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アニメを、ファンと地域の共通言語にするために
──やはり、アニメに出てくる場所を巡礼したり、ラッピング自販機を探して回るついでに、立川で買い物してもらうことが、最大のメリットですか?
岩崎 もちろん、そうです。ファンの中には律儀な方がいらして、オリジナル自販機を置いているお店で、アニメとは関係ない商品も買ってくださるんです。それは立川に対する義理といいますか、応援のような意味でしょうね。
私たちも、アニメで町おこししている他の地域へ出かけていって勉強させてもらっているのですが、皆さん、「アニメの放送が終わったらイベントも終わりでは、意味がない」とおっしゃいます。アニメの人気が熱いうちに、お店のファン、地域のファンになってもらいたい。ですから、立川の商店の方たちにも、アニメを通じて、ファンの方たちとコミュニケーションをとってもらいたいんです。
──それには、時間が必要でしょうね。
岩崎 ええ、まずはお店の方に、アニメを好きになってもらわなくてはなりませんから。何の愛情もなく、「そんなにアニメグッズがもうかるなら、ウチも売ろう」という短絡的なパターンだけは避けたい。最低限、お店の人にもアニメを見てもらって、ファンの方との共通言語としてお話しできる程度になってほしいんです。
それと、今までは、ファンの方たちは立川を訪れて、イベントを楽しんだり、グッズを買ってくださる側でした。これからは、立川を盛り上げる運営側にも参加していただきたいと思っています。
──岩崎さんご自身は、不動産業をやられていて、観光業でもうかっているわけではないんですよね?
岩崎 はい、観光協会の副会長だからといって、特別にお給料が出ているわけではありません。立川に多くの人が来てくれれば、結果的に私の仕事にもプラスになるのでは……ぐらいに考えて、がんばっています。
(取材・文/廣田恵介)