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ラストの曲「春は待っている」には、今の私たちのリアルな思いが入っています
── 9曲目は「ピラミッド大逆転」(作詞:幹葉、作曲:寺西裕二、編曲:If I)。TVアニメ「俺だけ入れる隠しダンジョン」のオープニングテーマです。 寺西 何が出てくるかわからないダンジョンを、どう楽曲に落とし込んでいくかが課題で、それをメロディで表現しようと思ったら、不思議なリズム感とかになるのかなと思って、作曲していきました。
── If Iさんのアレンジによって、ファンタジー感はさらに増したように感じました。 ますだ イントロからして、怪しげなんですよね。ダンジョンの扉を開けるときみたいな雰囲気があって、最高でした。
幹葉 アニメのオープニング映像も、主人公のノルが扉を開くところから始まって。
寺西 そうそう、僕らと解釈が噛み合ったなと思って、うれしかったですね。
── 10曲目は大塚紗英さんの作詞・作曲による「なんてね、バカ。」です(編曲は重永亮介)。 幹葉 さえチ(大塚)は親友で、よくお互いの家で一緒にご飯を食べたりしているんです。この曲は、さえチが家のピアノを弾いて、それに私が鼻歌でフフフンって合わせていったのがきっかけで生まれて、「すごい勢いで曲ができちゃったな」とうれしくなって、メンバーにも聴かせたんです。もともと私はさえチが書く曲のファンでしたし、この曲は私のことを考えながら作ってくれたものなので、自分にとって大切な楽曲になりました。それに、片思いからの失恋を描いた曲というのは、今までのスピラ・スピカにはなくて、新鮮でした。
── 片思いの相手について、ぐるぐると考えているときの、ひとり言のような歌詞なんですよね。女の子らしいかわいらしさの中に、すごく重たい気持ちが入りこんでいて、聴いていて切なくなります。 幹葉 そうなんです。合計6回、「バカ」というワードが出てくるんですけど、1曲の中にこれだけ同じワードを使うというのは、私はしたことがなくて。それがさえチのよさなんだなと思いました。同じワードの繰り返しが主人公の子の切ない気持ちを表現していますし、歌うときはニュアンスを変えていくことで、同じ「バカ」にいろいろな思いを乗せられるなと思いました。
── 11曲目「Twinkle -album ver.-」(作詞:幹葉・樹、作曲:渡辺翔、編曲:If I)はアニメ「ガンダムビルドダイバーズRe:RISE」2nd Seasonのエンディングテーマです。 幹葉 「ガンダムビルドダイバーズRe:RISE」の世界をイメージしながら作った曲ですが、オンエアが始まったときにちょうどコロナ禍となってしまったので、ファンのみんなとの再会を願う意味もこめて歌う曲になりました。
寺西 渡辺翔さんの曲は、僕が作る曲とはまた違った鋭利なエモーショナルさがあって、すばらしいなと思いました。アルバムバージョンはアニメの本編にのせて曲がかかり始めるロングイントロバージョンになっていて、アニメを見ていた方にはなじみ深いと思います。
── そしてラストが新曲の「春は待っている」(作詞:幹葉、作曲:寺西裕二、編曲:If I)。これからの季節をイメージした曲であり、コロナ禍という大変な状況が終わることを祈る曲のようにも感じました。 寺西 最初から、アルバムのラストに入れることを想定して作った曲です。まず、「ナガレボシトレイン」から銀河鉄道みたいなものをイメージして、ここまでの収録曲を駅に見立ててみたんです。そして、数々の駅を巡ってきた旅の先に見える広大な景色を思い浮かべながら、メロディを書いていきました。みんなが最後までアルバムを聴いて、この曲でどんなことを感じてくれるか、楽しみです。
幹葉 歌詞には、今の私たちのリアルな心情が入っています。コロナ禍によって、もともと掲げていた目標を見失うこともあって。でも、そんなことをいつまで考えていてもしょうがないし、毎日はその間にも進んでいくんですよね。アルバムのラストの曲ということもあって悲しい曲にはしたくない、未来を見つめて、明るい気持ちでいたいんだという思いで歌詞を書いていきました。自分がかつて思い描いていた未来とはちょっと違うかもしれないけど、ここにも絶対に希望はある。そんな曲になりました。
── すごく真摯な言葉で、未来への思いが歌われていて、アルバムのラストにふさわしい楽曲だと思いました。これで全曲についておうかがいしたんですけど、初回生産限定盤にはミュージックビデオ(MV)を11曲も収録したBlu-rayが付くんですよね。しかも、メンバーによるオーディオコメンタリー付きということで、こちらについても、ひと言お願いします。 寺西 MVを見ながらコメントを録ったんですけど、懐かしさのあまり、思い出し笑いがすごくて。マジメな曲解説、MV解説とは違った、メンバー3人のいつも通りの会話になっていると思います。
ますだ かなりユルッとした感じになっています(笑)。たくさんしゃべっているんですけど、それでも話し足りない思い出があって、収録は盛り上がりました。
幹葉 ここで初めて明かす裏話もたくさんあります。たとえば、「リライズ」だけMVがショートバージョンになっているんですけど、どうしてそうなったかとか。私たちの会話に参加しているような気持ちで、楽しんでいただきたいです。
── そして、4月からは全国ツアーが始まります。最後にツアーの抱負を聞かせてください。 ますだ 今回のアルバムによって曲の幅がさらに広がって、いろいろなスピラ・スピカを表現できるツアーになると思います。なによりも会場に来てくれたみんなが、ひとり残さず楽しめるようなツアーにしたいと思っています。
寺西 ますだが言ったように、曲の幅の広がりという意味で、今までのライブとは違う見せ方ができるんじゃないかなと思っています。僕ら自身、すごく楽しみにしています。
幹葉 まだまだ制限や我慢が続く毎日ですけど、スピラ・スピカのライブに来るときは、みんなも自分そのままの姿で輝いてほしいなという思いをこめて、「スピスピと燦々輝こう! ~ナガレボシトレインに乗って~」というタイトルをつけました。思う存分、楽しんでほしいと思いますし、私たちも全力で楽しみます!
スピラ・スピカプロフィール
幹葉(ボーカル)、寺西裕二(ギター)、ますだ(ベース)によるピュアポップ・ロックバンド。
2013年に、バンド(スノーマン)を結成。関西を拠点に活動を開始。2018年8月、1stシングル「スタートダッシュ」(TVアニメ『ガンダムビルドダイバーズ』エンディングテーマ)でメジャーデビューを果たす。メジャーでは現在までに、9枚のシングルと2枚のアルバムをリリース。
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CDデータ
■2ndアルバム「ナガレボシトレイン」
初回生産限定盤(CD+Blu-ray) 4,950円(税込)
SACRA MUSIC/2022年3月16日発売
通常盤(CD) 3,300円(税込)
SACRA MUSIC/2022年3月16日発売
〈収録曲〉
01. 燦々デイズ
02. 夏のキセキ
03. 君なんか好きにならない
04. ゲットゴーイング
05. ほしのかけら
06. サヨナラナミダ
07. にゃらんごろん
08. サークルフィッシュ
09. ピラミッド大逆転
10. なんてね、バカ。
11. Twinkle -album ver.-
12. 春は待っている
〈初回生産限定盤Blu-ray収録内容〉
MV集
01. スタートダッシュ
02. 小さな勇気
03. 恋はミラクル
04. イヤヨイヤヨモスキノウチ!
05. リライズ -short ver.-
06. ポップ・ステップ・ジャンプ!
07. Twinkle
08. サヨナラナミダ
09. ほしのかけら
10. ピラミッド大逆転
11. 燦々デイズ
※全曲にメンバー3人による録り下ろしオーディオコメンタリー(副音声)付き
インフォメーション
●スピラ・スピカ Release One-Man Live Tour 2022「スピスピと燦々輝こう!~ナガレボシトレインに乗って~」
4月7日(木) 神奈川 F.A.D YOKOHAMA
4月10日(日) 福岡 DRUM Be-1
4月16日(土) 大阪 BIG CAT
4月17日(日) 徳島 club GRINDHOUSE
5月7日(土) 愛知 名古屋Electric Lady Land
5月15日(日) 静岡 ROXY
5月29日(日) 宮城 仙台・enn 2nd
6月5日(日) 東京 Spotify O-EAST
※詳細はオフィシャルサイト https://spiraspica.com まで
(取材・文/鈴木隆詩)