マクロス30周年「超時空要塞マクロス ~愛・おぼえていますか~」Blu-ray化記念特集

1982年10月から放送されたテレビシリーズ「超時空要塞マクロス」の人気を受けて制作された劇場作品で、1984年7月に東宝系で公開される120分の完全新作作品。興行収入は7億円を超える大ヒットとなり一大ムーブメントをおこした。
特に主題歌の「愛・おぼえていますか」はオリコンチャートの7位を記録。当時の歌番組「ザ・ベストテン」「ザ・トップテン」等の番組に本編のアイドル歌手リン・ミンメイ役の飯島真理が出演するなどで話題になる。なお、1984年のオリコンビデオチャートにおいては、本作のビデオが年間1位を記録した。
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あの初代マクロス劇場版「超時空要塞マクロス ~愛・おぼえていますか~」が本編映像+新作ゲームのHybrid Discで登場!

あの初代マクロス劇場版「超時空要塞マクロス ~愛・おぼえていますか~」が本編映像+新作ゲームのHybrid Discで登場!1984年に公開され一大ムーブメントをおこしたマクロスシリーズの最初の劇場作品の本編映像を新規5.1ch音声も加えてBlu-ray規格での初めての商品化。

「超時空要塞マクロス ~愛・おぼえていますか~」本編仕様について

35mmネガをフィルムスキャン方式で新たにHDリマスターを作成

フィルムを1コマずつハイビジョンでスキャニングすることでデジタルデータ化し、元のフィルムを限りなく忠実に再現して収録する方法で、現時点ではフィルムを収録する技術の最高峰。
過去のビデオグラム(VHS、β、LD、VHD、DVD等)では一度も35mmネガをマスターにしたことはなく、今回のマスターでは限りなくセル画の色に近づけるようにマスター作業を行います。また、2012年の大型テレビ時代にあわせ、収録画郭も最大限大きく観られるようにフレームギリギリまで調整して収録。
残念ながら、1987年に作られた「フラッシュバック2012」版のエンディング(いわゆる完全版エンディング)はマスターフィルムが現存していないため現存する物の中で最良のマスターからのアップコンバート収録になります。

新規に5.1ch化作業(DTS-HD MASTER AUDIO 5.1ch)

当時の音マスターのセパレート素材が見つかったため、河森監督、本田音響監督が当時「こうしたかった。」「ああしたかった。」という心残りの箇所を5.1chで再現。「ミサイルの音を飛ばしてみたかった。」「マクロス艦内は多国籍感を出したいので日本語以外の音声もきちんと環境音で聞かせたかった。」等。ステレオ音声に入ってはいるものの、聞き取りにくかった音を5.1chに音場を拡げることにより体感できるようにする作業を行いました。

HDリマスター前
リマスター前
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HDリマスター後
HDリマスター後
映像:劇場公開版・完全版選択可能/音声:ステレオ・新規5.1ch選択可能 + 特報・予告・本予告(これらもすべてHDマスター収録)

BD版「愛おぼ」の中の人! バンダイナムコゲームス・国崎久徳プロデューサー本音インタビュー

――本日はよろしくお願いします。

裏方が何かを語る機会はあまりないのですが、いろいろお話させていただきます。監督たちスタッフの話は映像特典にたっぷり入ってますので、今回は知らなくても良い無駄な話を中心に(笑) ちなみに、今回の作業前に本編を観た河森さん(※)は「今観ても面白いじゃん!恥ずかしいことを除けば…」って言ってました。
※河森監督は当時24歳。

インタビュー 01

――BD化にあたり、どのような作業を行ったのですか?

フィルムを扱う。という今となっては、なかなか触れることが無いであろうことをやりました。そもそも映画を劇場でかけるにはまず、大マザー(マスターネガ)と呼ばれるネガフィルムを作ります。いわゆる完成原版ですね。

通常、アニメでも実写でも撮影は一番最初のカットから順番に撮影したりしないものです。まずは、流れがバラバラの素材として各カットができ上がります。それをカットごとに切り出して、順番通りにセメントのような接着剤で貼り合わせたものが完成原版なんですが、経年劣化でとても壊れやすいんです。しかも28年前のものですから、簡単に剥がれてしまいそうな気がしてしまうくらいに。だから、取り返しのつかないことになるといけないので、基本的に大マザーはいじらないんです。

通常、劇場公開やビデオグラム用のマスターを作る際は、その大マザーからマスターポジやデュープネガを作って、それを原版という位置づけにして上映用ポジを焼いていきます。万が一、複製の過程やビデオグラムのテレシネ作業時にマスターポジやデュープネガに傷をつけてしまっても大マザーは無事。だから大マザーを残しておくという考え方です。

フィルムというのは光学的にコピーすると必ず情報量が欠如していきます。インターネガ→ポジ→テープ媒体と、視聴者のもとに届くまで3工程以上はかかるため、実は大マザーからはかなり遠い映像となってしまっています。パッケージ発売の際にはある種のこだわりとして、マスターポジorポジから作られたものをマスターとして扱ってきました。

というのは、劇場で流すフィルム(=客前に出す一番キレイな映像)がポジフィルムなので、ポジ以前の映像から作業する必要はない、と。

でも、本当は、当時のユーザーは劇場フィルムよりキレイな絵も見ていたんです。当時のアニメ誌にはセル画からの絵が多数掲載されていましたので。

インタビュー 02

――でも今回は、その禁断の大マザーをマスターにした、と。

はい。10年以上前は映画至上主義という風潮から、僕らには"映画にできるだけ近いものを家庭に届ける"という使命があり、フィルム感(フィルムの傷や揺れ)を大事にしてきました。でも、30年経った今は、世の中のすべてのものがほぼ完全にデジタルへ移行。映像の揺れもないし、発色も鮮明です。なので、"あえてフィルムを再現する必要はないのでは?"という自己否定から入りました。

あと、人間は記憶を美化するので、"30年前のことを思い出してもらいましょう"でもダメ。当時の映画を再現した映像 VS 美化された記憶 では勝ち目ないです(笑) それに、みなさんは"ブルーレイはキレイ!"と思い込んでいるので、少なくともDVDよりキレイにしなきゃ怒られます。本来、ブルーレイはキレイというより、再現性が高い媒体っていうものなんですが…(苦笑)

それで、美化された記憶に近付けるにはどうしたら…と考えました。当時のお客さんが見ていたなかで、もっともキレイな絵…それはやはりセル画なんです。なので、大マザーのマスターポジが一番色が出るのは明白なのでそこに手をつけることを決めました。

いつまでフィルムが現存できるかわからないですし、せっかくの30周年でフィルムをいじれる機会なので、これからの「愛・おぼえていますか」のスタンダードを作ろう。っていう気概もありました。

――BDに収録される映像はどのようなものに仕上がっていますか?

私も河森さんもフィルム世代なので、フィルムが大好き。映像の揺れなどを大事にして、本当はフィルムライクに作りたい気持ちの方が強いんです。でも、記憶に勝つにはセル画の色でチャレンジするしかない&デジタルに慣れ親しんだユーザーにとって揺れは邪魔になってしまうだろうという考えから、テレシネではなくてフィルムレコーディング方式(=フィルムを1カットずつスキャンしていくという手法)にしました。

元のフィルムに記録されているものはアナログですが限りなくデジタルに近づけた、アナログとデジタルから生まれたハーフのような映像です。デジタルっぽいんだけどデジタルじゃない、アナログっぽくもあるけどアナログじゃない、という作り方になったところが最大の特徴とも言えます。

――当時は使える色も限られていたと思いますが、今回はどうですか?

色は変更できないので、変えてません…が、実は河森さんが少し変えちゃったカットもいくつかあります(笑) 基本的には色というより発色や色味の調整が主です。もともとの色設定に合わせるために、ということで。撮影時のピントはもう変えられませんが色はまだ調整できるので、全カットを見てもらって、ブロックごとに色味の統一を図りました。

こんな大変なことは普通はしないんですけど、今回は大マザーを使ってしまったので、今までの基準に代わる"新しい基準"となる映像を作らなきゃいけませんでした。時間的には、レコーディング、キズ消し、リテイクなどの作業も含めて、3ヶ月ほどかかりました。

インタビュー 03

――リテイクにはどのようなものがありましたか?

まず、過去28年間ずっと修正されずにいた"リン・ミンメイのイヤリングが輝くシーン"が直りました。同じ大マスターから録っている劇場特報では輝き方が正しいので、それと差し替えるという方法もありましたが、特報は特報用に撮影したようで背景と原動画のタイミングが違うんです。だから、輝く部分だけを差し替えるということが28年間の技術ではできませんでしたが、今回はクロス透過光だけ抜き出して合成しています。

また、"輝とミンメイのデートシーン"でマクロス艦内の浮いている看板なども光らせてみました。本来は浮遊電光掲示板なので光っているのが当然なので。こんなふうに、河森さんが気になっていた、28年越しとなる初のリテイクも結構あります。

そんな作業だったり、セル傷の直しだったり、ゴミ取り作業だったり、色パカ(=色間違いや塗り忘れによる不自然な点滅)の修正などをコツコツとやってました。色パカ探しを楽しんでいるファンの方もいらっしゃるかもしれませんが、僕の場合は仕事で数時間ずっと色パカ探しとか(笑) 色パカだけでも200~300くらいはありましたね。

VHSやDVDをお持ちの方は見比べてみてください。それぞれ、技術進歩によって可能になったリテイクが盛り込まれています。もちろん、今回もDVDのときにできなかったことをやってます。でも、単純な見落としだったり、今の技術でも直せない部分だったり、17ヶ所くらいやり残しがあります。それは、40周年だか50周年だかの際の技術革新でキレイに直ると良いなぁ。と楽しみにしてます(笑)

音については、5~10年前からずっとお二方(河森監督&本田音響監督)が5.1ch化したいと言い続けていたので、せっかく新しい絵を作るので音も作りましょうということになりました。作ったというより、足りない音を追加したり、タイミングのズレを直したりがベースなんですが、やはりお二方が28年前にやり残していたことを今作業してみる。というのが主軸ですね。

――新映像をキッチリと観るためにはどんな環境が良いでしょうか?

んー、言いにくい!(笑)

映画館のスクリーンで観ることを考慮した上で作られた作品なので、できるだけ大画面で…30インチ以上が良いですね。描き込みがスゴイのがよくわかると思います。爆発とか、細かいガレキとか。特にマクロス艦とか。それと今回の5.1chは最高です。もう5.1chでしか観られないです。

――ポスター現物をファンから募集するという企画がありましたが反響はいかがでしたか?

募集したらすぐに反応があったので、ビックリしました。僕らもいろいろ手を尽くして探したんですが、やっぱりお客さんのほうがしっかり持ってる!という結果に(笑) キレイに保存してあるし、本当にスゴイと思います。また何かやるときはお願いしちゃおうかな。本当に感謝しています、ありがとうございました。

超時空要塞マクロス ~愛・おぼえていますか~ ポスター

――ファンへ向けてのコメントをお願いします。

河森監督と二人三脚で膨大な時間を費やして行ったリテイク・リストア作業です。これからの「愛・おぼえていますか」のスタンダードにすべく、できることは全部やりました。その結果をあたたかい目で見守っていただければうれしいです。また、特典ディスクの「フラッシュバック1984」は、メインスタッフの今だから話せる面白話が満載の70分の大作です。かなり深い話もしてもらってますので、ぜひじっくり観て頂きたいです。

今後も30周年記念企画がいろいろ予定されていますので、そちらもお楽しみに。

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    PS3専用ゲーム「超時空要塞マクロス ~愛・おぼえていますか~~私の彼はパイロット2012」
    特典Blu-rayディスク、天神英貴描きおろし収納ボックス
    ミニサイズ劇場パンフレット、ミニポスター集、ミニ原画集、生フィルムコマ、ブックレット、アニメ誌セレクション、プロダクトコード
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※抽選は、レビューを投稿したユーザーが優先されます。
マクロスシリーズ各作品に、ヒトコトやレビューを投稿すればするほど、当選確率がUPします。
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募集要項

応募期間 : 2012年7月26日(木)~2012年9月30日(日)
賞品:「超時空要塞マクロス ~愛・おぼえていますか~」非売品ポスター
当選人数 : 30名様
当選連絡 :ご当選者様の電子メール(価格comID)宛へ個別にご連絡します。
※翌月中に当選を行い、ご当選者にご連絡いたします。
その他レアなイベントを企画中。 盛り上がれば開催予定!!

注意事項

・抽選結果に関するお問い合わせには応じられません。
・抽選時にクリップを解除されている場合は対象外となります。
・本権利は、ご本人のものとし、他人への譲渡・換金はできません。
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