デビュー以来、集英社をはじめ様々な出版社で作品を描かれ、
コミックスを送り出してきた実力派、鈴木央さんが原作の
正統派ファンタジイ。
鈴木央さんは10数年前に少年ジャンプで連載をしていた
ゴルフ漫画『ライジングインパクト』のころから、
登場人物の名前などがアーサー王伝説関連である、
扉絵が時々甲冑などの中世ファンタジイであるなど、
大のファンタジイ好きであることを匂わせていたので、
剣と鎧のファンタジイものを描かれることを
ずっと期待していたのですが、『七つの大罪』は、
まさに期待していた以上の作品で、胸が躍りました。
王国転覆、そして聖騎士長の惨殺という大罪を
犯したとして、王国の聖騎士たちに追われる身となった
"七つの大罪" たちは、この事件をきっかけに、
長いあいだバラバラに分かれて行動をすることになる。
その間、平和の戻ったはずの王国の聖騎士たちに
不穏な動きが見えるようになり、事件の真実を知るために、
"七つの大罪" 団長メリオダスはかつての仲間を探し始める。
一方、国の惨状を憂えた第三王女・エリザベスは、
聖騎士から国を守るべく、最後の希望 "七つの大罪" の力を信じ、
かれらを探すために単身で城を飛び出すのだった────
そういった経緯から始まる物語。
アニメーションは原作の絵柄や雰囲気をかなり忠実に再現
しており、また、プロモーションにもとても力を入れている。
飽きさせない展開と魅力溢れるキャラクタアといった
素晴らしい原作と、作品をいいものにしようとしている様子が
感じられる製作者サイドとの、強力なタッグです。
面白くないわけがない。
声優さんにしても違和感がなく、視聴していてとても楽しい。
すんなりと大罪の世界に入り、堪能することができる。
安心のクオリティなんです。
原作は2015年1月現在も連載が続いているので、
どのあたりまでアニメーション化されるのかは判りませんが、
最後までアニメーション化していただきたいものです。
期間を空けてもいいので、物語の最後までを追いたい。
子供も大人も楽しめる作品だと思います。
大人も馴染みやすいのではないでしょうか。
作品のノリに、懐かしいような雰囲気を感じさせるところが
あるからです。古臭いっていうのではなく、まさに王道的な。
近年溢れかえっている美少女萌えアニメにはないものを、
"七つの大罪" は持っていると考えます。
原作もアニメも、作品を見ればキャラクタアに親しみを
覚えること間違いなしです。鈴木央さんは、キャラ立てが
とても上手いので。しかも動いて喋るなんて、たまりません。
アニメはいよいよ後半戦に入りますが、
長く続けてほしい良作品です。