【インタビュー】ウィッチクラフトワークス音楽/ED主題歌担当「TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND」、中毒性の秘密はリズムとボーイスカウトの歌?

2014年04月11日 22:380

―――続いて、劇伴についてお聞きします。これまでのアニメ作品の劇伴を担当されたことはありましたか?

松井)アニメの主題歌を作ったり作詞・作曲・編曲をお手伝いすることはありましたが、テクノボーイズとしては今回が初です。僕らはバンド活動がメインなので、アニメの劇伴の依頼がくるとは思いもしませんでした。ただ、石川は、以前からソロ名義でアニメの劇伴を担当していましたね。

―――「WCW」の曲作りは、どのように行われたのですか?

石川さん石川)まず最初に、曲が使われる大まかなシーンが書かれたオーダー表をいただいて、それをもとに曲を作っていきます。今回は46曲前後で、フジムラが淡々としたエレクトロニカ系、松井がかわいらしいのと主にギャグ、僕がシリアス系といったように、それぞれが得意なジャンルを担当しています。

松井)また、劇伴はいろいろな曲調が必要となるので、バリエーションに幅を持たせるためにバンドのサポートメンバーの方にも協力してもらっています。クレジットにはテクノボーイズと表記されていますが、さまざまな方達の協力があって完成したものです。特に、パーカッショニストのよしうらけんじさん、ギタリストの川野勝広君にはお世話になりました。

―――劇伴の制作中に意見が分かれて衝突することはありませんでしたか?

松井)世の中には「音楽性が~」とモメることもあるようですが、僕たちはそれぞれの得意分野がわかっているので、そういうことは全然ないですね。もうかれこれ20年来の付き合いですし(笑)。

―――音楽性も人間性も、お互いのことはすべてわかっていると(笑)。テクノボーイズの2ndアルバム「good night citizen」がリリース間近ですが、どんな感じの仕上がりでしょうか?

TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND/good night citizen石川)1stはポップミュージックとしてのテクノでしたが、2ndアルバムは街の風景の中に溶け込むような、カフェミュージック的な音楽になっています。上から目線になるのでこういう言い方は好きではありませんが、「ウィッチ☆アクティビティ」を聴き込んでいただいた方には、とても楽しめる内容になっていると思います。

―――意味深ですね(笑)。

石川)ちなみに、歌詞は基本的に英語で書かれていて、日本語の歌詞は2曲だけです。それも“英語のように聞こえるサウンド”になっています。
松井)石川はあまりボーカル入れたがらないんですよね。
石川)だって作詞するのとかって恥ずかしいじゃない。
松井)「ウィッチ☆アクティビティ」で僕らを知った方は、2ndアルバムを聞くと違うイメージを持たれるかもしれませんが、楽しんでもらえるとうれしいですね。
石川)1stアルバムがリリースされてからこれまでの8年間の集大成になってます。1stアルバムや、これから発売される「WCW」のオリジナルサウンドトラックもあわせて聴き比べてもらえるとうれしいですね。
松井)「good night citizen」は、ハイレゾも視野に入れて制作しています。また、LP盤もリリースしますので、フォーマットの違いも楽しんでいただけるかもしれません。

―――今後の活動について教えてください。

松井)4月から神戸・東京とツアーを行います。ツアーのタイトルは「TWENTY TECHNO ACTIVITY」で、「WCW」のエンディング曲のタイトルにかぶせてます(笑)。具体的なセットリストは決まっていませんが、石川が同じことするのを嫌うので、内容が変わるはずです。
石川)だってつまらないじゃない。同じ人が来てたら申し訳ないし。
松井)ということです。
一同)(笑)

―――ライブでは、テクノボーイズ版の「ウィッチ☆アクティビティ」が見られますか?

フジムラ)僕らの力じゃKMM団は呼べないから、自分たちで歌います!
松井)ただ原曲のテンポが速すぎて、声優でもない僕たちみたいなオヤジが歌うことは不可能なんですよ(笑)。
フジムラ)だからテンポをスローダウンします。
石川)タイトルも「Watch Activity」に変わります。
松井)曲も、歌詞は英語で、全員で歌います。 僕らが全員で歌うライブってあまりないんですよ。
フジムラ)「ウィッチ☆アクティビティ」はかわいらしい音楽でしたが、僕らはちょっとシリアスな感じになっています。

―――「Watch Activity」のCD化は予定されていますか?

松井)敏腕プロデューサーの佐藤さんは狙ってます(笑)。どんな形になるかはわかりませんが、きっと皆さんに届けられると思います。

―――おお! これからリリースラッシュになりそうですね。

フジムラ)はい。「ウィッチ☆アクティビティ」で興味を持たれた方をはじめ、これまでのファンの方も楽しめるものを予定しています。CDやライブもよろしくお願いします!(笑)

―――本日はありがとうございました。

1stアルバムをリリースしてから8年。グループでのバンド活動に加え、ソロ活動も積極的に行ってきたテクノボーイズ。今年で結成20周年を迎える彼らは、初となるTVアニメの劇伴に挑戦。エンディング曲「ウィッチ☆アクティビティ」ではずみをつけ、2ndアルバム「good night citizen」でさらに飛躍するテクノボーイズのサウンドに注目だ。

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  • エロクトロニカ・サウンドプログラマーのフジムラトヲルさん。ヘッドフォンで聴くライブイベント「サイレントライブ」や、クラブイベントなどをプロデュースするオーガナイザー。

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