【プレゼントあり！】変化球で攻めていく！アニメ宣伝・プロデュース会社スロウカーブが手がけるアウトドアブランド「アオゾラギア」の野望【コラボのゲンバ第20回】

※本コンテンツはアキバ総研が制作した独自コンテンツです。また本コンテンツでは掲載するECサイト等から購入実績などに基づいて手数料をいただくことがあります。

アニメや声優などのサブカルチャーとさまざまな業界のコラボレーションが活発化する今日この頃、「おっ！やってくれるな」「何？そうきたか！」とファンの心を刺激してくる商品、コラボ企画が続々と登場している。そこで、アキバ総研的に気になる「コラボ」の企画現場に伺い、企画の魅力やおもしろエピソード、苦労話などの制作裏話を、あれこれうかがっていこう！という連載が「コラボのゲンバ」だ。

第20回に登場するのは、キャラクターのアウトドアグッズブランド「AOZORAGEAR（アオゾラギア）」。オリジナル企画を中心に、アニメーションの企画やプロデュースから、アニメ、音楽、ゲームのプロモーション、さらにちょっと変わったおもしろキャラクターグッズの企画・プロデュース・販売までを手がける株式会社スロウカーブが手がける本ブランドは2021年に誕生し、今年6月にECサイト「AOZORAGEAR online SHOP」もオープンさせた。

ブランド立ち上げ第1弾キャラクター「初音ミク」から完売商品が続出。世界的なキャンプブームもあり、すでにアウトドアファンの間でも話題のブランドとなっている。ブランド立ち上げから、反響、今後の展望について、株式会社スロウカーブ 代表取締役の上條誠さんにお話をうかがいつつ、IP担当・笠原隆史さんには企画発表から話題騒然！　この秋登場の「北斗の拳」の「世紀末キャンプ」グッズ誕生裏話についても語ってもらった。

「ゆるキャン△」人気が決め手となった立ち上げ

──　「アオゾラギア」誕生のきっかけを教えてください。

上條　これまでも宣伝を手がけたアニメを中心に、いくつか商品開発はしてきました。そこから、しっかり部署を立ち上げて商品化に舵を切るきっかけになった作品は「ゆるキャン△」です。キャンパーに人気の焚火グリルB-6君（折り畳むとB6サイズになる超コンパクトな焚き火台）やライター用のオイルを給油することで繰り返し使えるハンディカイロを「ゆるキャン△」特別仕様で販売したところ、100個、200個とすぐに売り切れてしまいました。商品の特性上大量生産できず、欲しいのに購入できないお客様が出てしまうほどの反響でした。残念ながら転売なども出てしまうほど話題にはなりましたが、本当に購入したい方たちに、ちゃんとした価格で届けたいという思いから、ECサイトオープンに至りました。

商品開発は在庫リスクがあるのですが、会社的には、アニメの宣伝と企画・プロデュースの2本軸にグッズプロデュース・販売の部署を加え、3つの部署が総合的な効果を出していけるようにという狙いがあります。

──　なぜアウトドアグッズだったのでしょうか？

上條　会社名のスロウカーブには“変化球”という意味があります。もちろん、グッズの定番であるクリアファイルやアクリルスタンドも手がけていますが、やっぱりそれだけでは面白くないし、世間的に話題となるヒット商品は生まれないですよね。他社がやっていない、見た人が思わずニヤッとするような商品を常に考えていきたいとスタッフには伝えています。「ゆるキャン△」の宣伝を手がけたことが大きなきっかけですが、運良くキャンプブームもあって、ここを逃す手はないと思いました。社内にアウトドア好きのスタッフがいたことも大きかったですが、まさか「北斗の拳」とキャンプ商品をくっつけようという大胆な話は、普通の会社では出てこないのでは？　と思っています（笑）。まさに変化球の発想です。

──　「ゆるキャン△」からは「あったらいいな」と思うアウトドアグッズを想像しやすいですが「北斗の拳」は、かなり笑いました。

上條　「ゆるキャン△」は固定ファンもいて人気も根強いし、ある程度“見える”ものがありました。商品も売れますし、いろいろなグッズ展開の可能性を秘めていますが「ゆるキャン△」だけをやっていたら、「ゆるキャン△」専門ショップになっちゃいますよね。そこでブランド立ち上げ第1弾キャラクターを「初音ミク」にしてみたり、ECサイトを立ち上げるならやっぱりインパクトも大事だと思い「北斗の拳」を持ってきました（笑）。実は「北斗の拳」のサバイバルの世界ってアウトドアじゃない？　みたいな会話から、どんどん膨らんでいきました。

──　初音ミクとアウトドア、最初は、驚きよりも「？」が浮かびました。

上條　実はキャンプ用品って、日用品としても使われていることが結構多いんです。当然、家でも使えるし、水筒のようなものなら普段持っていてもなんら違和感はありません。キャンプ用品だけど、普段使いができるライトなものであれば、「ゆるキャン△」のように分かりやすくアウトドアなイメージがない「初音ミク」でもいけるんじゃないか、と思いました。

初音ミク×AOZORAGEAR スタウトエア1000
通常価格¥2,750

──　確かに、日常使いができる商品が並んでいました。

上條　確かに、テントや寝袋などを作った方がキャンプ用品のECサイトと印象づけることはできます。でも、コストやロットを考えると、ライトなところから始めたほうがリスクは軽減されます。今は、ライトなもの、幅広いユーザーに手にとってもらえるような商品も多いですが、ブランドとして立ち上げた以上、今後はできるだけ本格的なものも展開していきたいと思っています。アウトドアブランドなので、扱うのはキャンプグッズにとどまらない予定です。

──　焚火グリルB-6君やケロリン桶のヒットは、周囲の「ゆるキャン△」ファンからも噂を聞いていました。そのほか、これまでの売れ筋について教えてください。

上條　「初音ミク」ですと、「ハンディカイロ」やブランドと組んだ「スタウトエア」はかなり売れました。「初音ミク」ファンにも届いているのを実感しました。ケロリン桶は予想外の売れ行きでした。作品ファンはもちろん、年配の方は商品そのものを懐かしみ、イベントに置いておくとアイテムと作品を知らなくても黄色で目立つし、かわいいという声も多く、興味を引くことができた商品です。購入しやすい金額というのも良かったのかもしれません。

今、「ゆるキャン△」でコラボしたサウナタオルやサウナハット（完売）も展開しているのですが、てぬぐいブランド「かまわぬ」やサウナーに人気のブランド「MOKU」とコラボしています。ありがたいことに、こちらもたまたまサウナブームがあり、かなりいい売れゆきです（笑）。間口を広げるためにも、いくつかのブランドとアニメを組み合わせるというコラボも今後はどんどん取り入れていきたいです。

「ゆるキャン△」サウナハット　SOLD OUT

MOKU×ゆるキャン△ ととのう志摩リンタオル
通常価格¥1,980

版元もノリノリで実現した「北斗」グッズの舞台裏

──　ここからは話題の「北斗の拳」コラボについてうかがいます。ECサイトオープンの目玉として「北斗の拳」のアウトドアグッズを「世紀末キャンプ」をコンセプトに企画したシリーズ、定番のシェラカップからキャンプアイテム「ペグ」をキャラクターの姿で製造した「キャラペグ」、いずれもアウトドアで使わなくてもファンならゲットしたくなるアイテムです。攻めたグッズも多いですが、版元とはどのようなやりとりがあったのでしょうか？

IP担当笠原さん（以下、笠原）　「北斗の拳」に関しては、版元さんがノリノリだったことが本当にありがたかったです。打ち合わせではノリノリで話しても、いざこのシーンを使って……みたいな話になるとNGが出ることも多いのがコラボの実情です。でも「漫画をコラージュしてもいいよ」とおっしゃってくださり、ラオウ、トキ、ジャギ、ケンシロウの「北斗四兄弟」を仲良くキャンプさせたらおもしろいんじゃないかとかなり攻めさせていただきました。ちょっとシュールですが、すごくよろこんでくださいました。

実は、ECサイトローンチの2週間くらい前に、「北斗の拳」で行きますよというビジュアルを出したらその反響がかなり大きくて……。リリースの1ヶ月前になって「このビジュアルをTシャツにしたらどうか」というアイデアが他部署のスタッフから出て、急遽グッズ一覧に追加したという経緯があります。かなりバタバタしましたが、うれしい展開でした。企画に関わるスタッフの作品への愛が強すぎて、打ち合わせや会議が予想をはるかに超える時間を要することもよくあります。みんな譲れないこだわりを持っているので（笑）。そういった意味で大変なこともたくさんありますが、「作品への愛」があるからこそ、と楽しむようにしています。いろいろとアイデアを出し合う時間は、本当に充実しています。

北斗の拳 4兄弟キャンプTシャツ
通常価格¥4,180

荒船パノラマキャンプフィールド

──　荒船パノラマキャンプフィールドとのキャンプ場コラボ企画も始動しています。

笠原　はい。今後は商品だけでなく企画も展開していきたいと考えています。今回の企画背景は、荒船パノラマキャンプフィールドのある長野県佐久市が、「北斗の拳」の原作者武論尊(ぶろんそん)先生の出身地であること、そして2018年の北斗の拳35周年アニバーサリーから「佐久市に来い！！」をキャッチフレーズにコラボを行っていることで実現しました。荒船パノラマキャンプフィールド受付には、世紀末キャンプグッズの物販や北斗4兄弟がキャンプしているようなビジュアルのフォトスポットも設置しています。実際に「世紀末キャンプ」グッズの使い心地を体験しながら、北斗の拳の世界観が楽しめる絶好の機会となっています！おかげさまこの企画の予約も好調で埋まっている日程も出てきているようです。かなり自信の企画なので、たくさんの方に楽しんでいただきたいです。

荒船パノラマキャンプフィールド

荒船パノラマキャンプフィールド

上條　10月スタートの話題のアニメでも商品の発売を予定していますし、人気商品のハンディカイロが売れ出す季節になります。この商品はSDGsの流れで、アウトドアだけでなく通勤・通学に使えるので、すでに定番化している印象です。以前は、売れすぎで転売されるケースもあり、本当に欲しいお客様にお届けできずにモヤモヤすることもありました。そういった対策もできるようECサイトを立ち上げた経緯もあります。今年は気持ちよく安心してご購入いただけると思います。

変化球で攻めながら、お客様によろこんでいただけるアイテムをご提供し、商品の質をあげていきたいです。私たち企画者が「本当に欲しいと思うもの」という気持ちもしっかり持ち続けていたいと思っています。愛着のあるブランドや、いいものを作るメーカーが作品やキャラクターとのコラボにより、広く知られていくことは本当にうれしいこと。そしてそのコラボにより作品やキャラクターの質があがるのもよろこばしいことです。

アウトドアグッズがどこまで広がっていくのか。現在進行中、そして企画段階のものもかなりおもしろがっていただけるという自信と期待を込めて、これからもおもしろいものを送り出していきたいです 。

（取材・文／タナカシノブ） 

プレゼントキャンペーン概要

＜賞品＞
■「アオゾラギア」インタビュー記念、「ゆるキャン△ミニウッドキャンドル」を抽選で1名様にプレゼント！

＜応募要項＞

・応募期間：2022年10月11日（火）～2022年10月18日（火）23:59
・当選人数：1名様
・当選発表：賞品の発送をもって発表にかえさせていただきます
・賞品発送：順次発送予定
・応募方法：以下の専用応募フォームにて受付

＜注意事項＞
・応募には会員登録（無料）が必要です。
・応募はひとり1回に限らせていただきます。
・抽選結果・発送状況に関するお問い合わせには応じられません。
・当選された賞品もしくは権利を第三者に譲渡・転売することを禁じます。
・カカクコムグループ社員、および関係者は参加できません。
・賞品の発送は国内に限らせていただきます。
・梱包には細心の注意を払いますが、万が一運送中の事故により破損等した場合でも、返品・交換等は受け付けられませんので、あらかじめご了承ください。
・下記の場合は、当選を無効とさせていただきますので、ご注意ください。
　同一住所または同一世帯で複数回ご当選されている場合
　不正なアカウント（同一人物の複数アカウントなど）を利用して応募した場合
　ご当選者の住所、転居先不明・長期不在などにより、賞品をお届けできない場合
　ご登録いただいたご連絡先・お届け先情報の不備により、賞品がお届けできない場合
　賞品お届け先ご連絡締切日までに、ご連絡いただけなかった場合
　ご応募に関して不正な行為があった場合

『北斗の拳』　©武論尊・原哲夫／コアミックス 1983, 版権許諾証GX-702

『ゆるキャン△』　©あｆろ・芳文社／野外活動委員会

『初音ミク』　Art by へちま © CFM