【ガンプラ製作の必須アイテム!】どのニッパーが一番使いやすい!? ゴッドハンドのニッパー3本を徹底比較レビュー!【The工具道!第3回】

2022年08月17日 18:300

※本コンテンツはアキバ総研が制作した独自コンテンツです。また本コンテンツでは掲載するECサイト等から購入実績などに基づいて手数料をいただくことがあります。

こんにちは、カリヤスです!「The工具道!」第3回は、ゴッドハンドから発売中の「プラニッパー」「ブレードワンニッパー」「アルティメットニッパー5.0」の3つのニッパーを比較レビューしたいと思います!

プラモデルを作るうえで必須のツールがニッパーです。

ここ最近は多くのメーカーよりニッパーが発売されており、商品のラインアップも充実しております。でも、その分初めてプラモデルに挑戦する人はどれを最初に買うべきか迷っちゃいますよね?

そこで今回は、絶対に買って損はない! ゴッドハンド製のニッパー3つの切れ味や使いやすさを比較、レビューしちゃいます!

 

まずはニッパーを使ううえでのポイントをおさえておきましょう。

・1 ちゃんと説明を読む

 

ニッパーに限ったことではありませんが、商品のパッケージの裏に書かれている説明、注意書きはしっかり読みましょう! 特に、今回ご紹介するニッパーは全て精密な物なので、うっかり想定外のサイズのランナーを切断しようとすると、刃先を破損してしまうので注意が必要です。

 

QRコードから公式サイトにアクセスすれば、使用動画や詳しい解説も見られるのでオススメです!

  

・2 使用も保管もていねいに

 

パーツを切る際は、なるべく刃の真ん中を使ってゆっくりと切るようにしましょう。そうすることで、刃に負担がかかりにくいですし、パーツを飛ばしてしまうことも減ります。「パチン」ではなく「サクッ」と切るイメージです。

また、パーツをランナーから切り離す際は、いきなりパーツの際、ギリギリの部分を切断するとパーツに負荷がかかって、えぐれたり白化することがあるので、少しだけゲート部分を残してパーツを切り離し、切り出した後のパーツに残った余計なゲート部分を切り落とす「二度切り」をするのがオススメです。

 

また劣化を防ぐためにも、使用後に刃に汚れやプラくずが付着していたら、古布や歯ブラシなどできれいに取り除いてあげましょう。こだわる方は、ゴッドハンドから発売中のニッパー専用メンテナンス油を使ってもいいでしょう。

 

刃ブラシと拭き取り用のキムタオルも付属するのでオススメ!

  

さらに、ゴッドハンドから発売中のニッパー用キャップを使えば、刃の破損やケガを防止できます!

 

・3 プラモデル用のニッパーを使う

 

100均などに売られている格安のニッパーは、園芸やDIYなどでの使用を前提に作られているもので、「精密」ニッパーではないので、プラモデルの製作には不向きです。刃先が太いので細いパーツの切り出しに苦労しますし、切れ味も悪いのでゲート処理をするとパーツをえぐってしまう(そもそもできない)ことが多いです。安物買いの銭失いにならないよう、最低でも1,000円以上の精密ニッパーを買うようにしましょう。

 

※100均ニッパーの詳細については後述します

  

・4 両刃と片刃の2種類がある

 

ニッパーの刃には両刃と片刃の2種類あり、前者がハサミのように両方向から同時に切り込んでいくのに対し、後者は、まな板刃で押さえた対象を切刃のみでスライスする仕組みになっています。

両方所有しているモデラーは、気軽に使える両刃でサクサクとパーツの切り出しを行い、精密な片刃でていねいにゲート処理をするというふうに使い分ける人が多いです。

 

では、ニッパーの基本を理解したところで、さっそく製品を紹介していきましょう! ちなみに、どのニッパーも切れ味と使い心地を確認するため、直径2mmのグレーのプラ棒を切断し、パーツの切り出しとゲート処理するところを撮影しました。

 

プラニッパー

 

軽くて丈夫な両刃ニッパーで、安価なので初めての1本にもオススメです。

 

特徴は、特許技術「パッキンバネ」を使用していて、一定の位置まで握りを開くとストッパーが解除され、全開まで開くところです。

 

 

 

切れ味:☆☆☆

公式価格:1,320円(税込)  

全長:約130mm  

重さ:約55g

 

グリップ部分が広いので握りやすく、刃先もシャープなので使いやすいです。ニッパーに慣れていない人でも楽に使いこなせると思います! ゲート処理も、軽くヤスリがけをするだけできれいに仕上がりそうです。

 

直径2mmのプラ棒の断面図がこちら。両刃なのでどうしても中心部分に軽くゆがみが起きていますが、気にならないレベル。切り出し用のニッパーとして考えれば、十分な性能だと思います。

 



ブレードワンニッパー

 

続いて、ブレードワンニッパー。後述するアルティメットニッパーよりも切れ味は少し劣りますが、その代わりに刃の耐久力が高い、バランスの取れた片刃ニッパーです。

 

そのため、アルティメットニッパーだと透明プラスチックの切断は直径1mmまでしか対応していませんが、ブレードワンニッパーは直径2mmまで対応しています。

 

 

 

切れ味:☆☆☆☆

公式価格:4,400円(税込)  

全長:約120mm 

重さ:約60g  

ニッパー用キャップが付属

 

 

片刃ニッパーということもあり、切り出しもサクサク! ゲート処理もデザインナイフいらずで、きれいに仕上がりそうです。

 

そして切断したプラ棒の断面ですが、ビックリするぐらいきれいです! 刃も頑丈なので、うまく使いこなせばこれ1本で切り出しとゲート処理が完結できそうです。

 



アルティメットニッパー5.0

 

そして、こちらがアルティメットニッパー!

ある程度プラモ製作に慣れてくると誰もが欲しくなる、みんなの憧れの究極のハイエンドニッパーです。ゲート処理に特化した「究極の切り口」を追求したニッパーなので切断面が非常に美しく、プラモデルを無塗装で完成させたい人にもオススメですし、表面処理する場合も最小限の作業で済むので、プラモ作りがラクラクになります。

 

 

 

切れ味:☆☆☆☆☆

公式価格:5,610円(税込)  

全長:約120mm 

重さ:約60g  

ニッパー用キャップ付属

 

一見、ブレードワンニッパーの色違い商品のように見えますが……

 

こうして刃先を比較してみると違いがよくわかりますね。ブレードワンニッパーの刃は厚みがあるのに対し、アルティメットニッパーの刃はとにかく繊細でシャープ!

 

感動です。サクッと言うよりもヌルッという感じで、ほとんど力を入れずにパーツが切り出せました!

そして究極の切れ味を生かして、まな板刃をパーツの側面や裏に固定して切刃をデザインナイフのように使えばゲート処理もすぐに終わります! ゴッドハンドの公式YouTubeチャンネルで、その切れ味を生かした「削ぎ落とし」「回し切り」などさまざまな技を公開中なので、そちらもぜひチェックしてみてください!

 

おおお、まるで日本刀で切ったような美しさ! 断面がきれいなのはもちろん、側面と切り口にも全く歪みが出ていません。ブレードワンニッパー以上に切れ味がいいので、プラ棒にほとんど負荷をかけずにスライスできているのがよくわかりますね。もう、これ以上に切れ味のいいニッパーは存在しないと断言できます!

どれを買うべき?

 

今回ご紹介した3つのニッパーはいずれも高品質で、できれば全部買いそろえるのが理想! なのですが、それは難しいですよね。

もし、初めてニッパーを買う人に1本だけ薦めるとしたら、個人的にはブレードワンニッパーをオススメします。値段は決して安くはないのですが、ずっと使い続けることを考えるとコスパ面ですぐれていますし、何といっても切れ味、耐久力などのバランスのよさが魅力的!

 

もちろん、しっかりプラモ製作したいけどあまり工具にお金をかけられない、という方にはプラニッパーがオススメですし、逆にお財布に余裕のある方は、思い切って最初からアルティメットニッパーを買ってしまうのも全然アリだと思います!

 

もし、3本とも買ってしまったらゴッドハンドから発売中のニッパースタンドも購入するのがオススメ!複数のニッパーや工具、冒頭で紹介したメンテナンス油まで収納できる優れモノです。

 

番外編

 

冒頭のポイントで100均のニッパーはプラモ製作には不向きとお伝えしましたが、実際のところ、どうなのでしょうか? オマケで、某100均で入手した「鍛造ニッパー」をレビューしてみたいと思います。

 

「プラモデル等の切り離しに最適」と書かれていますが、その実力やいかに……?

 

バネの質が悪くて動かしづらいうえに、とにかく刃が分厚いので切り出しが大変。切れ味も悪いので手に負荷がかかって疲れますし、パーツも破損させかねません!

 

ちなみに断面図を見ると、思ったほどひどくない?ように見えますが……

 

横から見てみると、この通り。負荷がかかりすぎて、完全にゆがんでますね……。切り離しに最適どころか、極力プラモデル製作では使わない方が賢明と言えるでしょう。

とは言え、細い金属線の切断には使えますし、あえて切れ味が悪いのを利用してダメージ表現(ビームサーベルなどで装甲がえぐれたような状態)をするのに活用できなくはないので、改造をしたい人なら1本持っておいても損はないと思います(何より100円ですから)!

  

さて、いかがでしたでしょうか? ニッパーはモデラーにとっては相棒のような存在。最高のパートナーを選び抜き、素敵な模型ライフをエンジョイしましょう!

【商品情報】

■プラニッパー

・メーカー希望小売価格:1,320円(税込)

・材質:機械構造用炭素鋼 (株)神戸製鋼所材使用 

・全長:約130mm

・重さ:約55g

・グリップ太さ:約12mm(最太部)

・刃部硬度:HRC45~55 

・ソフトグリップ

 

●切断能力

・対応素材:プラスチック(PS樹脂、PP樹脂、ABS樹脂、PE樹脂)のみ切断可。クリア素材ランナーも対応!

・切断能力:Φ3mm以下の対応素材のみ切断可。

 

■ブレードワンニッパー

・メーカー希望小売価格:4,400円(税込)

・材質:特殊工具鋼(神戸製鋼所製) 

・全長:約120mm 

・重量:約60g 

・刃部硬度:HRC58以上 

・片刃仕様

・刃折れ防止ストッパー 

・開き過ぎ防止ピン 

・バネ付き 

・ソフトグリップ 

・オリジナルニッパーキャップ付属

 

●切断能力

・対応素材:プラスチック(PS樹脂、PP樹脂、ABS樹脂、PE樹脂)のみ切断可。

・切断能力:Φ3mm以下の対応素材のみ切断可。ただし透明・半透明のPS樹脂は硬いため、Φ2mm以下に限定。

 

■アルティメットニッパー5.0

・メーカー希望小売価格:5,610円(税込)

・材質:特殊工具鋼(神戸製鋼所製) 

・全長:約120mm 

・重量:約60g 

・刃部硬度:HRC58以上 

・片刃仕様

・刃折れ防止ストッパー 

・開き過ぎ防止ピン 

・バネ付き 

・ソフトグリップ 

・オリジナルニッパーキャップ付属

 

●切断能力

・対応素材:プラスチック(PS樹脂、PP樹脂、ABS樹脂、PE樹脂)のみ切断可。

・切断能力:Φ3mm以下の対応素材のみ切断可。ただし透明・半透明のPS樹脂は硬いため、Φ1mm以下に限定。

 

<ライター>

Kariyasu☆(カリヤス)

エンタメ、ホビー系ライター。模型、ジオラマ、フィギュアなどが大好物で、プラモデルやミニチュアの作例の他、各種取材を担当。実は模型デビューからしばらくは100均のニッパーだけで製作を続けてました……


Twitter: https://twitter.com/kariyasu_mokei  

YouTube: https://www.youtube.com/channel/UC0Jfi4f110HF_wyBy85Yvlg

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