ホビー

三角定規、分度器、コンパス──3つの力をひとつに合わせた超便利ツール・ベスト定規で模型工作が快適に！レビュー＆開発者インタビュー【The工具道！第2回】

2022年07月23日 13:000

企画記事

工具道

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ベスト定規
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UHOLABO代表中村さん、エコーテック営業部長三浦さんインタビュー

ベスト定規の開発、製作を行う、株式会社UHOLABO代表取締役社長の中村孝典さんと、流通・販売を行うエコーテック株式会社営業部長の三浦宏樹さんに、ベスト定規の開発秘話や今後の展開をうかがいました！（以下、敬称略）

――どのような経緯でベスト定規を商品化したんですか？

中村　私はもともと豊橋工業高校の教員をしていたのですが、2年前に退職してモノづくりの個人事業としてUHOLABOをスタートさせました。そこで思いついたベスト定規を2020年度東三河ビジネスコンテストに応募したところ、特別賞を受賞したので販売しようと決意。UHOLABOを法人化し、本格的にベスト定規の生産をスタートすることにしたんです。　

――ベスト定規のアイデア自体は昔からあったんですか？

中村　はい。約30年前──自分が豊橋工業高校生だった頃に製図の授業で、さまざまな道具を使用していたのですが、サイズも大きく、数も多いし使い分けるのが面倒だなって思ってたんです。そして今度は自分が同校の教員として製図の授業をする側になって、生徒と会話していたら全く同じ意見が出てきまして。3Dプリンターを使える環境だったので、試しにベスト定規の試作版を出力して生徒たちに使ってもらったら大好評だったんですよ。その後、退職してからその時の試作版を発展させて、今のベスト定規が完成しました。

――ご自身のアイデアだけでなく、生徒たちの意見を取り入れて開発したんですね。

中村　そうなんです。鉛筆で引いた線とかぶらないように目盛りが青いのも、定規のテンプレート部分が充実しているのも、実際に製図する人たちの意見を参考にしています。イベントで実演販売する時も、普段製図をしている方々がすごく反応してくれるんですよ。静岡ホビーショーでは、3分に1個は売れてましたね！

――商品化後、すぐに売れるようになったんですか？

中村　いえ、最初はなかなか注目してもらえなかったですね。小規模なクラウドファンディングで目標金額を達成した後、地元の書店で宣伝・販売をさせてもらっていたんですが、限界がありました。そんな時に、エコーテックで超音波カッターの営業をしている三浦さんとSNSで始めて知り合ったんです。たまたま同じ高校出身で1歳差だったということもあって意気投合して、共同でベスト定規のマーケティングをすることになったんですよ。

三浦　豊橋市で、高校生のモノづくりを応援する全国大会「ユースモデリングコンテスト豊橋」を開催することになった時に、中村さんの方から声をかけて手伝ってくれたんです。お礼に何か少しでも協力できれば、と思ってベスト定規にハコちゃん（もけ部の登場キャラクター）をプリントして、全国の模型店にPRしたら反響があったんですよ。さらにそこから新聞社の取材があり、Webニュースにも掲載されて話題になりまして。ありがいことに、一気に数百枚の発注をいただくことができたんです！

――そのようなエピソードがあったんですね。

三浦　模型を作る人って新しい物好きの人が多くて、新しいツールが出たらとりあえず買おう！みたいな感じで、勢いで買ってくれる人もいるんですよ。SNSを見てたら、「俺、なんでベスト定規なんか買ったんだろう？」ってつぶやいてる人もいましたね(笑)。

――もとは製図用の文具として売り出した物が、模型製作をする人たちに工具として買ってもらえるようになったのは面白いですね。ちなみに、今後の商品展開は？

中村　図面作成に便利な、2つに分離する定規「ポケドラ」や、学校の先生に活用してもらえるグッズなどをリリース予定です。すでに存在するツールを改良していくよりも、まだ誰も作っていないような物をどんどん開発、販売していきたいのでよろしくお願いいたします！

三浦　ベスト定規のロゴの部分も自由に差し替え可能なので、世界にひとつだけの、自分だけの限定ツールを発注することもできます。ぜひ、お問い合わせください！