不満だらけに終わった一期の尻拭い的二期。もちろん期待値は低かったのですが、重要な伏線はきちんと回収し、人間関係も決着をつけ、なんとかきれいな形で完結したので一安心。
これを一期からやれていれば、或いはもっと上にもいけたアニメなのに惜しかったと思います。
一期の失敗の一端を担う、目もあてられない中途半端なギャグが鳴りを潜め、全編を通じてかなりシリアスなストーリーが展開していきます。その分、ここぞという時の笑いがかなり堅実なものになっていて、岸監督の本領がようやく出てきたな、という印象でした。
はじめちゃんの謎がどんどん明かされていくのも良かったし、ナイスとはじめちゃんの出会いはかなりグッときました。少し『輪るピングドラム』を思い出しましたが。
アートとはじめちゃんがフォーカスされたのと、ミニマムが使えなくなるのとで、他の脇キャラは随分影が薄くなってしまったと思います。結局、マスターとネコもなんだったのだろうという感じでした。キャラデは悪くなかっただけに、もったいない。
結構考えさせられるテーマの作品でしたが、全体的に詰めの甘さを感じたのもまた確かです。アニメより、ADVゲームの方が活きた素材だったかもしれません。