前後編の映画も含め、話が綺麗に終わっていた印象が強いので、
正直な話、今作は二次創作で誰かがやればいいような蛇足感があった。
公式でやっちゃうと、まどマギ世界の今後はどうなってしまうのか。
そんな心配が脳裏を掠めた。大きなお世話でしょうけど……
とはいえ、これまでのシリーズで退場していったマミさんや、
さやかちゃんが、みなで仲よく動き回るさまは観れば嬉しいものです。
特に、さやかちゃんと杏子がはしゃぎ回っているのが微笑ましい。
でも、すべてが作られた世界、閉じた結界での平和だなんて。
観れば観るほど、考えるほど、切ない作品ですよ。救いがない。
ほむらちゃん、それでほんとうにしあわせなの?
そう、今作の主役は完全にほむらちゃんです。
ほむらちゃんを中心にストーリイが動いていきます。
ファンよ喜べ! と言いたいところですが、
彼女のファンほど評価が難しいんじゃないでしょうか。
今作をひと口で言うと、タイトルどおり『叛逆の物語』なので、
それを考えると納得をする気持ちも湧いてはくると思いますが、
2回観た時点でも、わたしの心境は複雑に絡み合っています。
映像も音響も迫力のある劇場で観て、打ちのめされてください。
悩んだり、お友達と話し合ったりしてみてください。
ひとりで抱え込むには、ちょっと重い作品になっています。
ひとつの作品として面白いか否かを問われたならば、面白い、
というひとことに尽きますが、面白いけれどもこう、なんというか、
ふるいにかけられているような感じもしますね。
万人ウケを狙うのではなく、人を選ぶ作品になっています。
始まってから少しのあいだ、これまでの作品をループするので、
「えっ」となりますが、そこで観るのを諦めないでください。
後半から作品が変わったようにストーリイが展開してゆきます。