圧倒的な質の高さ #anime_eupho
観賞手段:テレビ、動画サイト
そもそも吹奏楽部をアニメで描くこと自体、無謀なハードルの高さである。各楽器とも細部の精緻な描写力が求められ、更に金管楽器は照り返しや周囲光景の反射などもあり、TVシリーズのペースで破綻なく作るには制作会社に物凄い体力が求められる。 更に、そんな映像面に負けず劣らず、音響面でも大変である。物語上の演奏技量の成長に応じた各音響素材を用意するとなると、ほぼ使いまわしのできない演奏素材を多数収録しなければならない。 そして、絵も音が揃えられたとしても、それを意図通りに視聴者に伝えるだけの演出力が求められる。
本作はその高いハードルを乗り越え、毎回の様に圧倒的なクオリティを見せ付けて、見事としか言いようのない構成で完結までまとめ切り、素晴らしい締め括りで北宇治高校吹奏楽部の夏からの半年を切り取った珠玉の作品となった。
また、キャスト陣の演技にも素晴らしい点は数多く、特に主人公・黄前久美子を演じきった黒沢ともよの渾身の芝居には魂が揺さぶられる。キャラクター的に類型的な部分が少ない難しいキャラクターだが、よくぞここまで仕上げたものと思う。
あらゆる面で隙が無い、凄まじい完成度の作品として今後も語り継がれていくと思う。
- ストーリー
- 5.0
- 作画
- 5.0
- キャラクター
- 5.0
- 音楽
- 5.0
- オリジナリティ
- 5.0
- 演出
- 5.0
- 声優
- 5.0
- 歌
- 5.0
満足度
5.0
いいね(1)
2016-12-29 22:32:14