keiworksさんの評価レビュー

ガンダム世代なので先入観はどうしても付きまとってしまいますが、観ている間はガンダムらしいとかこれこそがガンダムだと感じるシーンはあまりありませんでした。
そういう意味では監督の狙いどおりガンダムを知らない世代（子供）でも入りやすいなとは思いました。
でも、逆に言うとどこが見せ場なの？と思ってしまいますし、アクションシーンへ至るまでの導入部分が長すぎるので飽きっぽい子供がそこまで耐えられるのかな？とも感じました。
GセルフはじめMSの動きは良かった方ですがあまり強く無いガンダムには違和感を覚えましたし、この時代のMS運用がまだ見えてこなかったのも残念です。
何より不可解なのは主人公のベリルです。何の為にどうして行動を起こすのかその原動力が全く感じられなかったです。
成り行きで戦闘に巻き込まれた割にはあっさり切り抜けてしまうし、アイーダを追いかけるのもただの一目惚れだけなの？と感情のふり幅がなさすぎます。
一番、驚いたのは敵のMSパイロットを殺めた時に何も恐怖感や罪悪感を感じなかったところですね。
アイーダにあれだけ責められてたのに当たり前の事をしたみたいな開き直りはちょっと理解に苦しみます。
極限状態に追い込まれ降す苦渋の決断の繰り返しがガンダムという物語を紡いできたと信じていただけに意外でした。
色々と酷な事を書きましたがガンダムという枠をもう一段、飛び越える為の挑戦だと期待して今後も見守っていきたいです。