随所から制作サイドの本気具合が見て取れる、
実に内容の濃い、見所の多い作品になっています。
ストーリイ的にもいくつものできごとが重なり合って
面白いところなので、ぐいぐい引っ張ってくれます。
1作目では希薄に感じられた個々の人物の描写も、
今作ではだいぶ描かれているように感じました。
が、それでもまだ薄めなので、この点だけは不満かな。
サラッと流しすぎな感じが物足りない。
描き込まれれば描き込まれるほどに以降の展開に
深く影響してくるので、惜しいところではあります。
とはいえ、映像が美しいと、それだけで力がありますね。
各シーンの空気がバーンと自分のなかに飛び込んでくる。
ガッツ、グリフィス、キャスカの変化、鷹の団の足跡を、
美しい画像で、多くの人に観ていただきたい。
ただのファンタジーだと思って軽く考えていると、
カウンターパンチを食らうので注意が必要ですが。
エロもグロも本気なので。
真っ向から描かれているので。
このクオリティで突っ走っていただけるなら、
黄金時代編のキモである3作目にも期待が持てるでしょう。
その場限りの娯楽作品ではなく、トラウマレベルの
歴史的な作品になることを願って止みません。