冬のアコースティックライブから10周年記念の武道館へ。Kalafinaが、ライブへの思いを語る！

10周年ライブは、お客様と一緒に最高の時間にしたいです

── 感覚的になればなるほど、メンタルの安定は大事ですね。

Keiko　はい。私はメンタルを整えようとして、本番前にお菓子を食べ過ぎてしまうことがあって（笑）。心がざわついている時は、糖分に手が出てしまうんです。あまりにもたくさん食べてしまって、これはまずいと、早めに衣裳を着たこともありました（笑）。

── WanakaさんやHikaruさんも、本番前に落ち着かなくなることはあるんですか？

Wakana　私もあわてている時は、すごくあわてています。そういう時は、だいたい歯を磨きます（笑）。

Hikaru　私は、特に何をすることもなく、がんばって平静を装おうとしています。メンタルの乱れが、表に出てしまうのは、本番中のMCですね。話が突然長くなったり、噛み合わないことを言って、2人に迷惑をかけています（笑）。

Keiko　ひーちゃんのMCは、メンタルの状態がよくわかります（笑）。みんな、それぞれメンタルを安定させる方法を持っていると思います。私は自主練というか、ひとりで歌うことによって、心を安定させることも多いです。

── 本番前に3人揃って、心を整える儀式みたいなことをやることは？

Keiko　それはないですね。3人で肩を組んで歌ったり、みたいなことは（笑）。

Hikaru　ある日突然、そんなことをやったら、周りのスタッフさんたちをざわつかせてしまうと思います（笑）。

Wakana　でも、本番直前にステージの裏で、みんなで円陣を組むというのはやっています。

Keiko　私がだいたい一番最初にステージの裏に来ているんですけど、ほかの2人もミュージシャンの方々も、本当に直前になるまで来てくれないことがあるんですよ（笑）。それで「早く来てー」って、声に出してしまうことも多くて。

Wakana　みんな、それぞれのペースややり方があって、ライブを重ねるとだいたいいつも同じような行動を取っているんです。それが面白いですね。

── ライブの裏側の楽しいお話をありがとうございました。さて、アコースティックツアーの後は、「“Kalafina with Strings” Christmas Premium LIVE 2017」が大阪、東京で行われます。どんなライブになりそうですか？

Hikaru　クリスマスソングをカバーするということが、ほかのライブと違うところですね。


Wakana　そもそもKalafinaはカバー曲を歌うこと自体が少ないので、クリスマスライブは私たちにとっても特別なんです。

Keiko　この季節に街中に流れている曲や、お客様になじみのある讃美歌を歌うことで、お客様と一緒にクリスマスの雰囲気を感じられるというのがうれしいですね。クリスマスソングは暖かくて幸せを運んでくれる歌ばかりなので、それだけで気持ちがハッピーになれます。

── 街が華やかになっているので、観客も、コンサートホールに着くまでに、気持ちがいつも以上に高まっているでしょうね。

Wakana　東京公演は、毎年、Bunkamuraオーチャードホールでやらせていただいているので、クリスマス時期の渋谷の街並みを見ることができるのが、楽しいんです。去年は私のお友達がライブに来てくれたんですけど、終演後にクリスマスディナーを食べに行くと言っていて。お客様のそれぞれが、私たちのライブに合わせて、クリスマスの予定を組んでくださっているのかなと思うと、私たちも幸せな気持ちになりました。

── さらに、年が明けて1月23日には、日本武道館で「Kalafina 10th Anniversary LIVE 2018」があります。最後に、このライブに賭ける思いをお聞かせください。

Wakana　私たちにとって、いつも目標にあったのが武道館という場所でした。2015年に2枚のベストアルバムを同時リリースして、Kalafinaにとって初めての武道館を2DAYSという形で実現できた時は、「また絶対にこの場所に戻ってこよう」と3人で誓ったんです。それが2016年のアリーナツアーで叶って、今回が3度目の武道館ライブになります。2008年にデビューした時には思ってもいなかった10周年の日を、武道館で迎えられるというのは、本当にうれしいです。お客様がKalafinaをここまで連れてきてくださったんだという感謝とともに、ものすごく楽しいライブにしたいと思います。

Hikaru　2017年はみなさんのことだけを考えて活動する1年にすると、年の初めにKeikoさんが宣言して、Hikaruも心に定めて活動してきました。ファンのみなさんと一緒に作るライブということで、セットリストを投票で決めた10周年の日本武道館ライブが、その総まとめになると思います。実は投票結果はもう知っていて、ワクワクしています。それぞれの曲を選んでくださった、みなさんの気持ちを大切に、1曲1曲を全力で歌いたいと思います。

Keiko　3人それぞれ歌が好きで歌手を志してKalafinaになって、私たちがライブが大好きになったのは、明らかにお客様のおかげです。本当にたくさんの方と一緒に10年の時間を作ってきたんだなと思うと、早くライブがしたいという思いで、心がいっぱいになります。最高のお客様や最高のミュージシャンと一緒に、武道館でライブできるのが超楽しみ！ みなさま、お待ちしています。

Kalafinaプロフィール

梶浦由記プロデュースによる女性ユニット。メンバーは、高音域を担当するWakana、低音域を担当するKeiko、高音域から中音域を担当するHikaruの3人。
2008年1月23日に、シングル「oblivious」でデビュー。現在までに、21枚のシングルと6枚のアルバム、2枚のベストアルバムをリリースしている。また、ライブを収録したアルバムや映像作品も。最新シングルは、TVアニメ「活撃 刀剣乱舞」のエンディングテーマ「百火撩乱」（2017.08.09リリース）。

インフォメーション

●Kalafina Acoustic Tour 2017 ～“+ONE” with Strings～

[愛知公演] 12月13日(水)　愛知県芸術劇場 大ホール
[福岡公演] 12月14日(木) 福岡シンフォニーホール

●“Kalafina with Strings” Christmas Premium LIVE 2017
[大阪公演] 12月19日(火)・20日(水) ザ・シンフォニーホール

[東京公演] 12月22日(金)・23日(土・祝) Bunkamura オーチャードホール

●Kalafina10th Anniversary Live 2018
2018年1月23日(火)  東京・日本武道館


（取材・文／鈴木隆詩）