私はアイマスのファンというほどではなく、ゲーム等でどんなキャラクターがいるか知っている程度です。
まず、最後の最後のライブから触れておきます。
5分程度ですが、この一連のシーンは本当に素晴らしいです。
神前暁さんの楽曲は本当に耳に残る曲ばかりですが、ライブシーンで使われていた「M@STERPIECE」も名曲だと思います。
ライブシーンの構成や演出、作画、CGI等含めてよく出来てるなあとスタッフの方々の並々ならぬ努力を感じました。
いつかゲームで何から何まで再現してほしいですね。圧巻です。
しかし、その素晴らしいライブシーンまでが非常に長く感じました。
この作品はキャラクタードリヴンです。キャラクターありきで後からストーリーがついてきている。
ゲーム原作でもう随分長いこと積み上げてきたわけですから、映画のためのストーリーでそのキャラクターたちに大きな変化を与えるのは難しいのだと思います。
このあたりにジレンマを感じざるを得ませんでした。
ソーシャルゲームのアイマスのキャラクターが登場するわけですが、彼女たちを中心として物語が動いていきます。
作品の中心にいるのは765プロのキャラクターたちですが、映画の物語を動かすのは新たに登場したバックダンサーのアイドル(?)たちです。
彼女たちと対比すると、765プロのキャラクターたちはあまりに完成されていて、常にアイドルを演じている、そんな風に見えてしまわなくもありませんでした。逆にそれでトップアイドルだという部分は表現できていたかと思います。
映像面ですが、最後のライブシーンや途中の練習してるシーンはいわゆる劇場版クオリティという感じがしましたが、その他の多くのシーンはテレビアニメよりちょっと良いくらいでした。枚数はたくさん使ってたけど。
「映画」として考えると演出面も含めてちょっと残念です。
THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!は、ファンのための作品という形を保ちつつも、もう少し違った視点というものを織り交ぜているように感じました。
ライブシーンは凄いですが全体的に見ると無難。
アイマスアニメの最大公約数がこれだったのかは別として、ファンの人たちが満足ならそれでいいです。