映画館だからこそ楽しめる！ “岩浪音響チーム”が作るガルパン最終章の極爆サウンド

2018年01月02日 12:000

インタビュー

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いろいろな映画館を回って音の違いを楽しんでいただきたい

── 話を戻させていただきましょう。「ガールズ＆パンツァー最終章第1話」では、「センシャラウンド」（音響に特化した形の上映スタイル）といったスタイルでの上映は公開スタートから行っているのでしょうか？

岩浪　前作、劇場版の時は封切りから極爆上映という形で上映したのは立川シネマシティのみだったのですが、今回は「センシャラウンドシアター」として立川シネマシティに加え、イオンシネマ幕張新都心（千葉県）、川崎チネチッタ（神奈川県）、シネシティザート（静岡県）、アースシネマズ姫路（兵庫県）の5館で行うこととなり、実際に調整に行ってきました。完成がギリギリになったので、調整大変でした（汗）。
※「極上爆音」という名前は、シネマシティさんの上映形態です。

岩浪　その5館だけでなく、ほかの映画館でも存分に楽しめるよう音響作りをしたので、劇場版同様、いろいろな映画館を回ってみて、それぞれの音の違いを大いに楽しんでいただけたらと思います。今、地方の映画館は減少傾向にあり、シネコンですら経営がかんばしくないという話が伝わってきたりと、明るい話題がなかなか出てこないのですが、あそこまで大きい音、ダイナミックレンジの幅広い演出を楽しめる空間というのは、そうそうないと思います。今回、そういった映画館ならではの良さを生かす音作りを意識して作り上げたのも確かです。ぜひ、映画館で楽しんでほしいです。

山口　近頃のハリウッド映画も、意外とダイナミックレンジが狭かったりするんですよ。ミキサーの立場から見ると、ああ、ビデオ前提で作っているな、というのがわかってしまう。今どきはスマートフォンで見られることも多いので、リレコミキサーは気が気じゃないとは思いますけどね。

小山　ワンカットワンカット、音的にも小ネタをかなり入れ込んだので、いろいろな発見があると思います。そういったことも、探してみてください。

山口　同業者しか気が付かないような、細やかな作り込みでガルパンの世界観を作り上げました。絵も音も、楽しんでいただければと思います。

岩浪　手前味噌ですが、「ガールズ＆パンツァー最終章第1話」はハリウッド映画よりもダイナミックレンジが広くなっていると思いますます。劇場で迫力があって、それでいて疲れない音に仕上げられたと自負しています。ぜひ、楽しんでください。