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休憩を挟み、ゲームトークステージが始まった。まずは、アメリカザリガニの柳原哲也が、ゲストとともに5pb.Gamesの最新タイトルを紹介するコーナーとなる。
志倉千代丸の企画・原作による「ANONYMOUS;CODE」では、志倉本人がキャラクターの紹介と、キーワードで作品の一端を解説。まだまだ謎が多い今作だが、中野が舞台になる設定や個性すぎるキャラクターをかいま見るだけでも、非常に期待できるものになりそうだ。
続いては、1996年にリリースされた菅野ひろゆきの代表作である名作SFアドベンチャーゲームをフルリメイクした作品「この世の果てで恋を唄う少女YU-NO」。出演者である声優の林勇、小澤亜李、小林ゆうが登場。作品紹介の後には、イベントらしくゲームのキーワードを交えたQ&Aのコーナーへ。「ひとつだけ身の周りのものを持って過去に戻れるとしたら、何を持っていくか?」という質問に対して、小林ゆうの答えは「父と母」。会場が爆笑の渦へ巻き込まれる中、小林ゆうはさらに暴走、爆弾発言を飛ばし続けた。
最後は、「ミステリートF ~探偵たちのカーテンコール~」。「本作ヒロイン役の花澤香菜でーす!」と開口一番に現れたのは、主人公である探偵、八十神かおる役の緒方恵美。プロデューサーの浅田誠とともに、MAGES.史上、最長の制作期間!を更新し続けるゲーム制作の現状を釈明した。コーナーの最後には、緒方恵美が「ミステリートF」の挿入歌である「プライド」を初披露。彼女の歌のうまさがあらためて伝わる、大人の女性のバラードが実に魅力的であった。
再びライブパートに戻る。柱時計の振り子が刻む音に導かれ、今井麻美が登場。実写映画化された「コープスパーティー」の主題歌「BABYLON ~before the daybreak」を歌い上げる。ダークな雰囲気の中、妖しく舞い踊る歌姫のような今井麻美だが、MCに入れば「3時間とちょっとぶり、今井麻美です。オープニング超熱かったよね!超楽しかった!!」と明るい声で、ライブのうれしさを隠しきれない様子。ファンからの声援を受けながらのくだけたトークは、まさにミンゴスの独壇場。TVアニメ「プラスティック・メモリーズ」のエンディングテーマ「朝焼けのスターマイン」も熱唱してくれた。
続けて仲谷明香が「ハピネスチャージプリキュア!WOW!」を披露。吉田仁美も登場し一緒に「プリキュア・メモリ」をデュエットした。その後、ステージには吉田が残りTVアニメ「いとしのムーコ」OPテーマ「SUKI!SUKI!SUKI!」を歌った。
「バクステ外神田一丁目」は「乙女心の鍵」「The輝ける」「青春クロニクル」の3曲を歌い会場を盛り上げた。
アイドルカレッジは「もっと!もっと!コールください!!」とステージから呼びかけ、始まったのはオリコン週間ランキング6位を記録したシングル「ビーマイ☆ゾンビ」。そして、初のアニメ・タイアップとなったTVアニメ『俺がお嬢様学校に「庶民サンプル」としてゲッツされた件』オープニングテーマ曲「イチズレシピ」を披露。アニメの登場キャラをイメージさせる、清楚な制服姿もかわいらしい。みずみずしい歌声とキャッチーなサウンドを支えるフロアライクなビートのハーモニーが心地好かった。
アイドルカレッジに続いて、「庶民サンプル」エンディングテーマ「トワイライトに消えないで」からスタートした原由実。インディゴブルーと苺色のチェックの衣装も麗しく、紫や水色のスポットライトが光るステージから、可憐なボーカルを聴かせてくれる。「アニメの最終話では、私が演じる花江恵理ちゃんが「トワイライトに消えないで」のミュージックビデオをアニメで再現してくれて、わたしにとっても思い出深い作品となりました」と笑顔で語る。続いては、2ndアルバムの表題曲である「心に咲く花」を披露。澄み渡るような歌声が会場にやさしく響きわたっていた。
そして、ライブのトリを務めるはやはりこの人、いとうかなこ。まずは、TVアニメ「対魔導学園35試験小隊」のエンディングテーマ「Calling my Twilight」を熱唱。エッジの効いたアレンジとソウルフルな歌声がせめぎ合う珠玉のナンバーをバンドで見事に再現してくれた。
「TVで『対魔導学園35試験小隊』が終わったすぐ後に、『STEINS;GATE』の再放送がやっててね。同じ人が歌ってていつもどーもスイマセンって感じで見てました(笑)。アニメって毎週、同じ時間に流れるから、うれしいですよね(笑)。でも、ゲームの何十時間もかけてやっとたどり着いて、そこで聴くエンディングテーマの感動はまた別物だなって思います。ぜひ、そちらも楽しんでください」と、活動範囲の広い彼女らしいアニメ・ゲーム観から、ゲームソフト「STEINS;GATE 0」の主題歌「アマデウス」へとつなぎ、ライブは終了した。
観客の熱い手拍子に迎えられ、アンコールが始まる。まずは、榊原ゆいの「にゃんだふる!」。2009年に放送されたTVアニメ「にゃんこい!」のオープニングとなった名曲。甘~いゆいにゃん節が炸裂するキュートなポップナンバーに、客席から大きな歓声が湧き上がる。
「ではラストは、やっぱりこの方がいらっしゃるならば、みんなが知ってるこの曲で、みんなで歌って終わりたいですよね!」榊原ゆいの紹介から、聴こえてきた声は、「5pb.ゲットだぜーッ!」。STUDIO COASTにまさかの「ポケモン」降臨!!
どよめきが収まらないまま、松本梨香が再びステージに現れ、「めざせポケモンマスター」を絶唱。会場から「ぴかちゅう!」や「そりゃそうじゃ!」などの合いの手も入り、松本梨香からのコールによる「GETだぜ!イエイ、イエイ、イエイ、イエイ、イエイ、イエイ、イエー!」のレスポンスも完璧。そして、曲が続くうちにLive5pb.のTシャツに着替えた全出演者もステージに並び、まさに会場が一体となった大合唱が熱い! 熱すぎる!! 会場の熱狂も最高潮に達し、アンコールは終了。温かい拍手に包まれ、会場の興奮も熱気も冷めやらぬまま、「Live5pb.2016」は幕を閉じた。
スタートからアンコール終了まで、5時間近くのライブであったが、中だるみなどは一切感じられず、飽きる隙が入らないほどによく考え抜かれたイベント構成だった。同時に、長丁場のライブを始めから終わりまで支え続けた、Live5pb.バンドの演奏力の高さにも敬意を表したい。
また、ステージ背後のスクリーンにアニメやゲームの映像だけでなく、アーティストの名前、曲名、作品名が表示され、何の曲を演奏しているのか、よくわかるようになっているのもありがたいと感じた。初めての参加者や、アニメ、ゲームにうとい人であっても、十分に楽しめたはず。
このように、サービス精神たっぷり、エンターテインメント性が高いライブイベントだった。5pb.ファンはもちろん、そうでない人にも大いにおすすめしたくなる楽しさ満載で、次の開催が待ち遠しい限りだ。「もしかすると2016年のうちに開催できるかも」という、志倉千代丸氏の言葉に期待したい。