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「アニソンディスコ」で中野サンプラザが揺れた！ゲストも充実の「踊れる！アニソンDJイベント！アニソンディスコ〜とびっきりの中野サブカル超決戦〜」レポート

2023年07月06日 17:000

アニソン

声優

独自取材

イベントレポート

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芸人勢が中心となって開催されるアニソンクラブイベント「アニソンディスコ」が、2023年6月22日、中野サンプラザにて「踊れる！アニソンDJイベント！アニソンディスコ〜とびっきりの中野サブカル超決戦〜」を開催した。

中野サンプラザは、ホテル・結婚式会場、カルチャーセンター会場、スポーツ施設、コンサート、イベントホールなど文化複合施設として、1973年のオープン以来、若者のカルチャー発信地として知られてきた中野区のランドマークである。

しかし2023年7月2日に現在の閉館することが決定。そこで、2023年5月3日より7月2日までの2か月にわたって「さよなら中野サンプラザ音楽祭」が催された。

その一環で、「踊れる！アニソンDJイベント！アニソンディスコ〜とびっきりの中野サブカル超決戦〜」が開催。アニソンディスコを主宰するお笑いコンビ「BANBANBAN」をはじめとする芸人DJたちのほか、Happy Around!、REAL AKIBA BOYZ、ザ・リーサルウェポンズ、亜咲花さんといった中野に縁のあるアーティストも出演。バラエティに富んだラインアップで中野サンプラザを見送った。

■オープニングアクト

開演前、ホールに入ってまずびっくりしたのが、すでにステージ上にアニソンディスコのＤＪやゲストＤＪの澄川龍一さん、SO-1殿下さん、リズマニさんらが登壇し、ノンストップで流れるアニソンをBGMに踊り狂っていたことだ。そう、今日は「アニクラ（アニソンを主に流すクラブイベント）」in 中野サンプラザなのだ!

ここから3時間弱、音の奔流に身を任せることになるのである。

1 人持ち時間 10 分という「中野への愛を叫ぶ渾身の 10 分 DJ リレー」で会場が温まったところで、いよいよ「踊れる！アニソンDJイベント！アニソンディスコ〜とびっきりの中野サブカル超決戦〜」の幕が上がった。

オープニングアクトは、地元・中野区のダンスチーム・シマオダンスカンパニーより「BLUE☆GIRLS」が務めた。小中学生の女の子によって結成された「BLUE☆GIRLS」は、本格的な「ウマ娘」のコスプレに身を包み、「うまぴょい伝説」でダンスを披露！

いやー、子供たちががんばる姿はかわいいね～、なんて大人の目線で楽しめた……と書こうと思ったけど、ちゃんと元ネタの振り付けを拾ってきてるし、ダンスの息もばっちり合ってるしでちゃんと一端のパフォーマーとして堂々と胸を張れるステージを見せてくれた。

さすがカルチャーの街・中野のダンスキッズたち。あなどれない。

■Happy Around!

ステージの転換の間をBANBANBAN・鮫島一六三さんによるDJプレイでつなぎつつ、次に登場したのは「Happy Around!」。アニメ、ゲームなどさまざまなメディアで展開する「D4DJ」に登場するユニットである。

アニメの舞台となる陽葉学園のモデルは、なんと中野サンプラザ！しかも最初で最後となる、中野サンプラザでのHappy Around!のライブ！しかも「D4DJ」を運営するブシロードは中野坂上に本社がある。まさに中野サブカル超決戦！

今回出演する西尾夕香さん、三村遥佳さん、入江麻衣子さんの3名が、観客席の間を、黒服に先導されつつ入場してくる。BGMはプロレスラーの故・橋本真也さんの入場テーマ曲「爆勝宣言」だ。

DJ、ライブ、ダンスとさまざまなジャンルのアーティストが、自身の持てる技を繰り広げ入り乱れる今日のイベントは、まさしくプロレス！ブシロードは新日本プロレスも運営してるしね！と思って感心していたところ、後日鮫島さんのTwitterにて「闘魂三銃士に引っかけて」と選曲理由が語られていた。なるほど！

という、なかなかにディープなネタでニヤニヤさせていただいたところで、ハピアラのステージがスタート。

1stシングル曲「Happy Music♪」を皮切りに、「Aound and Around」などのオリジナル曲ほか「ココロオドル」「Sparkling Daydream」といった鉄板曲で会場を一気に盛り上げるいっぽうで、ミルキィホームズの「正解はひとつ！じゃない!!」」をカバーするというエモい展開もあったりして、非常に見ごたえがあった。

途中からは入江さんがショルキーを抱えてのパフォーマンスを披露。数々のイベントで鍛えてきたステージングで、イベントの序盤を盛り上げてくれた。

■REAL AKIBA BOYZ

続いて登場したのは、2017年に10周年記念無料ワンマンライブを、中野サンプラザで開催した「REAL AKIBA BOYZ」（RAB）だ。彼らは、アニメソングとクラブイベントが出会うはるか昔、2000年代後半より活動し続けているダンス集団で、まさにアニクラシーンのオリジネイターの一翼を担っていたことは間違いない。そんな彼らが今回のステージに立つことは必然だろう。

今回はけいたんさんを除いた8人での参加であった。

「INOKI BOM-BA-YE」をBGMに客席フロアを抜け、ステージに上がった8人は、YouTubeでも大好評の「おジャ魔女カーニバル」でステージの幕を開ける。

続いて「鬼滅の刃」OP「紅蓮華」、「SPY×FAMILY」第1クールOP「ミックスナッツ」といった一般的にも人気を博した定番アニソンで、華麗なダンスを披露。そして「中野ブロードウェイへの感謝を表現したい」というメッセージの元、「血界戦線」ED「シュガーソングとビターステップ」で愉快なラインダンスを見せてくれる。満面の笑顔で肩を組む8人を見ながら、観客も横の同志と肩を組んで体を揺らしているのが印象的だった。なんとも言えない多幸感がフロアを包みこんでいく。

そして最後は「小林さんちのメイドラゴン」ＯＰ「青空のラプソディ」。原曲を歌うfhanaメンバーもダンスをMVで披露しているということで、もちろんRABも元ネタをリスペクトしてほぼ完ぺきにダンスをコピー。観客もけっこうな人数がちゃんと踊り切れているのにびっくり！本当に愛されているアニソンなんだな～と会場を見渡して、しみじみ思ってしまった。そしてそんなアニソンで、一体になれるアニソンディスコ最高！

■ザ・リーサルウェポンズ

お次は都立家政からやってきた音楽ユニット「ザ・リーサルウェポンズ」だ！

「ストリートファイターII」のオープニングデモをアレンジした入場曲で入ってきたアイキッドさん（ギター）、サイボーグジョーさん（ボーカル）は、挨拶代わりに代表曲「80年代アクションスター」を叩き込む！

「アニキ！アニキ！」といかついコールが中野サンプラザに響き渡ると、続いて「昇竜拳が出ない」「東海道中膝栗毛」とキラーチューンのスーパーコンボを繰り出してくる。

さらに映画「ミッションインポッシブル」のテーマ曲に歌詞を乗せて歌うことを偉い人から命令され、いかに苦心したかを切々と歌い上げる新曲「ミッションインポッシブル」で、観客を困惑させたかと思うと、最高のアゲ曲「ホッピーでハッピー」「きみはマザーファッカー」で再び観客を熱狂の渦に巻き込んでいく。

気持ち的にはこのままブロードウェイ裏の飲み屋街に突っ込んで、ホッピーをキめたいところだが、まだまだパーティーは終わらない！

■亜咲花

最後のゲストアーティスト・亜咲花（あさか）さんは、懇意にしている鮫島一六三さんのDJプレイでライブを披露した。

入場曲は「スパルタンX」。三冠ヘビー級王座の最長記録保持者である故・三沢光晴さんのテーマ曲だが、なぜ亜咲花さんがこの曲で入場してきたのか……。それは後で明らかとなる。

夏目前！ということで、「サマータイムレンダ」後期OP「夏夢ノイジー」を熱唱する亜咲花さん。続いて「ひぐらしのなく頃に業」OP「I believe whar you said」と、サブスクリプションサービスでも人気を集めている楽曲を披露。さらに、中野が舞台のゲーム「ANONYMOUS;CODE」グランドエンディングテーマ「Mob’s God’s」と、ツボをついた選曲がたまらない。それにしても、なんという声量、迫力のある歌声よ！

MCでも「アニソンシンガーとして」どんなパフォーマンスができるか考えていることを語っていたが、「作品の魅力を歌とパフォーマンスで表現するとは、こういうことだ！」という彼女の思いがビンビンと伝わってくるかのようだ。

そんな亜咲花さんだが、アーティストとして「ワンマンを中野サンプラザでやるという夢があった」そうだが、ここ数年のコロナ禍でライブの機会が失われる中での中野サンプラザ閉館ということでその夢はかなわないものと思っていたそうだが、「鮫島さんのおかげでできることになった！」と嬉しそう。

最初で最後の中野サンプラザのステージを心から楽しんでいることがうかがえる。

ちなみに先ほどの「スパルタンX」の答え合わせだが、新曲「Triple crown」を披露する際に「歌、トーク、ビジュアルの三冠王を目指す」という思いを込めた楽曲ということが亜咲花さんから語られた。つまり「Triple crown」＝三冠王＝三沢光晴＝テーマ曲が「スパルタンX」というわけだったのだ！

ずいぶん遠くからスタートする連想ゲームだな！

最後に「ゆるキャン△」ＯＰ「SHINY DAYS」で、会場をハッピーな空気に包みこみステージを後にした亜咲花さんであった。

■アニソンディスコ

「踊れる！アニソンDJイベント！アニソンディスコ〜とびっきりの中野サブカル超決戦〜」、そのオーラスを飾るのはもちろん我らがアニソンディスコである。

BANBANBANの鮫島一六三さん、山本正剛さんが発起人としてスタートしたアニソンディスコは、芸人たちが中心となってアニメソングメインのDJプレイを披露する集団だ。そんなわけで、音楽エンターテインメントと呼ぶにふさわしいお祭り騒ぎのステージが繰り広げられた。

BANBANBANといえば山本さんのフリーザ様！ということで、「ドラゴンボール超」OP「限界突破×サバイバー」に続いて、映画「ドラゴンボールZ 復活の「F」」バトルソング「F」が流れると、サビで「フリーザフリーザフリーザフリーザ！」の大合唱が巻き起こる！日本で、いや世界で一番「フリーザ」コールが繰り広げられた瞬間である。

また「スペースコブラ」OP「コブラ」が流れれば、みんなそろってダンスを披露。間奏のサックスソロが流れると、フリーザ様が尻尾を使ったサックス風パフォーマンスで会場を盛り上げる！

いっぽう、相方の鮫島さんは「とある科学の超電磁砲」OP「only my railgun」で、イリュージョンに挑戦！空中に浮遊するフリーザ様にリングを通して、観客席は大歓声に包まれた。

最後は「ドラゴンボール」ED「ロマンティックあげるよ」でグランドフィナーレ！会場一丸になっての「ロマンティックあげるよ～♪」の合唱に、なぜか熱いものがこみ上げてきたのは筆者だけじゃないはずだ。生まれも育ちも、バックボーンも何もかもが違う人たちが、アニソンを通じてひとつになれる……思えばこの感覚は、かつて当たり前のように楽しんでいたアニメイベントで、毎回実感していたはず。しかし、コロナ禍による自粛のために、誰もが忘れていたものじゃないだろうか。それを思い出せてくれてありがとう、アニソンディスコ。そして、こんなにも素敵な夜を過ごさせてくれてありがとう中野サンプラザ！

確かにロマンティックをいただいたぜ！