【絶賛予約受付中!】合体トイ×ハイディテールという挑戦──大張正己による新デザインを最速立体化した「THE合体 HAGANE WORKS ダンクーガ」泰勇気(声優)×田中ヒロ(グッドスマイルカンパニー)開発インタビュー

2022年09月11日 13:000

ダンクーガ

 

 発表時のPVでも強調されていましたし、多くの方が目にしてびっくりされていたのが、肩アーマーと胸部アーマーの展開ギミックです。この辺は、どの段階で入れようと考えたんですか?

 

田中 企画初期は、そんなに考えていませんでした。とはいえ、最初の構想図面の段階ではビッグモスの肩は下向きの縦型になっただけで、「超合金魂」から20年経ってまだこれをやっているのかって思っちゃったんですよね。そこで肩をたためないだろうか。ということで、3方向から肩をたたむという方法を試してみたという感じですね。

そもそも胸の飾りが2種類あるっていうのも、ずっと引っかかっていたんですね。しかし2つのパーツに分けちゃうのも変だなと思っていました。肩についても、尖っているよりも四角いほうがいいというご意見も意外とあって、それを待ち望んでいる方も多いというのもわかっていました。

ただ、胸の飾りも肩も、そもそもたためる形をしているわけじゃないので……。

 

 分割も改めて検討しなきゃいけないわけですからね。そのおかげで、いろんなダンクーガのデザインがある中で、最初のおおもとになったデザインと、今回の新しいスタンダードになりえるんじゃないかという大張さんのデザインの両方が楽しめるということですよね。

 

田中 それと、ビッグモスとダンクーガのシルエットの違いを出すということをやってみたかったんです。やっぱり頭と脚しか変わってないんじゃなくて、印象的な肩と胸も変わるというのが非常に大事なところかなと思います。肩のシルエットが変形することで、合体したぞという感じが出るじゃないですか。

 

 アニメとかだと、最後のシークエンスに出てきそうなところを立体化したというか。

 

田中 そうそう。最後にビシッと変形する感じですね。当時のアニメではいろんな作画の違いがありましたが、それも何かのギミックだったんじゃないのっていう、今なりの解釈ですね。

 

肩と胸パーツ展開前

 

──合体完了しました。こちらは元デザインの肩です。

 

 この感じを求めている方もいますからね。

 

田中 もともとビッグモスの差別化をしたくてやったんですけど、俺の好きなダンクーガはこの形!というそれぞれ違ったニーズにもこたえられるようになっています。アレンジも入っていますが、シルエットとしては原点回帰みたいなことをやっています。

 

 高荷義之さんのイラストだと、このスタイルが印象的でした。

 

肩と胸パーツ展開後

 

田中 ダンクーガって、もともとミリタリーとスーパーロボットが合わさったみたいなところがあるじゃないですか。その戦車ロボみたいな、ある種の武骨さがコンセプトに合っているのかもしれないですね。

ただ、最終的に「神」になるというところで、もうひとつ変化するという意味で、肩の変形はあるんじゃないかと思います。

 

(改めてダンクーガを眺める泰さん)

 

 

 ダンクーガの頭部の形って唯一無二のデザインって感じがしますね。○○っぽいっというたとえがあまりない。

 

田中 頭部の合体に関しては、これまでの立体物では(イーグルの)腕を伸ばして固定するパターンもあるんですが、今回は三重関節でブロックとして固めた後頭部にジョイントを入れるスペースができるという形です。

 

 頭部の合体は、確かにイーグルファイターの合体のネックだろうなと思っていました。首だけに。

 

田中 今まではどうやって首をくっつけて動かしたらいいのっていうのがぼんやりとしていましたし、基本的に首を動かすことができなかったんです。首用の中間パーツを入れないといけませんでした。

 

 今回、頭部は180°回転できますか?

 

田中 そんなに回る必要があるのかは別として(笑)、回りますし、うつむかせることができたりして、けっこう自由度が高いです。

 

 首の可動に関しても、歴代随一といったところですね。そして、頭部で言うと口の表情を付けられるというのが驚きです。ただでさえ薄い顔のパーツの上で、口のパーツが動くわけですよね。

 

田中 そうですね。薄い板がスーッと動く感じで。

 

 

 

 頭が大きくなって、脚が伸びて身長が上がって……と聞くとチグハグになりそうな機体ですけど、こうして見ると、変形しないフィギュアと言われても違和感のないバランスになっていますね。

 

田中 今回大張さんに施していただいた全身のシルエットのアレンジ、新設定とさらに追加されたディテールの情報量が、全体的なバランスをうまく中和させているのかなと思います。

 

 みんな! ビッグモスと比べたらだいぶ変わってるぞ! これは強く訴えておきたいところですね。

 

 

 飛行ブースターの変形が設定と変わってますね。主翼を逆に回すパターンですね。

 

田中 本来の設定だと単純に90°折りたたまれて飛んでくるんですけど、今回は軸で翼を回転させます。

 

 商品が大きい分、ディテールも凝らなくちゃいけないんだろうとは思うんですけど、四角い先端のブロックが、空気抵抗的にちょっと不思議な位置になっちゃうんですよね。子供心にこれでいいのかなと思っていました。

 

田中 本当にこれで合っているのかと、僕も作りながら思っていました(笑)。

 

 設定とは変わってくるけど、航空メカとしては自然な位置にくるということですね。

 

断空砲&断空剣

田中 意外と脇の連装砲と断空砲を前に出せる立体物ってないですよね。

 

 

泰 うお~。もうビームの光が見えますよ。背中に翼があって、砲を前に向けるとスーパーロボットっぽさが出てきますね。兵器な感じとスーパーな感じが共存している。ウェザリングしたくなりますね。

(ダイガン持たせて)

あっ、これはもうスーパーロボットだ! ダイガンの保持力はいかがでしょうか?

 

 

田中 腕には普通にクリックがあるので、保持力はバッチリです。このダイガンにもちゃんと秘密があります。これはいわゆる「ダイガンの先端長すぎ問題」でして、設定どおりにすると大変ですよねって部分のひとつです。

クリックがあっても不安な時は、ダイガンのグリップを前にスライドします。すると先端部がもうちょっと奥に来るので、小脇に抱えて、安定感を出すことができます。

 

足元のダイガンが、グリップを移動させたもの。銃身を脇に挟めるようになっているのがわかる

 

 シュワちゃんがでっかい武器を抱えているようなイメージですね。

 

田中 そうです。ビジュアルも、さらに凶悪な感じにできます。ここは地味ですけど、大切なポイントです。

 

 

 断空剣のディテールもすごいですね。もともと、断空剣って大張さんがデザインなさったんですよね~。おお、シャープ! さすが高額トイならではですね。

 

田中 断空剣は両手持ちもできます。小技としては胸のウィングがじゃまになるので、ここは畳めばいい。

 

 

 肩もビースト形態の変形の都合で、ものすごく可動するんですね。断空研の長さを決めるのも難しかったのでは?

 

田中 そうですね。結果的にほぼ身長と同じになりました。

 

 ちなみに今回は全体的に塗装でいくんですね。メッキを使うところもあるのかなと思っていたんですが。

 

田中 今回、メッキは使いませんでした。ダイキャストの部分もイーグルの肩以外は、マットに仕上げています。これがもし超合金ブランドの商品だったら、合金としての主張をしていくのもひとつの答えかなと思ったんですが、今回は全体の統一感、渋さで勝負しようかなと。

 

 買う人も、ある程度の年齢の方が多いでしょうからね。その方向性は間違いないと思います。いやー。本当に早くポーズを付けて遊びたいですね。

 

台座

 台座も味気ない作りになっていないのがいいですね。獣戦機隊のマークが入っているのがやっぱり嬉しいですね。

 

 

田中 これは特にこちらから発注したわけでないのですが、GOD BRAVE STUDIOさんが入れてくれたんですね。頼んでいないのに、こんなにも複雑なレリーフを入れてきてくれたんです。愛のなせる業ですね。

 

 

 ここには、自己責任で渋い塗装をしてもいいかもしれないですね。あ、後ろのピンに余剰パーツを置けるんですね。うん。これはもう一度出したらしまうことはないな。

 

田中 こうやって見ると、五月人形みたいなものだという気がします。子供の日に出して、元気に育てよと(笑)。

 

 これを飾ってたら、子供も強く育ちそうですね。あとイーグルのエフェクトパーツも初回特典としてついてくるんですよね。発売日までは、一般の特典にするかAmazon限定版の特典にするかを悩めるんですよね。それにしても大胆なエフェクトですよね。イーグルにガバッとかぶせるという。

 

田中 特典ということで簡易な作りではありますが、意外とこれまでなかったアグレッシブモードをついに再現できます。もちろんイーグルには台座がついてきます。

 

 

 いいですね~。さて、ここまで記事を読んでくれた皆さんは「買ってやるぜ」って言ってくれるのかな。もしかすると「買ってやったぜ」なんですかね。あ、OVAで最後に「やったぜ」とか言ってませんでしたっけ? なら「買ったぜ!」ですかね(笑)。

 

田中 ダンクーガ合体トイの新境地とも言える商品になっています! ぜひ手に取っていただければと思っています。

 

なお、本製品の予約受付締め切りは、9月29日(水)21時。

予約受付期間中でも予定数に達し次第、受付終了になるとのことなので、お見逃しなく!

 

 

【商品情報】

■THE合体 HAGANE WORKS ダンクーガ

・発売月:2023年5月

・価格:58,000円(税込)

・仕様:亜鉛合金&プラスチック製 塗装済み 合体可動フィギュア

・ノンスケール

・専用台座付属

・全高:約300mm(ダンクーガ合体時頭頂高)

・原型制作:Caloan(GOD BRAVE STUDIO)

・製品設計:U-TOM

・制作協力構想スケッチ:安藤孝太郎(スタジオGS)

・発売元・販売元:グッドスマイルカンパニー

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