映画『ももへの手紙』インタビュー

7年という制作中のエピソードを沖浦監督は、「他の（アニメ映画）作品がどんどん上がって行くんですよ。『時をかける少女』ができたらしいとか。『河童のクゥと夏休み』が完成したらしいみたいな。制作期間中、他作品は全然見なかったので、世の中にどんな作品があるのかタイトル名しか知らないでやっていました。『崖の上のポニョ』ができたらしいとか、スタートは『崖の上のポニョ』よりこっちの方が早かったのにと。どんどん皆先に終わっていってくれるので、逆に今となっては、よかったかなと（笑）」と振り返る。

今作の大きなアクセントになっている愛嬌たっぷりで不思議な”見守り組”のイワ・カワ・マメ。見守り組の存在については、「ももと決して、仲良くはなれない。もちろん一緒に行動するものの、心は完全に通じ合わないようにしようというコンセプトでした。（見守り組は）ちょっと感覚が違う、意思が通じ合わない者たちで、最後まで一緒にいる必要があった。キャラクター的にも、それぞれがピントがずれているやりとりになるけど、「イワ」と「マメ」だけでは話が進まないので、シュールになりすぎないギリギリのラインで「カワ」というキャラクターが突っ込むことで話が進むようになっています」と解説する。

映画公開に向けては、「普通の子供から大人まで楽しめるようには目指しましたが、気楽に見てもらえれば、それだけでありがたいです。コアなアニメファンの方にも是非見てもらえればと思います。」とPRしていただいた。