中学生主人公だからこそ、ポエムな心情
観賞手段:テレビ
才能を生かすのは自分なのか、それとも環境なのか。
天才的(秀才というべきか)ピアノ少年が、天才的なバイオリン少女に出会ったことで物語がはじまる。
物語中盤まで、主人公・公生のトラウマ克服が描かれる。
病気の母に殴られ、怒鳴られ、完璧な演奏を身に着けた公生少年は、母の死によって、ピアノの才能を自ら閉ざしてしまう。
誰かのために…という気持ちが芽生えたとき、演奏家として大きく成長していく。
この作品の面白さは、やはり守ってくれるべき存在の母が、主人公・公生のトラウマであり、視聴者からは必要悪に見えてしまうことだ。
母親の存在が強烈であるほどに、視聴者は主人公の周りが良い人過ぎても、気にならないものである。
しかし、物語は主人公だけの成長で終わらない。
幼馴染の椿、親友の渡もまた成長していく。
それぞれの進むべき道、想いを抱えている姿、中学生がこれほどまでに叙情的に描かれたことはあっただろうか。
圧巻の演奏シーンは言うまでもない。
そして最終話、「嘘」の告白はヒロインかをりの明るさを出しつつも、切なさが涙腺のストライクゾーンに飛び込んでくる。
ストーリー、作画、キャラクター、音楽、演出に、登場人物たちの優しさが見事にはまった良作。
- ストーリー
- 4.5
- 作画
- 5.0
- キャラクター
- 4.5
- 音楽
- 5.0
- オリジナリティ
- 3.5
- 演出
- 4.5
- 声優
- 4.5
- 歌
- 4.5
満足度
4.5
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2015-04-16 01:19:47