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──第二章はヤマトが発進することももちろんですが、予告編を見ると、かなり緊迫した戦闘シーンもあるようですね。
小野 「2199」で登場したクルーたちが、身を呈してヤマトの発進を助けるシーンがあるのですが、あのシーンにはぐっとくるものがありました。個人的にはすごく印象的なシーンですね。あと、ヤマトが発進した後になっても戻ってくるクルーがいるシーンも印象的でした。それだけ彼らの思いも並々ならぬものがあったんだと思います。島もそうですが、彼らには「乗らない」という選択肢だってあったんですから。
──ヤマトは男の艦であるという側面を強く感じさせるシーンですね。
小野 それをさらに証明しているのが、加藤のシーンです。あのシーンも感動しました。加藤の場合、それを後押しした奥さんの真琴ちゃんもすばらしかった。普通なら止めるだろうし、加藤も「お前にために残る」と言ってもおかしくない。それを真琴ちゃんは「行ってこい」って送り出す。かっこいいですよね。彼女の気持ちを汲んで「わかった」と旅立っていく加藤もかっこいい。あのやりとりは泣けます。
一方でその艦に強引に乗り込もうとする人間もいるんですよね。「乗せろ、いいから」という乱暴なセリフで。キーマンはいつも理路整然と話すキャラなんですが、あのシーンはもう理屈じゃなくて「お前は何もわかっていないから、俺の言うとおりにしろ」という感じで押し通してきます。あのダイナミズムは古代に通じるものがあるのではないかと感じました。古代もなんとなくあのキーマンの姿に、自分と同じメンタリティなのかもしれないというシンパシーを感じたのではないでしょうか。
あるいは、お互いにやり合う相手の役は、今回から登場する武闘派な斉藤(始)に任せたということかもしれません。その斉藤に加え、土方や永倉といった魅力的なキャラが登場するのも、この「第二章」の見どころだと思います。
──そういう中で、本予告でも流れていた「ヤマト発進!」というセリフに込めた思いは?
小野 やはり「背負ったな」という感じですね。以前はとにかくお兄さんの無念を晴らしたいとか、いろいろな思いに動かされたという感じでしたが、今回は自分の決意で旅立つわけですから。さらに艦長代理にも選ばれたことで、ようやく沖田艦長の気持ちが理解できたような気もします。そういう意味ではすごくプレッシャーを感じました。あそこは、沖田艦長役の菅生(隆之)さんの言い方を意識して、あの声を頭の中に響かせながら演じたんです。たしかに今は古代がリーダーとなって動かしていますが、ヤマトはやはり沖田艦長の艦だと思っていますので。
──それでは最後にファンへのメッセージをお願いします。
小野 「第一章」の時は、正直、複雑な思いもあったんです。再びヤマトに乗らなければならない理由って何だろうとか、またあの不安やプレッシャーと戦わないといけないのかという気持ちもありましたし。でも「第一章」が、多くのファンから「ヤマトっていいですね」と非常に好意的に受け止めていただけたし、スタッフの皆さんにも「ヤマト愛」というものを感じました。さらに「第二章」は、そうしたスタッフの「新しいヤマトを作っていくんだ」という決意と覚悟が感じられるパートになっていると思います。もうこの「第二章」を見たら、物語がたどり着くゴールまでいっしょに行ってみたくなるはずです。いやもう、この先を見ないという選択肢はないと言ってもいいでしょう。それくらい先が気になる展開になっていますから、ぜひ覚悟を持って見ていただきたいですね。絶対、この艦に乗ってよかったと思わせてくれると思います。ファンの皆さんも、ぜひいっしょに、このヤマトという艦を未来へ進めていきましょう。
●小野大輔(おのだいすけ)
高知県出身。多くの作品で主役からサブキャラまで幅広い役を演じる。近年の代表作に『ジョジョの奇妙な冒険』空条承太郎役、『黒執事』セバスチャン・ミカエリス役、『黒子のバスケ』緑間真太郎役、『おそ松さん』松野十四松役などがある。