【プラモレビュー】「TACTICAL UNIT COMMANDER AIRCRAFT X.U.A.-000 GENESIS」変形もディテールもプロポーションもバツグンの中国製プラモに挑戦!

2023年06月22日 17:000

※本コンテンツはアキバ総研が制作した独自コンテンツです。また本コンテンツでは掲載するECサイト等から購入実績などに基づいて手数料をいただくことがあります。

社会人ともなると忙しい毎日の中で積みプラが増えてしまいがち……。そんなあなたに代わって、ロボット&プラモデル大好き声優の泰勇気がプラモデル製作に挑戦するのが、この連載!

コンセプトは「忙しい社会人でも、週末の休みを使えばここまでできちゃうよ」。ルールは素組みで、1~2日の制作期間の2点のみ! この連載を読めば、きっとあなたの作ってみたいプラモデルと出会えるはずだ。

 

というわけで、「声優・泰勇気の週末プラモ!」第78回スタート!

 

泰勇気の週末プラモ 第78回 TACTICAL UNIT COMMANDER AIRCRAFT X.U.A.-000 GENESIS

 

今回は久しぶりの海外メーカーのプラキットのご紹介。R.C.Wの「TACTICAL UNIT COMMANDER AIRCRAFT X.U.A.-000 GENESIS」です。Amazonなどで見かけたことがある人も多いのではないでしょうか。

このロボットが登場する物語などの詳細は不明ですが、ひと目見たときから気になっていたので、今回、キットのレビューをすることにしました。

今回の記事が好評でしたら、今後も引き続き海外のプラキットを積極的に取り扱っていこうと思いますので、ぜひとも最後までご覧くださいませ。

 

パッケージのイラストも素敵です。地平線から太陽の光が見え始めたところに、飛行形態と人型形態のGENESISが描かれています。

 

反対側には「GENESIS ARRIVAL!!」の文字をバックに、人型形態のGENESISの雄姿が。奥には飛行形態が描かれています。なかなかに美麗なイラストです。

 

ランナー枚数はおよそ30枚と多め。しっかりした台座や、同型で色違いのクリアパーツが付属。至れり尽くせりな内容になっています。

 

センサー部分に貼り付けるホイルシールと、水転写式デカールも付属。今回は組み立てに大変時間がかかってしまったため(組み立てるだけで約2時間)、ホイルシールを貼り付けるところまで製作します。

 

それではさっそく完成した本体からご覧いただきましょう。

 

まさしく主人公然とした姿。白と青のメインカラーに赤、黄色、2色のクリアパーツが散りばめられたバランスのよい配色となっています。低めの位置に配置されたウイングなど、なかなかに面白い仕上がりとなっています。

 

背面を見ると、バックパックをセンターにスタビライザーが下方に伸び、その両サイドにメインエンジンとウイングを配置。上のほうからは、スラスターユニット兼ミサイルポッドが伸びています。

ウイングの面積が気持ちいいです。

 

上半身。「鬼」の角ように前方に伸びるアンテナパーツと、額の青いパーツがこのGENESISの顔の特徴。ツインカメラにはグリーンのホイルシールを貼りました。そのほか各部の細かい部分にも、センサーをイメージしたシールが張り付けられています。内部フレームの造形も細かく、塗装したら面白い作品に仕上がりそうです。

 

白い肩アーマーや青色の装甲の隙間から見えるグレー部分は、内部フレームのパーツが露出しているもの。特に調整することもなく、キッチリ組めるのでパーツの精度が高いことがわかります。

 

細かいディテールもシャープな造形となっています。色分けはすべてパーツ分割によるもの。すなわちパーツの数が多いということにはなりますが、そのおかげで塗装せずにここまでの完成品に仕上がるということでもあります。

 

腰部中央にクリアオレンジのパーツが配置されているのは面白いですね。そこを頂点にして、三角形を形作る膝の位置に同じクリアオレンジパーツが配置されているのも、視覚的な安定感があります。

スカートアーマーも内部構造が隙間から見える構造。なおかつ滑らかな装甲表面が特徴。触れていても気持ちよかったです。

 

脚部。ふくらはぎ両側面にあるグレーの六角形のパーツは、何か追加武装を取り付けられそうなハードポイントのカバーになっているのかな? 

脛の装甲の絶妙な段差が、面が単調にならない役割を果たしています。すねのクリアパーツの奥に見える内部フレームが、セクシーです。

つま先の形状は人間の靴のように親指にあたる部分が一番前まで伸びています。このバランスを採用しているプラキットはまだあまりありませんが、これを取り入れてくるとは……。相当「お好き」な方がデザインしたのでしょう。

 

こちらは左足。正面から撮影しているので、つま先ひとつの形状が左右非対称であることがよくわかるかと思います。足首カバーの装甲も左右非対称の形状になっていますね。

すねの装甲は左右分割になっていますが、段落ちモールドとなっているのに加え、段落ち部分の中にもディテールが入っているので、合わせ目が出ないようになっています。

 

肩アーマー上面の内側には、ヒートシンクのような板状のディテールが並んでいます。その板の真ん中にある白い板は、飛行形態時のカナード翼が収納されたもの。

 

肘の関節は、2色のパーツで構成されます。これはよいですね。前腕は内部フレームが四方から装甲で覆われているので、合わせ目は出ません。

 

背面を見てみましょう。まずは小型のスラスターユニット(説明書にはPROPELLERと記載)から。内側の二連スラスターは若干上下にスイング可能。

 

こちらの装甲の内側にも板状パーツが並んでいます。ユニット側面にはハンドガンがマウントされています。

 

上面の白い装甲はハッチになっていて、二重ヒンジで開くと中には3発のミサイルが格納されています。このミサイルも色分け済みです。そして細かいところですが、ハッチを開ける際に爪を引っかけるところもディテールとしてデザインされているため、玩具っぽさがありません。

 

こちらは大型のメインスラスターとウイングユニット。小さい緑と赤のポイントはシールで処理。そのほかの色分けは当然パーツ分割。ウイングの色分けも造形も、シャープで見事です。

この時点でお気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、「アンダーゲート」が多く採用されており、ランナーから切り離した時に生じるゲート跡はほとんど見えないようになっています。切り取る手間がかかったり、きれいに切り取らないとちゃんと組み立てられないという心配もありますが、素組で美しく完成させるためには最も適したゲートでしょう。

 

シールド。シンプルなシルエットとパーツ構成が、頑強さを感じさせます。クリアグリーンの部分は、飛行形態に変形した時に機首になる部分です。実際のコクピットの位置ではないのですが、飛行機のキャノピーが本来あるべきところにデザインされていることで、しっくりくるものなのです。

 

表面はシンプルに見えるのに対し、裏側にはディテールがびっしり。赤いケーブルがいいアクセントになっています。

 

腕への接続は、赤い矢印で示した2か所のジョイントにガッチリ固定。

 

バスターライフル。長い銃身と小型のレドームやそのほかセンサー類が散りばめられていることで、長距離射撃の精度の高さを感じる装備。もちろん色分けのすべてがパーツ分割によるもの。

ちなみにこの上下が正位置で、ライフル本体に対してグリップが上にくるタイプになります。

 

こちらが底面。すっきりしたシルエットですが、ディテールや段差、斜面を作ることで飽きのこない形状になっています。

 

センサーはライフルの左右にあり、それぞれの役割があるのでしょう。

 

手に持たせる際は、親指以外の指四本のパーツを武器持ち手に交換。

後方の白いパーツに取り付けてあるジョイントパーツを前腕の接続穴に差し込むことで、ガッチリ固定できます。

 

こちらがフル装備状態。大振りな武装を2つ装備しているにも関わらず、シャープなイメージは保ったまま。カラーリングとデザインの勝利です。

 

続きまして台座。広い底面と太いアームの本格的な作り。上面には付属のカードをセット可能。

 

カードの裏面にはパッケージイラストが印刷されています。お好みで、付属のカードを使うもよし、自作のオリジナルカードを入れるもよし、大好きなあの子の写真を入れるもよし!(←多分それは違う)

 

アームは伸縮可能。

 

GENESISに接続する部分は角度をつけることもできます。

 

人型形態で取り付ける時は、腰部後方の四角いスラスターに台座取り付け用パーツを差し込みます。

 

飛行形態時のアタッチメントパーツはこちら。当然、どちらの形態でもディスプレイ可能です。

 

見どころがありすぎて、ここからようやく可動のチェック!

頭部は首の上と下の2か所にボールジョイント。変形で180°向きを変えたりするので、よく動きます。

 

肩の接続は軸接続の組み合わせ。腕は前後の回転を生かす形で真上に持ち上げられるほか、水平方向へも90°以上持ち上げることができます。

肩アーマーも若干跳ね上げることができます。

 

肩は引き出し式関節で、前方向へのスイングも可能。

 

二の腕と肩の接続部でロール回転可能。肘は変形ギミックの兼ね合いで二重関節となっており、180°くらい曲げることができます。

 

手首の接続はボールジョイント。手首の根本も可動し、深くスナップをきかせることができます。

 

ウエストの接続部も変形ギミックで180°回転させるため、グルリと回せます。

 

前後左右方向への屈伸も可能。

 

腰部スカートアーマーは跳ね上げることができるので、前後開脚も優秀。

 

股関節の接続軸の位置が、やや前方になっているのがポイントです。

 

左右の開脚もご覧の通り。

 

フロントスカートはほぼ真上にまで跳ね上げられます。サイドスカートも90°以上。これらのアーマーでポージングの際の動きの演出も可能でしょう。

 

サイドスカートは前後にスイングさせることも可能。

 

リアスカートアーマーも跳ね上げられます。

 

変形ギミックのおかげで左右に展開することができますし、翼の基部あたりで折ることもできます。

 

太ももの上でロール回転可能。

 

膝も多重構造で、ふくらはぎの装甲があたるところまで曲げられます。

 

足首は軸接続の組み合わせなので、保持力はしっかりしています。ただ、アンクルアーマーが意外とタイトなので左右に大きく可動させるのは難しいです。

 

つま先は持ち上げたり下に伸ばしたりも可能。

 

バックパックのメインブロックのスタビライザーも可動。

  

小型のスラスターユニットは複数のパーツで構成されたアームで接続されているため、かなりフレキシブルに動かせます。

 

ウイングユニットの可動もかなり優秀で、この画像は可動例のほんの一部となります。

 

「はぁぁぁぁ!」

ここからは人型形態でアクションポーズを取らせてみましょう。近接武器を装備していないことを考えると、格闘戦もあるかもしれませんね。まずは飛び蹴り。

 

「てぇりゃぁぁ!」
飛びかかりながらのパンチ!

 

「GENESIS、出るぞ!」
装備を整えて改めて出撃! 膝アーマーが大きいので片膝立ちもかっこいい。

 

「ターゲット・ロックオン!!」

 

一撃で敵を薙ぎ払ってしまいそうな武器です。

 

「ターゲット、撃破」

左右平手用の指も付属。

 

台座を使えば飛行状態でのディスプレイも可能。

 

平手を使ってこんなポーズもついやってしまいます。

 

スラスターを全力で噴かせ、必死に姿勢制御するGENESIS。

 

「出力最大! 沈めぇぇぇぇ」

 

小型スラスターユニットに搭載されていたハンドガンは、グリップを展開させて手に持たせます。

 

近接武器の装備がないので、近距離戦ではハンドガンが活躍しそうです。シールドはじゃまにならないように後ろに向けてみました。

 

「チェックメイトだ!!」

ハンドガンも数色のパーツで構成。センサー部分にはグリーンのシールを貼り付けてあります。

 

さぁいよいよ、飛行形態への変形いってみましょう! 細かい部分は省略させていただきますが、変形の雰囲気だけでもご覧ください。

小型スラスターユニットを倒します。

 

頭部の角はボールジョイント接続。その角を閉じます。

 

頭部を180°回転。

 

肩アーマーを展開しつつ、両腕を肘で折り曲げます。

 

股関節を横方向に可動させ、両足の位置を外側に移動させます。

 

膝関節をS字に変形させて上下に縮めます。

 

つま先を下に伸ばし、アンクルアーマーの黄色い部分を下に向けます。

 

リアスカートのウイングを左右に展開し、腰でぐるっと上半身を180°回転。

 

本体を倒し、バックパックを後方へ移動。

 

ウイングを回転させ、後退翼にします。

 

各スラスターユニットの位置を調整します。

 

バスターライフルの接続パーツを取り外し……

 

グリップの反対側にあるハッチを開いて白いブロックを収納します。

 

ハッチを閉じて、先端の青いパーツを前方にスライドさせてバスターライフルの変形完了。

 

肩アーマーのジョイントで挟み込むような位置関係で、本体とドッキングさせます。

 

シールドは、腕への接続パーツを取り外し、飛行形態用接続軸を展開。

 

背部のくぼみにシールド接続用ジョイントパーツを取り付けて……

 

シールドを取り付ければ、飛行形態への変形完了です!

 

台座なんか余裕ではみ出す全長の、シャープで迫力のある飛行形態。各部の変形、移動も見事でした。

シールドにクリアグリーンのパーツがあることで、航空機らしさも感じられます。

 

シルエットもすごくシャープ。両足の位置がうまいこと外側に移動しているのが、個人的燃えポイントです。

 

バスターライフルの先端で突撃してもよさそうなくらいシャープ。

 

後方から見たときに確認できる4基のスラスターもいい雰囲気。

 

横から見たところ。多少のゴツさはありますが全体の造形のシャープさもあいまって、あまり「かたまり感」は感じません。

 

下方から見たところ。さすがに人型形態時のパーツが若干確認できますが、このくらいはSFメカとしては許容範囲。

 

台座との接続部。上半身と下半身をまたいで固定するパーツを介して接続されています。

 

ガッチリとした玩具的ロックがあるわけではないので、ウイングユニットの位置決めは少し難しいかもしれません。

 

ミサイルハッチはこの状態でも開閉可能。飛行形態でのギミック紹介はこのくらいです。

 

というわけで、単体のプラキットとしては多めの画像でのご紹介となりましたGENESIS、いかがでしたでしょうか。どうもこちらのメーカー「R.C.W.」さんは、今後も精力的にオリジナルロボットのキットを展開する様子。今回は変形メカでしたが、次は一体どんなメカを出してくるのか。気になります!

キットの組み心地としては、ほとんど日本国内のメーカーさんのキットと遜色ありません。接着剤なしでもここまで組み立てられます。

ちなみに、このキットに限らずスナップフィットキットには、パーツ固定の限界があるので、外れやすいなと思うパーツがあった時には接着剤を使ってもいいでしょう。

 

また、今回はタイムオーバーでデカールは貼れませんでしたが、デザイン的に凝っているデカールもあるので、そのうち時間を見つけてデカールを貼ったキットをTwitterかInstagramにでもアップしたいと思います。

もし、ほかにもレビューが見たい海外キットがありましたら、記事のコメント欄やアキバ総研のTwitterへのリプライなどで情報をお寄せください。

それではまた!

 

 

【商品情報】

■TACTICAL UNIT COMMANDER AIRCRAFT X.U.A.-000 GENESIS

・発売中

・ブランド:R.C.W

・価格:コレクターズエディション 10,000円前後、通常版 9,000円前後

 ※コレクターズエディションは関節などに合金パーツが使われています。

 

【泰勇気の出演情報】

・ NETFLIX海外ドラマ「Locke&Key」シーズン1、2配信中(タイラー役)

・ 橘猫工業「ハンドレッドエッジ」PVナレーション

・ YouTubeガンダムベースライブch川口名人のすいプラ」毎週水曜18時配信(アシスタント)

 

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