【最新プラモ】「MODEROIDザブングル」登場! こだわりの合体機構から、お手軽ウェザリング作例まで、その魅力を徹底レビュー!(後編)

2023年01月24日 12:000

※本コンテンツはアキバ総研が制作した独自コンテンツです。また本コンテンツでは掲載するECサイト等から購入実績などに基づいて手数料をいただくことがあります。

社会人ともなると忙しい毎日の中で積みプラが増えてしまいがち……。そんなあなたに代わって、ロボット&プラモデル大好き声優の泰勇気がプラモデル製作に挑戦するのが、この連載!

コンセプトは「忙しい社会人でも、週末の休みを使えばここまでできちゃうよ」。ルールは素組みで、1~2日の製作期間の2点のみ! この連載を読めば、きっとあなたの作ってみたいプラモデルと出会えるはずだ。

 

というわけで、「声優・泰勇気の週末プラモ!」第67回スタート!

声優・泰勇気の週末プラモ!第68回 MODEROIDザブングル(後編)

 

それではお待ちかね、後編ではブングル・スキッパー、ブングル・ローバーへの分離変形をお見せしましょう。

 

まず腰部で上下に分割。

 

バックパックを一度取り外し、頭部を引き込み、アンテナを内側に倒します。

 

両腕を頭の上で合わせます。

 

前腕に折りたたまれている装甲を展開して手首を覆いつつ、車輪を定位置へ移動します。

 

腹部両脇のタイヤを回転させて定位置にし、本体を前に倒してバックパックを取り付けます。

 

ウイングを閉じればブングル・スキッパーの完成です。

ここまでの変形では頭部の収納や新解釈による手首の格納など、面白い部分も多々ありました。ブングル・スキッパーはロングノーズタイプの車輛メカで、通常の自動車に比べると全長10.5mとかなり大きいんですね。

 

WM(ウォーカーマシン)形態でもチラ見えしていたエンジンが確認できます。こちらも一見すると「設定通りのシルエットだな」と思うだけになってしまいそうですが、これまたよく練られたディテールが多数施されているんです。

 

手首を装甲で覆うことで形作られているノーズ部分。アニメでの変形シーンでもここはどうなっているのかよくわからないのですが、今回はこの解釈でまとめたというところでしょうか。

タイヤカバー前方にはライトの造形。カバー上面には滑り止めのディテールが入っています。

 

コクピットの中にはシートが2つ。その両脇の足元にも滑り止めのディテール。インテークにはメッシュが貼られているようです。ルーフに上るための足を引っかけるくぼみや、各部にリベットの表現も入っていますね。

 

エンジン部分に寄ってみました。ちなみに覗き込むと8気筒目までは造形されています。ターボジェットエンジンの噴射口にもリアルなディテールが施されています。リアタイヤカバー上面にも滑り止めがあります。このように重機、機械的な考証からディテールが加えられると、ヒロイックな印象のザブングルの中にもWMらしさが引き立つようになります。

 
引き続きブングル・ローバーの変形を見ていきましょう。

ブングル・スキッパーとの連結部を出すために、赤く囲った部分を押し込みます。

 

すると前方に連結部が押し出されます。

 

脛のパーツを少し浮かせるように動かし、両足を揃えて固定します。

 

足首の前後を縮めて、太もももスライドさせて脛に収納。そして、両足のウイングの一部を展開しつつ、脚部を覆っていきます。さらに機首の両脇にくる3連ミサイル発射口を起こします。

 

ウイングを箱状に組み合わせれば、ブングル・ローバーの完成です。今回のキットでは、アニメで見られたシャッターはオミット。といってもあのシャッターはどこに収納されているのかわからないアニメ表現の不思議なので、特に問題は感じません。

 

幌馬車を思わせる、見事な「箱」形ですが、WM形態時の足首にあたる部分のオリジナルディテールをはじめ、たくさんのディテールが散りばめられているので、「SFメカらしさ」も損なわれていません。

 

ブングル・ローバーにもジェットエンジンが搭載されていますが、自由に飛行するために使われたというよりは合体の際に使用していた印象が強いです。

 

ブングル・スキッパー後部の連結ジョイントを引き出して……

 

ブングル・ローバーと接続すれば、ザブングル・カーの完成。馬車替わりのスキッパーと幌馬車のようなローバーのシルエットは、荒野の惑星ゾラによく似合います。

 

劇中では、ローバー部分に武器をくくり付けているエピソードもありました。あれなら麻紐でも使って簡単に再現できそうですね。

 

若干ですが、連結部でスイングすることもできます。

続いてスキッパー、ローバーそれぞれを飛行形態へと変形させていきます。

 

スキッパーのバックパックを、一段前方に移動して……

 

ウイングを展開してタイヤカバーを倒せば、ブングル・スキッパー飛行形態の完成。

簡単!!

 

ザブングルが立体化される時に悩みの種となるタイヤカバーの変形ですが、この大きさ、かつ可動部分には「軸うちされた組み立て済みのパーツ」が用意されたことにより、本キットでは問題を解決。玩具としても変形遊びが楽しめます。

 

ブングル・ローバーはウイングを展開し機首を引き出せば、ほぼ完成。

 

機首の下にはランディングギアが格納されています。

 

ランディングギアを降ろせば、ブングル・ローバー飛行形態の完成となります。劇中では見られませんでしたが、スキッパーともどもこの姿でのドッグファイトもちょっと見てみたかったです。

 

左右それぞれの足に、6気筒エンジンとジェットエンジンが搭載されているという設定のザブングル。その重量を支えなければならない両足を担うメカだけあって、見るからにパワフルです。

踵あたりのディテールは、テールランプと解釈することもできそうですね。このあたりはきっと作る人、塗装する人の想像力に任せられているのだと思います。

 

スキッパーにはスタンドに対応したジョイント穴はないので、「THE シンプルスタンド」のクリップ型パーツを使って飛行状態を再現。

 

ローバーは、ちょっとだけ干渉しますが、WM形態時のアタッチメントが使えました。

 

この2機のマシンが飛行しているシーンとして印象に残っているのは、OP映像。合体してから変形に移行するまでのわずかな時間、強い日差しを浴びて地面に黒い影を落としつつ滑空している場面は、毎週のように観ていたので特に印象に残っています。

 

そんな変形前の合体形態も再現可能。

 

そのまま変形バンクの再現に挑戦することもできます。

 

当時の玩具だと胸部を開いて頭部を起こす変形ギミックだっため、劇中の設定とは若干異なっていましたが(あちらはあちらで遊びやすい見事な玩具でした)、MODEROIDは頭部を引き出す変形になるのでさらにアニメの描写に近くなります。

 

風か嵐か、青い閃光!

 

武器紹介のところでもご説明しましたが、腕部のバズーカ以外は通常のザブングルにもフル装備可能です。

ではここからは「プラスひと手間」としてジロン機を製作するとともに、各部の選択式だったパーツも先ほどは選ばなかったほうを使用して、フル装備状態でウェザリングを施してみます。

 

「ザブングルは男の子!!」

荒野で活躍し続けてきたザブングルをイメージして製作。基本色はキットの成形色のまま、スミイレにGSIクレオスの「ウェザリングカラーグランドブラウン」を薄めて使用。適度に拭き取ったあと(後で汚すので、きれいにスミイレをする必要はなし)200円ファンデーションでウェザリング。武器類には、さらにその上からガイアノーツの「ギルディングワックスシルバー」でドライブラシを激しめに施し、最後に「トップコートつや消し」を吹きかけて完成させました。

 

スミイレするだけでもディテールがくっきりするのでお勧めです。細かいことを言えば装甲に傷をつけたりするとさらにいい雰囲気になるのでしょうが、今回は手軽にできる範囲での仕上げということで、このような仕上げに落ち着きました。

いかがですか? 惑星ゾラの「ウォーカーマシン」らしさも強調されたのではないでしょうか。

 

額と胸部の黄色いパーツはクリアパーツのものに、GSIクレオスの「クリアイエロー」を塗装して使用。胸部のクリアパーツの奥にはあまったホイルシールを丸く切り抜いて張り付けてあります。汚してはありますが、胸部のクリアパーツの奥行き感は生きています。

胸部の上のあたりの三角のパーツも青いものにしてあります。こちらのほうがほんの少しおとなしいイメージでしょうか。

 

車輪部分は回しながら、接地する面をメインにファンデーション。エッジが多いメカなのでドライブラシ的な効果も出やすいのです。

 

足首周りは特に汚してやろうと思ったのですが、まだ甘かったかもしれません。

 

武器の部分のみシルバーのドライブラシを施したのですが、膝や肘の関節にも少しやっておくべきだったかな~。皆さんならどう汚しますか?

 

ウイングのディテールも深めに入っているので、スミイレもくっきりするし、ドライブラシの効果も入るので大変ありがたかったです。今回成形色に直接ウェザリングしましたが、関節などのメカ部分はメタリック塗料などで金属表現の塗装をしておいてもいいかもしれません。

 

ちなみに、左腕に装備していた4連バズーカは、右腕にも取り付け可能です。

 

といったところでMODEROIDザブングル、いかがでしたでしょうか。

変形させていた時に感じたのは、「『MODEROID』シリーズはとらえ方によって玩具として楽しむことができるし、模型だと思ったらその瞬間に作品作りへの素材に見えてくる」ということ。もしかしたら、これは昨今の成型色による色分けが充実したキット全般に言えることかもしれません。

同じザブングルでもイノセントの手で完成した時の状態と、カーゴ一家に渡ってからの状態。そして最終話間際の状態とでは、いろいろな部分が違ってきます。同じ時期のものを別人が製作しても、全く同じものにはならない。そこが「模型」の面白いところなんですよね。

 

ちなみに今回のウェザリングに使用したものは以下のものだけです。

 

これだけでさまざまなメカ・ロボット系キットに応用可能なので、ひとまず挑戦する際の参考にしてみてください。

それじゃ次回の連載まで……

「みんな走れ!」

 

 

【製品情報】

■MODEROID ザブングル

・発売中

・メーカー:グッドスマイルカンパニー

・価格:7,500円 (税込)

・仕様:組立て式プラスチックモデル

・1/100スケール

・全高:約180mm

・製品デザイン:Arm-Q

・設計:T-REX

・制作協力:GA Graphics、wb-saku

 

【泰勇気の出演情報】

・ NETFLIX海外ドラマ「Locke&Key」シーズン1、2配信中(タイラー役)

・ 橘猫工業「ハンドレッドエッジ」PVナレーション

・ YouTubeガンダムベースライブch川口名人のすいプラ」毎週水曜18時配信(アシスタント)

 

©創通・サンライズ

画像一覧

関連作品

戦闘メカ ザブングル

戦闘メカ ザブングル

放送日: 1982年2月6日~1983年1月29日   制作会社: サンライズ
キャスト: 大滝進矢、横尾まり、島津冴子、古川登志夫、山下啓介、TARAKO、二又一成、銀河万丈、塩沢兼人
(C) 創通・サンライズ

劇場版 ザブングルグラフィティ

劇場版 ザブングルグラフィティ

放送日: 1983年7月9日~1983年7月9日   制作会社: サンライズ
キャスト: 大滝進矢、横尾まり、島津冴子、古川登志夫、山下啓介、TARAKO、塩沢兼人、銀河万丈、二又一成
(C) 創通・サンライズ

関連声優

ログイン/会員登録をしてこのニュースにコメントしよう!

関連リンク

※記事中に記載の税込価格については記事掲載時のものとなります。税率の変更にともない、変更される場合がありますのでご注意ください。