【プラモレビュー】童友社のプラキット「トランスフォーマー/バンブルビー」 オプティマスプライムに、声優・泰勇気が挑戦! 総パーツ数800オーバーの衝撃を見よ!

2023年07月07日 17:000

※本コンテンツはアキバ総研が制作した独自コンテンツです。また本コンテンツでは掲載するECサイト等から購入実績などに基づいて手数料をいただくことがあります。

社会人ともなると忙しい毎日の中で積みプラが増えてしまいがち……。そんなあなたに代わって、ロボット&プラモデル大好き声優の泰勇気がプラモデル製作に挑戦するのが、この連載!

コンセプトは「忙しい社会人でも、週末の休みを使えばここまでできちゃうよ」。ルールは素組みで、1~2日の制作期間の2点のみ! この連載を読めば、きっとあなたの作ってみたいプラモデルと出会えるはずだ。

 

というわけで、「声優・泰勇気の週末プラモ!」第79回スタート!

 

■泰勇気の週末プラモ 第79回 映画「トランスフォーマー/バンブルビー」 オプティマス プライム

 

今年は劇場作品「トランスフォーマー/ビースト覚醒」の公開が控えていたり、40周年記念だったりと各所で話題が上がる「トランスフォーマー」。今や玩具やフィギュア、プラキットがさまざまなメーカーより発売されるようになり、この40年で大きく広がったコンテンツです。

「トランスフォーマー」のメインアイテムといえば、ハズブロ、タカラトミーによる変形アクションフィギュアですが、国内では童友社がプラキットを輸入・販売しています。

そんなプラキットの中でも今回ご紹介するのは、驚きの巨大パッケージ、精密なパーツ造形が話題の「オプティマスプライム」。今回は映画「バンブルビー」に登場したバージョンの商品化となります。

 


映画の中では冒頭のサイバトロン星での戦闘シーンのみの登場でしたが、やはりその存在感は絶対的。このキットではどんなオプティマスプライムの姿が組み上げられるのか、ご覧いただきましょう。

 

まずは、お店で探すときに大事なビジュアルとなるパッケージから。

 

正面には映画のタイトルやキャラクター名のほかに、販売元の海外メーカー「Yolopark」のロゴも入っています。
組み上がると、このディテールのオプティマスが完成するわけです。

 

パッケージ背面には完成図、可動部連動ギミックなどの解説。イオンブラスター(いわゆるコンボイガン)やエネルゴンアックス(今回はエネルギー刃ではない様子)、さらにリーダーの証・マトリクスも付属していることがわかります。

 

側面にはカッコよく決めているオプティマスプライムの姿が。

 

反対側面には商品の情報や注意書きが載っています。

 

天面には電化製品のパッケージよろしく、取っ手があります。これでどのくらいの大きさなのかが想像できるのではないでしょうか。なお底面は黒一色となっていたので割愛させていただきます。

 

フタを開けるとさらにパーツ保護のためと思われる中ブタあり。オートボットのインシグニアがお出迎え。

 

説明書は全部で80ページを超える分厚さ。そんじょそこらの薄い本には負けません!!

フルカラー印刷で図の中のパーツの色は実物に準じております。また各部位ごとに項目分けされているうえに、各項目で使用するランナーも案内されているので、いっぺんに組み立てようとせず、1日に1項目といった感じで区切りながら組み立てるとよいでしょう。

パーツの9割がアンダーゲート処理になっているので、ゲート跡の切り取り忘れにも注意。これだけ複雑なメカということもあり、ところどころでトリッキーなパーツの動かし方をして組み立てる個所もあります。昨年1年で100個以上のプラモを組んできた僕でさえ、図を読み解くのに時間を要するコマもありましたので、長期戦は覚悟しておいてください!

2023年8月には日本国内でも映画「トランスフォーマー/ビースト覚醒」が上映されますし、夏休みも控えていますので、そのタイミングでじっくりと挑むといいかもしれません。ちなみに、僕は合計16時間かけて完成させました!

 

とても組立キットとは思えないディテールと密度。この密度にも関わらず、しっかりと初代オプティマスプライムを踏襲した姿に仕上がっています。肩のオートボットのインシグニアは塗装済みパーツ。

なおパーツ数は800個を超えるとのことです。

 

シルバーの部分はランナーごとシルバーに塗装されています。タイヤパーツはゴム製。肩と胴体の接続部には、ダイキャストパーツも採用されています。

 

胸部を上から見てみましょう。シルエットこそ初代オプティマスプライム同様ですが、やはりパーツの密度が違います。鎖骨のようにも見えるシルバーのパーツなど、どこか生物らしさを感じさせる個所もあります。超ロボット生命体ですもんね。

 

頭部のアップ。目の周りなども生命体らしさを感じます。激しくディテールの入ったマスク、額のスリットなどは、大型キットならではのシャープさがあります。瞳はブルーのクリアパーツ。

 

胸部にはオプティマスプライムおなじみの透明パーツブロックがあります。ワイパーもしっかり造形されていますね。おや? クリアパーツの向こうにはシルバーの何かが透けて見えています。
脇腹の筒状のシルバーパーツなど、別のところを可動させると連動する部分もあります。腹部のメカパーツは複数の色のパーツが組み合わさっており、よりいっそうパーツの密度が高くなっています。

 

腰と太ももあたりはシルバーのパーツが多め。シルバーの装甲と、その間から覗く内部メカ部分の密度とのコントラストがすごいです。

 

脛から下は、やはり初代オプティマス同様にブルー多めの配色。膝の横のタンク、その下の左右2輪ずつのタイヤ、脛のシルバーのスリット状パーツなど、色だけでなく構成しているパーツからも初代らしさがうかがえます。

アンダーゲートのおかげで素組みでもゲート跡が目立ちません。

 

足首の外装は左右でほぼ同じ。アクチュエーターの造形や複雑に重なっている装甲など、実写劇場版らしいアレンジはありますが、つま先に段差が造形されるなど、細かい部分まで初代を思わせるデザインになっています。

 

肩のインシグニアは印刷済みですが、塗装派の方のために水転写式デカールも付属しています。

 

なんというお気遣い。肩の赤と白のパーツの組み合わせ方はなかなか驚きのポイントでした。

 

前腕の内側のベルトなんかは、腕部が可動する際に作動していそうな部品ですね。赤い装甲の切り欠きから見えるメカディテールのおかげで、内側にメカが詰まっているように錯覚します。

 

後頭部周り。ヘルメットというよりも、いかにもメカ生命体の頭部という印象でしょうか。背中に収まっている筒状のディテールは、スパークとは別のジェネレーター的なものでしょうか。

 

背中のパーツ構成もどことなく人体を思わせます。細かいですよね。細かい分ストレートにパーツ分割されています。組み忘れのないように気を付けたい部位です。

 

太ももは正面と真後ろから見るとシンプルに見えますが、サイドから見るとディテールが激しいです。

 

タイヤパーツやアキレス腱に当たる部分のアクチュエーターが目を引く脚部後方。タイヤのドレッドパターンには左右の区別があるので、説明書をよく見ましょう。

それでは可動範囲です。

前後左右屈伸。振り向きは左右それぞれに45°くらいまで向けられます。人間としての可動範囲、といったところ。

 

腹部の上で前方向へ屈伸。後ろへは倒せません。

 

前屈させると背中側に空間ができるかと思いきや、隙間の奥にはさらにパーツがびっしり。

 

肩の上部にはミサイルハッチのような、謎の開閉ギミックが。このあたりのギミックや機能について、できれば説明書に掲載されていたらな~。

 

腰のひねりは腰部のアーマーをよけることで、このくらいまで可能。

肩の接続部は肩アーマーが独立する形で軸接続。なので前後方向への腕の回転は360°可能。水平方向への腕の持ち上げは、肩関節の上方向へのスイングを含めて真横くらいまで上がります。

 

さらに肩の付け根で前後へ若干スイング。

 

肩アーマーは側面がボールジョイント接続で、二の腕の可動をよけるように動かすことも可能。

 

二の腕にロール回転軸がありますが、360°の回転ではなく、外側へ90°弱まで可能。

 

内側へは130°くらいまでひねれます。

 

肘関節には連動ギミックもあり、曲げていくと一部のメカが沈み込んでいきます。

 

肘はこのくらいまで曲げられます。太もも同様、こちらも側面から見るとメカの情報量が多いです。

 

手首周りはかなり動きます。まず手首が引き出せます。

 

前後左右へのスイング。

 

手首付け根部分での回転。手首内側でさらにスイング可動。

 

指はすべての節で可動。指の付け根はそれぞれ左右にスイングさせることもできます。この可動のおかげで、手に細かい表情付けができます。乱暴に扱うと脱臼してしまうので、指周辺に触れる時は気を付けましょう。

 

なお、肩アーマーとボディとの間に変形ディスク状のパーツを組み込むのですが、形状は選択式。画像向かって右側は完全に円の形になっているもの、左側は円の一部が切り欠いてあるもので、見た目が違うのをおわかりいただけますでしょうか。おそらく可動範囲のさまたげにならないように、円形じゃないほうのパーツが用意されているのだと思うのですが、体感的にはあまり差が感じられませんでした。このあたりも説明書に機能を載せておいてほしかったところです。

 

腰部アーマー。フロントアーマーはここまで跳ね上げられます。

 

リアスカートアーマーも大きく持ち上がります。

 

サイドアーマーは開閉と回転が可能。

 

股関節。脚部を接続している軸受けが下に移動可能。さらに太ももの上あたりで前方に足を振りあげる可動があり、股関節接続部の回転でさらに可動。

 

股関節、後方への可動は一般的な人体と同程度。

 

サイドアーマーをよけてやれば、左右の開脚は横一直線になるまで開きます。

 

膝を曲げるとふくらはぎあたりのパーツが内部に引き込まれ、同時に太もも前方の装甲なども連動して移動します。動かす際、連動個所を誤って手で押さえてしまうと破損の恐れがあるので、どこが連動しているのか気を付けながら動かすといいかと思います。

 

足首パーツ。つま先先端を持ち上げることが可能。つま先を下に伸ばすのはやや苦手。つま先を持ち上げるのも一般的な人体の可能とする範囲まで。

 

写真は左足なのですが、足首の左右スイングは内側へは大きく曲げられ外側へはあまり動かせません。

 

気になっていた胸部パーツですが、パネルを左右に開き……

 

首元の棒状のパーツを展開し、胸部パネルの支えにします。そして腹部の装甲を展開、さらに胸部センターでマトリクスを押さえている赤いパーツを腹部に引き込みます。

 

叡智が輝くマトリクスを開放するシーンが映画に出てくるのかは不明ですが、G1での名シーンを再現できます。

 

マトリクスは取り外しが可能。マトリクス置き場の内側にもディテールがあります。

 

こちらが今回のマトリクス。シルバーに青いクリアパーツの組み合わせ。さわやかできれいですね~。

それではポージングいってみましょう。まずは何か「いい考え」がありそうなサムズアップ。指はすべての節で可動するのでもちろんピースなんかも難なくできます。

 

もしかしたらダイノボットがなにか悪さをやらかしたりしたのでしょうか? といいますか、この映画の世界でダイノボットは登場するのでしょうか? 見てみたいです。

 

膝立ちも可能。

高密度な可動フィギュアに見えてきますが、思い出してください。これは組み立てキットです。そこまで多くはありませんが、動かしている時の力のかけ方によってはパーツが脱落することがあります。接着剤不要のキットですが接着剤使用禁止ではないので、可動部に関係のないパーツは接着してしまったほうが安心かもしれません。ただし、組み間違いに注意です。

 

トランスフォーマーは飛び道具を持っているのに、意外と肉弾戦のイメージがあります。

 

飛び道具の「イオンブラスター」。日本では「コンボイガン」という呼び方がなじみ深いでしょうか。イメージはG1のそれを引き継ぎつつ直線的な部分が増えた印象。グリップを前後にスライドさせることで、スコープを上下させるギミック内蔵。

 

手首へ接続するためには、ブラスター後方のフタを開いて中から手首接続用ユニットを展開し、再びフタを閉じ……

 

グリップ後方にある四角い軸を掌の穴に差し込み、指でグリップを握って持たせます。

 

腕部はイオンブラスターと合わせるとだいぶ重くなるので、ブラスターを片手で前方に向けて構えた状態でキープするにはコツが必要です。もしくは、いさぎよく市販のスタンドなどで支えるのがよいでしょう。

 

銃身が太い武器なので両手持ちも似合います。

 

身を低くしてディセプティコンの攻撃をかわすオプティマス。

 

仲間たちに戦闘開始を告げる司令官。

「アターーーック!!」

 

武器はもうひとつ、近接武器のエネルゴンアックスも付属。いつもだと腕に直接取り付けるクリアパーツのエナジーアックスが付属するところですが、今回は実体の斧。手に持たせる時はグリップ部分を掌との接続軸のあるものと交換し、ブラスター同様に掌の穴に差し込んで装備完了です。

 

大きくてそれなりに重さがあります。オプティマスプライムにはこういった力任せな武器が似合います。

 

左手を添える形で両手持ちの再現。手首もよく動くので楽に決まります。

 

ブラスターはそのままでも左手に接続することが可能。アックスも軸の部分の向きを変えれば左手に握らせることが可能です。本体も決して小さくはないのですが、それにしてもそれぞれの武器が相対的に大きめに見えます。

 

重さ的にブラスターを握らせて片方の腕で前にまっすぐ構えるのは難しいですが、肘を曲げて構えるくらいなら問題なくできるので、アックスと両方持たせてもある程度のポージングが可能です。いかついですね~。

 
土日をまるまる使い切っても組み上がるかどうか……という大作キットなので、恒例の「プラスひと手間」の時間は残っていないはずなのですが、どうしてもやりたかった「いい考え」があったので、やっちゃいました!

 

ガイアノーツより発売の「ギルディングワックス(シルバー)」で、全身に派手めのドライブラシ!

伝統の「ハゲチョロ銀」という技を使って金属感を演出してみました!

 

いかがでしょうか。少々雑にも見えますが手軽に金属感を出すには有効な方法かと思います。

 

やるならやってしまえ! と思い、エッジというエッジにドライブラシを施したほか、平面にもこすれた塗膜を意識してドライブラシしています。

 

何体のディセプティコンの頭をかち割ってきたかわからないアックスの刃部分は、さらにオイル汚れなんかを足しても迫力があるかもしれませんね。

 

特に背中の外装が、ほどよくやりやすかったです。

 

さていかがでしたか?

大型キットであるなら飾っておきたい。飾っておくなら見栄えがよい方がいい。といったところで今回の「ひと手間」はひとつのご提案とさせていただきます。

初心者がいきなり挑むには少々難しいキットなので、初心者だけど挑戦したいという方は経験者の友人に手伝ってもらいつつ組み立ててみるのが吉かと思われます。組み込みが硬めの部分などもないわけではないのですが、大きな加工をせずとも間違いなく完成させられるキットなので、その点は安心して臨んでください。

 

それではまた!

 

 

【製品情報】

■映画「トランスフォーマー/バンブルビー」オプティマス プライム

・発売中

・メーカー:童友社

・価格:46,200円(税込)   

・ノンスケール

・パーツ数:809個

・接着剤不要

・デカール付属

泰勇気

泰勇気

「無敵超人ザンボット3」放送開始2日前生まれ。幼少期より玩具(特にロボット)を愛し、小学生からプラモを組むようになる。声優となってからもロボット玩具・プラモ好きは変わらずアキバ総研でライターデビュー。

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