラが大勢出てきます。
キャラクターありきの作品ですから、キャラのイメージに反するような極端なことをさせるわけにはいかないですし、そのキャラクターのどこまでが素なのかわからないのもストーリーに影響を及ぼしているなと感じました。
常務さんが来てプロデュース方針に口を出すというのは、もしこの作品がキャラありきでなく、プロデューサーの彼が明確に"主人公"であるなら面白くなる展開でしたが、そうではなかったので肩透かしどころか疑問しか残らない感じになっていました。
シンデレラガールズのファンではない人からすれば、なんだかよくわからないものを見せられているという印象です。
当たり障りない話を1話完結でやっているわけでもなければ、柱となるストーリーに沿って進んでいくわけでもない。それではシナリオそのものは娯楽性が高いのかというとそうでもない。中途半端。
変なアニメだったなというのが正直な感想です。2クールでドラマをやるなら1人か2人くらいのキャラに焦点をあてて丁寧に話を追っていかないと視聴者は置いてけぼりになるんじゃないかと思います。いずれにせよ先述の個性の問題で難しいと思いますけど。
映像は全体的には良質ですが、ライブシーンは描くのが大変だというスタッフの苦労がよくわかってしまうカット割でした。衣装が複雑ですし、踊ると動画枚数も増えちゃうので。
- ストーリー
- 2.5
- 作画
- 4.0
- キャラクター
- 3.0
- 音楽
- 4.0
- オリジナリティ
- 3.5
- 演出
- 3.5
- 声優
- -
- 歌
- 4.0
満足度
2.5
いいね(0)
2015-10-18 00:38:54