芸人アニソンDJ BANBANBAN鮫島さんの評価レビュー

おーい！娘よ！

「逃げ上手の若君」がめちゃくちゃいいぞー！

お前、これ絶対好きだって！

お父さん、お前と一緒に見たいなー！

待て待て待て、逃げるな逃げるな。

もう！逃げ上手だなあ！あははは！

…。

まあまあ、とりあえず話を聞きなさい。

本当歴史の勉強にもなるいいアニメだと思うぞ。

時代は1333年

鎌倉幕府滅亡と共に、主人公 北条時行は逃げて逃げて逃げて、勝つ、と言う およそ戦国とは真逆の戦い方を選ぶ、いや、選ばざるを得ない状況に陥るんだな。


こういう歴史モノてのは、
調べたらだいたいその結末はわかるじゃないか。

北条時行もちょっと調べたら、まあ最後はどうなるかわかるよな。

キーマンの諏訪頼重の行く末もだいたいわかるよね。

歴史モノは、そういった史実をマンガとしてどう面白くするかの勝負なんだろうが、

これはメタ構造とかもふんだんに使って
ある意味「逃げ勝ってる」と言ってもいいかもしんないな！

エンディング曲「鎌倉STYLE」の映像を見てごらんなさいよ！

鎌倉と現代を行ったりきたりする小気味よい映像が

この作品の面白さを凝縮してるようにもお父さんには見えるよ。

ちなみに鎌倉幕府は1192（いいくに）でお父さんたちは習ったが今は違うんだっけか？

お！？

1185（いいはこ）か！

なんだいいハコ作ろう、て！
ライブハウス作るわけじゃないんだからな！あはははは！

待て待て待て、逃げるな逃げるな。

作画の綺麗さも今期の中でトップクラスだと思うぞ。

人の散り方も、鮮やかに描いて

悲壮感あるなしのギリギリを見せてくれてるからな。

一話の炎に焼かれる屋敷のシーンから

主人公時行が覚醒するまでのシーンなんかものすごいぞ。

敵襲の中に身を投じる時行。

パルクールばりの動きで全ての攻撃を躱すんだ。

7秒間で 5人？かな、相手方が同士討ちしてしまうんだが

すごく綺麗でな。

悲壮感より爽快感が勝ってしまうんだ。

生死ギリギリの状況で放たれるギャグも全然空気を壊してないように見える。


作者さんがデビューから三作全て当てている天才「松井優征」さんだから

そのバランスがうまいんだろうし、

アニメ製作陣のテンポ感への落とし込み方が優れてるんだろうな！


今期一の話題作かもしれない「逃げ上手の若君」。

どうだ！？見てお父さんに感想を聞かせてくれ、

…は！

いない！！！

おーい！娘ー！どこ行ったー！？