【PR企画】ウワサの音楽フォーマット「MQA」でアニソンを聴いてみた! 第1回:「MQA」ってどんなもの?

アキバ総研 | 2017年09月14日 10:00

アニソンを中心に大きな盛り上がりを見せつつあるハイレゾ音源の世界。音楽CDの音質をはるかに超える高解像度で、アーティストの息吹きから、ライブ空間の奥行きまでをグッと身近に感じられるため、現在、アニソンファンを中心に中毒者が続出している。

 

そんなハイレゾ音源の世界で、最近よく耳にする「MQA」というフォーマット。一体、これまでのハイレゾ音源と何が違うのか。そして、アニソンの世界にどんな影響を与えるのか。

 

本企画では、アニソン・ハイレゾ音源ブームの仕掛け人とも言える、AVライターの野村ケンジ氏をナビゲーターに、さまざまなゲストとの対談を通して、ウワサの「MQA」の魅力を解き明かしていく。その第1回は、アキバ総研の編集長で、価格.comのご意見番としても知られる鎌田 剛が、MQAとはどんなものなのか、野村ケンジ氏にインタビューした。

 

 

ナビゲーター:野村ケンジ

ナビゲーター:野村ケンジ

ヘッドホンなどをはじめ幅広いジャンルで活躍するAVライター。ハイレゾ音源についても造詣が深く、アニソンレーベルのスーパーバイザーを務めるほか、TBSテレビ開運音楽堂「KAIUNハイレゾ」コーナーではアドバイザーとしてレギュラー出演している。


聞き手:鎌田 剛

聞き手:鎌田 剛

「アキバ総研」編集長。姉妹サイト「価格.com」でも記事統括編集長として活躍中。パソコンや家電、AVデバイスなどに造詣が深いが、なぜかアニメにも詳しく、現在も年間100本以上のアニメを視聴中のアニメファン。



ハイレゾを牽引してきたのは、間違いなくアニソンだった

AVライター・野村ケンジ氏

鎌田 野村さん、今日はよろしくお願いします。早速ですが「MQA」の話をする前に、現在のアニソン界の音楽配信を取り巻く状況を教えてもらえますか?

野村 実はアニソンって今でもメインはCDベースなんですよ。アニメ作品の映像フォーマットはDVDからブルーレイに変わりつつありますけど、音楽のほうは相変わらずCDが中心なんです。そのいっぽうで、音楽配信サービスを通じたオンライン配信が成長してきています。その中で「ハイレゾ」という新たな高音質フォーマットが、アニソンを中心に盛り上がってきているという状況です。

鎌田 そのハイレゾですが、野村さんは、アニソンのハイレゾ化にもいろいろ貢献してきてますよね?

野村 そうですね。よりいい音の音源を配信したいと思って、いろいろなレーベルさんにかけ合ったりして、アニソンのハイレゾ配信を陰ながら進めてきました。CDの場合、ちょっと古い音源になっちゃうと中古で探すしかなくなっちゃうでしょ。でも、そうじゃなくて、いつでも新品の状態の音源がダウンロードできて、そのお金がアーティストに回るような仕組みがあったほうがいいんじゃないかなという思いもありました。別にハイレゾじゃなくて、CDのネイティブ音源での配信でもよかったんですけど、今の音楽配信ってベースが圧縮音源なんですよね。あれって、今の時代必要かなというのがあって、CDクラスの音源をそのまま配信してくれるのならウェルカムなんですけどね。

鎌田 確かに、ここまでブロードバンドが発達した世の中で、あえてデータを圧縮する必要ってあまりないですよね。

野村 ハイレゾ配信をやりたいと思った理由のもうひとつに、定額配信とかじゃなくって、マスター音源などのスペシャルな音源を特別に配信できたら面白いんじゃないかな、ということもありました。こういうマスター音源って、下手すると、制作者の意図とは異なる部分まで聴けちゃったりするわけで、僕らリスナーもそういうものを聴きたいわけじゃないですか。たとえば、エリック・クラプトンのライブ録音でも、足を踏みならす音が入ってますけど、これがプレスされたCDだと、各国版で音が違ってたりするんです。でも、ハイレゾのマスター版なら、その足音が実際にはどんな板をどんな調子で踏みならしていたのかわかるわけです。そういうのって、ファンにとってはうれしいものじゃないですか。アニソンファンの方も、やっぱりそのアーティストさんや声優さんの生に近い声で聴いたほうがうれしいと思いますしね。

鎌田 そうした野村さんの努力もあり、今やハイレゾと言えば、アニソンが牽引していると言っても過言ではない状況ですよね。

野村 僕は、音楽はポップソングが牽引するものだと思ってるんですよ。やっぱり流行している歌がどの国でも音楽を牽引しているんだと思う。そういう意味では、アニソンってとってもポップだし、一時期「ラブライブ!」が世界で一番売れているハイレゾ音源だったことがありましたけど、全然不思議はなかったですよ。今だと宇多田ヒカルさんとかJ-POPもヒットしていますが、相変わらず売れているのはポップソングなわけで、難しいクラシックやジャズではない。かつて60年代とかにビートルズが一番売れていたというのと基本的には同じだと思います。

鎌田 ハイレゾでアニソンが真っ先に流行ったという背景には、再生できるデバイスの問題もありましたよね。ハイレゾを再生できる環境って、ちょっと難しかったり、高価だったりしたので、一般のリスナーにはなかなかなじみがなかった。でも、アニソンなんかをよく聴いているアニメファン層は、そういうデバイスにもなじみがあったし、むしろ積極的に取り入れようという姿勢が強かった気がします。

野村 そういうアニメファンの方達に実際に会ってお話をうかがう機会がこれまで何度かありましたが、最初はやっぱりみんな知らなかったんですよ。でも、アニメ作品でDVDとブルーレイが出てたら、普通ブルーレイ買うじゃないですか。それって、音楽でも同じことだよね、っていう説明をしたら、ものすごく理解してもらえました。しかも、アニメファンの方って探究心がある方が多いというか、自分たちで自発的にいろいろなデバイスなんかを試したりする気概があるんですよね。で、お金もある程度かけるけど、かけた分は楽しもう、というポジティブな気持ちの方が多い気がします。そういうところが、アニソンファンがハイレゾを牽引した理由じゃないですかね。

鎌田 それが今や徐々に一般層にも浸透してきているわけですね。

野村 そうですね。今アイドル好きの方達の間でもハイレゾが広まってきてます。あと、アニメが好きな女子なんかも、これから盛り上がってくると思いますよ。女子のほうが、そういうハイクオリティで聴ける「声」とかに対しての反応が圧倒的にいいですし。絶対に来ると思います。

鎌田 レーベル側の動きはどうなんでしょうか?

野村 今のところ、ハイレゾ音源に対する取り組みは、レーベルによってだいぶ違うという印象です。これまでハイレゾに対して積極的に取り組んできているレーベルでも、最初の頃は結構大変でしたし。やっぱりレーベルにとっては、まだまだCDが収益の大きな柱なので、なかなか難しい部分もあります。ただ、高音質の音源を残すということは、最終的にはレーベルにとっても大きなメリットになりますし、徐々にハイレゾにもニーズがあるということがわかってきたので、今後ハイレゾ化はどんどん進むでしょうね。こうした潮流を生み出すに至った大きな理由のひとつがアニソンであったということは、喜ばしい限りです。


高音質なのに、データ量が圧倒的に小さいコーデック。それが「MQA」

AVライター・野村ケンジ氏

鎌田 そんなハイレゾ普及が進みつつある音楽配信の世界ですが、そんな中で登場した「MQA」とは、どんなコーデックなのでしょうか。

野村 ハイレゾ音源で現在主流のコーデックに「FLAC」があります。FLACは音質劣化のない「可逆圧縮」の圧縮コーデックで、取り扱いのしやすさから人気がありますが、大きなメリットとして「タグをつけられる」というものがあります。これを使うと、スマートフォンや専用プレーヤーの画面に、ジャケット写真やタイトルを表示させることができるんですが、実はこれが、FLAC普及の一番のメリットなんじゃないかと思います。ただ、逆にFLACは、「WAV」などに比べるとデータ容量も少なめとはいえ、そこそこファイルサイズも大きいですし、再生時にデコードを行うため、再生環境によってはそちらのノイズが混ざってきやすいという問題も抱えています。
これに対して「MQA」は、元々インターネットでの配信ベースのみで考えられたフォーマットではなく、普通の音楽CDにもハイレゾを入れるという考えで作られたもので、根本的な発想が違います。MQA音源を収録した「MQA-CD」は、普通のCDプレーヤーで再生する分には、普通のCD音源として再生されるわけですが、専用のDACを使って出力すると、しっかりハイレゾとして再生できるという、一種の拡張形式のようなコーデックになっています。こうした出自で生まれたMQAは、最初から「高圧縮で、音質が劣化しない」形式なんですね。実際にMQA-CDが出たのは最近のことですが、高圧縮で音がいいのであればネット配信でも使えるだろうということで、こちらのほうが先に始まったわけです。

鎌田 CDに収録できるくらいのファイルサイズということは、かなり小さいですよね。

野村 かなり小さいです。たとえば、44.1kHz/16bitのCD音源を、96kHz/24bitのハイレゾ音源に変換すると、データ量が3倍近くになります。これに対して、MQAはデータ量があまり増えません。これだけの圧倒的な小容量というのがMQAの大きなメリットです。

鎌田 しかし、そこまでファイルサイズが小さくて、音質的にはどうなんですか? ちゃんとハイレゾになっているんでしょうか。

野村 MQAの場合、ここが面白いところなんですが、一般のハイレゾとはちょっと方向性が違っていて、「音が変わらないわけではない」というのがポイントなんです。でも、圧縮して音が悪くなっているわけではなくて、ボーカルとかメイン楽器が立ちやすい音と言うか、むしろ「わかりやすい音」になっているという印象です。

鎌田 つまり、不要なノイズが少ないということでしょうか?

野村 そうですね。音源をMQA形式に変換するときに、マイクでは拾えない帯域の信号や、聴覚的に影響を及ぼさない超高帯域部分の信号を低い帯域のノイズフロアの下に移動するんです。その結果、時間軸情報のS/N比がよくなります。ハイレゾ音源でよく言われる印象として、「空気感を感じられる」といったものがありますが、これって人間の耳ではとらえられない「空気の粒」みたいなものがハイレゾの場合は感じられるからでしょう。これはハイレゾでは、リンギングと呼ばれる音の立ち上がりの前後に付帯するノイズが小さくなるためと考えられています。MQAの場合はさらに時間軸情報を、人間の聴覚の下限値、10μ秒未満の領域まで正確に再現することで、音楽自体をより明瞭に聞こえるようにしているわけです。
MQAでは、音楽のノイズフロアからピークレベルまで、つまり音楽として我々が認識している信号領域にフォーカスした処理をしています。つまり、音楽信号が存在していない領域を効率的にサンプリングして小さなファイルに納めるというのが、MQAの基本的な考えになります。従来のMP3などの圧縮音源でカットされてきた帯域の音は人間の耳には聞こえていないのですが、まさに「空気感」であるとか「音の広がり」のような言い方しかできないわけですが、音楽にとって大切な情報です。MQAでは、この時間軸情報の再現こそハイレゾの醍醐味として重視しているんです。

鎌田 MP3などの圧縮音源だと、高音域と低音域の情報をばっさりカットしているわけですが、そういうものとは違って、あくまで冗長な信号の部分を効率よく処理して、聴きやすくしていると。

野村 そうです。そのうえで、「折りたたみ方式」による高度なアルゴリズムによって、音を折り重ねるようにしていき、最終的に48kHz/24bit、あるいは44kHz /16bitに変換しているのですが、これはオリジナルの解像度、最大で384kHzまで伸張可能なもので、再生時には、元のマスター音源ほぼそのままの状態で再生されるというわけです。なので、MQAをひと言で言うなら、「ほぼ可逆圧縮」なハイレゾコーデックと言えるのではないでしょうか。デジタルの宿命だった時間軸のノイズが少ないというから、アナログ to アナログのロスレスを目指していると言えるでしょう。

鎌田 なるほど。理論上は可逆圧縮とは言えないかもしれないけど、実際にはほぼ可逆圧縮でハイレゾの醍醐味が楽しめる音源であるということですね。しかも、ファイルサイズは相当に小さい。

野村 そういうことです。なので、技術的にブレイクスルーしてくると、使い方によっては、かなり面白くなると思います。ひとつには、その容量の小ささを利用したストリーミング配信のような使い方があります。このほかにも、たとえば今、音楽配信の世界では、マスターグレードとハイレゾグレードを分けて配信するような流れが起こっていますが、こういうものにMQAをうまく使えないかと思っています。

鎌田 再生デバイスや再生環境はどうなんでしょうか?

野村 まだ対応製品は正直少ないですが、今後徐々に増えてくると聞いています。先ほど話に出た「MQA-CD」の場合は、光出力を持ったプレーヤーであれば、対応DACに接続することでMQAとしてのハイレゾ音源として聞くことができますし、パソコンでも同様です。デジタルオーディオプレーヤーでは、現状ONKYOの「DP-X1」と、姉妹機のパイオニア「XDP-100R-K」、同じくONYKOハイレゾスマホの「GRANBEAT DP-CMX1」がMQA対応していますが、9月には、ソニーがウオークマン、LGがスマートフォンにMQAデコーダを搭載するとの発表をしています。今後さまざまなプレーヤーで再生できるようになると思いますね。(※ONKYO DP-S1とPioneer XDP-30Rも9月のファームウェア・アップデートでMQA対応予定)MQAのデコーダーはソフトウェアで提供されるので、プレーヤー側のソフトウェアアップデートでも、今後対応デバイスは増えてくるのではないかと期待しています。


「MQA」での配信状況について

「アキバ総研」編集長・鎌田剛

鎌田 MQAフォーマットの音源の配信状況はどうでしょうか?

野村 現在、国内でMQAを取り扱っている配信サイトは「e-onkyo music」http://www.e-onkyo.com/feature/167)のみとはいえ、配信楽曲は今後大幅な追加が予定されていますし、参加レーベルも今後増えていくと聞いています。
現状、アニソン関係では、ランティス、5pb.(MAGES.)、ファルコムが楽曲提供を行っており、有名なところでは「ガールズ&パンツァー」や「シュタインズゲート」のサントラやキャラソンなどが配信されているほか、アニソンシンガーでは佐咲紗花さんの楽曲などが配信されています。僕の聞いたところでも、他にも結構いろんなレーベルさんが興味を示していますので、今後の展開は期待できると思います。

鎌田 アニソンとの親和性などはどうでしょう?

野村 MQAは、元々クラシックなどのアコースティック音楽をきれいに聴かせたいという方向性で策定されたフォーマットですし、その明瞭性などからボーカルものには特に向いていると思います。なので、佐咲紗花さんのような女性ボーカルを主体としたアニソンとの親和性はかなりいいんじゃないかと思いますね。

鎌田 となると、再生環境さえ整ってくれば、むしろFLACなどのハイレゾ音源より、MQAを選ぶというユーザーも増えてきそうですね。

野村 ハイレゾ音源なのにファイルサイズはかなり小さいので、たとえば、聴き放題の定額ストリーミング配信されるようになるとか、スマートフォンの回線でも直接ダウンロードして再生できるようになったりすると、MQAのメリットがもっと出てくると思います。

鎌田 今後に期待ですね。今日はありがとうございました。

対談風景


※次回、第2回の対談では、MQAの再生環境や実際の音について語り合います。ご期待ください!




~高音質なのにファイルサイズが小さい「MQA」~

「MQA」は、英・MERIDIAN AUDIO社によって開発された高音質技術です。

スタジオマスターと同じ高音質を再現しながら、ストリーミングやダウンロードが容易に行えるほど小容量のファイルにできるのが特徴。高音質と利便性を両立した革新的な高音質技術として期待されています。

日本国内では、オンキヨー&パイオニアイノベーションズ株式会社が運営する音楽配信サイト「e-onkyo music」にて、2016年4月よりMQAフォーマットによる音源配信がスタートしており、今後も、配信タイトルは増加する予定となっています。

 

「MQA」について詳しくはこちらをチェック!

http://www.e-onkyo.com/news/444/

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~高音質なのにファイルサイズが小さい「MQA」~

「MQA」は、英・MERIDIAN AUDIO社によって開発された高音質技術です。

スタジオマスターと同じ高音質を再現しながら、ストリーミングやダウンロードが容易に行えるほど小容量のファイルにできるのが特徴。高音質と利便性を両立した革新的な高音質技術として期待されています。

日本国内では、オンキヨー&パイオニアイノベーションズ株式会社が運営する音楽配信サイト「e-onkyo music」にて、2016年4月よりMQAフォーマットによる音源配信がスタートしており、今後も、配信タイトルは増加する予定となっています。


「MQA」について詳しくはこちらをチェック!

http://www.e-onkyo.com/news/444/