バンドをテーマにした「花とゆめ」原作の作品。
ストーリー的には、王道の少女マンガという感じで、1人のヒロインを巡って、2人の王子様がいろいろ苦悩する(逆か?)というもので、特に目新しさはない。音楽テーマも、特に目新しくはないし。
まず難点から言うと、キャラデザインの問題がある。目が大きすぎて、さすがに・・・という印象はぬぐえない。作画もやや難ありだ。シナリオ自体も、まだ5話まで見た限りでは、やり取りのセリフもなんだかなあという感じが強い。
このように、ネガティブ要素も結構あるが、それでも本作を見てしまうのは、バンドサウンドがカッコいいから。もっと正直に言えば、主演のニノを演じる早見沙織さんのロックボーカルがどうなっちゃうのか、聞き届けたいから。
早見さんはご存じの通り、清純お嬢様系クリアボイスの持ち主なので、この手のシャウト系ロックは正直向かないと思うのだが、1話で見せたシャウトにいきなりやられてしまった。決して上手いとか、そういうのではないのだが、限界に向かって突き上げるボイスがロックとしてハマっているのだ。加えて、イノハリのバンドサウンドがカッコいい。だから、演奏シーンでは、本作はものすごく輝くのだ。
それまでのやり取りは多少ガマンして見ても、これがあるからどうにも見てしまう。そして、グッときてしまうのだ。