N もともと僕は「遊☆戯☆王」が大好きで、現役でカードゲームもやっているんですよ。そんな経緯もあって、前任者から「遊☆戯☆王 デュエルモンスターズ」の大人向けアイテムを引き継ぐことになりました。弊社としてもどんどん商品化していきたいという流れがありましたが、やはり他社さんとは異なる路線のものを出したい。そこでカードに描かれているアイテムはどうか、と考えたんです。
——そこで海馬のエネミーコントローラーに白羽の矢が立った。
N 原作マンガの中に描かれていた、海馬がエネミーコントローラーのコマンドを入力するシーンが印象に残っていて。もし立体化したら、実際に押してみたくなるよな……と思っていたんです。そこからサイズ感や遊びの仕様面を調整し、商品化企画を進めていきました。
N やはり作中でもコマンド入力をする様子が描かれていますから、「もしもこういうコマンドがあったら?」というところに使い手である海馬のボイスが鳴るというところをリンクさせて遊びに落とし込んでいます。
——企画開発を進めるうえで、特に意識した個所はどこですか?
N このエネミーコントローラーで一番のプレイバリューになるのは、コマンド遊びです。そこをおろそかにしてはいけませんから、ボタンの押し心地には気を付けました。ストロークが長いので、しっかりと押すことができるようになっています。マンガやアニメの再現アイテムではありますけど、そもそもゲームコントローラーを意識したものですから、しっかりとボタンを押せるようにすることはマストですからね。
N せっかく商品化するんですから、たくさん音が入っていたら嬉しいじゃないですか! 作中の音声もありつつ、モンスターの召喚台詞も聞きたいということで、いろいろ織り交ぜながら70個のセリフ・音声を作っていきました。実はオリジナルのセリフもあるんですが、遊☆戯☆王ファンに方なら「これは!」と喜んでいただけると思います。
N 作中で描かれているコマンドは2つしかないですからね。それ以外のコマンドは、セリフが長いものにはコマンドも長く……という感じで細かく考えています。Cボタンに関しては、商品化にあたって何らかの意味を持たせたかったので、Cボタンを使用することでモンスターの召喚台詞が鳴るようにしています。モンスター召喚台詞はコマンドが長いほど召喚するモンスターのレベルも高いというのもひとつのこだわりです。また、Cボタンを押しながら電源を入れると、海馬が押したボタンを叫ぶ裏モードが発動するようになっているので、楽しんでいただきたいですね。
——A・B・Cボタンのそれぞれを長押しすると、アニメの劇伴やSEが再生されるのも嬉しい仕様です。
N Aボタンの「クリティウスの牙」は僕が、Bボタンの「ライバルとの決闘」は前任者が入れたかった曲を選んでいます。やはりデュエルとの親和性が高いので、劇伴を鳴らしながらモンスター召喚台詞を鳴らしたら、より臨場感あふれる遊びができて楽しそうだなと思い収録しています。また、Cボタンは1000ライフポイントを払うSEが鳴るようになっています。セリフ再生中は劇伴の音量が少し下がるようにも調整していますよ。
N 手に取っていただいたら、まずコマンド入力をしていろんな音声を鳴らしてほしいと思います。ただ、飾るだけでも映える商品だと思っているので、お気に入りのカードの隣に置いてもらえれば嬉しいですね。この先はまだ夢物語ですが、エネミーコントローラーの後にも「遊☆戯☆王 デュエルモンスターズ」のアイテムを企画していこうと思っていますので、まずはエネミーコントローラーをよろしくお願いいたします。