パラントロプスさんの評価レビュー

この作品は、主人公である九十九遊馬が、ある日突然現れたアストラルという亡霊と一緒にデュエルをして絆を深めていくアニメです。このアニメの最大の魅力は、遊馬の成長にあります。はじめは、デュエルに負けてばかりのヘタレデュエリストだった遊馬が、アストラルなしでも一人で戦えるほどの一人前に成長していきます。遊戯王ZEXAL セカンドでは、遊馬の仲間であるシャークが敵として登場します。シャークが敵になっても、シャークのことを仲間として大切に想っている遊馬の心に胸が打たれます。シャークもシャークで、遊馬のことを親友だと思っていたという演出が感動します。最後のデュエルでは、遊馬とアストラルが戦う展開となっています。この「戦いの儀」は、初代遊戯王にも登場したもので、遊戯王シリーズの伝統でもあります。はじめはすごく弱かった遊馬も、アストラルと真剣に戦えるほどにまで成長している様を見るととても感動すると思います。最後の最後で、アストラルが出したカードは、遊馬にとってかなりの衝撃でした。それは、遊馬がはじめに出会った大きな扉でした。この扉がすべてのはじまりだったのです。この扉があったからこそ、遊馬は多くの仲間と出会い、デュエリストとして成長できたのでした。その扉を倒すことは、アストラルとの別れを意味します。遊馬は、最後の勇気を振り絞り、その扉を破壊することに決めたのです。そして、遊馬とアストラルとのデュエルは、遊馬が勝利を収めたのでした。二人の別れの時、両者とも目には涙を浮かべ、別れの言葉を述べるのでした。遊戯王シリーズでは、人生において大事なことや忘れてはならないことを私たちに教えてくれます。忙しい方や、子供のころの思い出、無垢な心、好奇心などを忘れてしまった方などはオススメの作品です。