この作品は、粒ぞろいの短編小説のようであり、
主人公ヴァイオレットの変化を軸にしながら、
1話1話それぞれに楽しめるエピソードがある構成で、
非常にテンポがよく飽きさせない造りになっています。
当方は、原作は未読、アニメ情報も多くは仕入れないで視聴したので、
それこそ1話ずつ大事にページを繰るようにして楽しみました。
目新しさはないですが、陳腐さを微塵も感じさせない魅力がある。
美しい絵と無駄のない各エピソードが胸に響きます。
石川由依さん演ずるひたむきなヴァイオレットの声や姿、
エピソードごとにスポットの当たる人々の姿には、
何度も涙腺が緩みました。機微の表現が秀逸なので、
心が動かされるのです。
OP曲、ED曲も作品に合っていて、OP曲はドラマチックだし、
ED曲は、物語の最後にかぶせてこられると、
曲が流れてきただけでもう泣きそうになるほどでした。
よい作品は必ずと言えるほど、音楽もよいものです。
小説のCM映像がものすごいクオリティで作られていたので、
アニメ化が決定したときには小躍りしたいような気分でした。
そして、その期待は間違っていませんでした。
新作も決定し、今後も楽しみです。
原作も読んでみたいと思っています。