「初心者向け　コミックマーケット（コミケ）対策」後編　アキバ総研編集部

「アキバ総研編集部」連載コラム第34回（文：アキバ総研鉄道班Ka）




皆様ごきげんよう。先日はWF2009に行ってまいりました。ビッグサイト時代から比べるとゆとりもあって、じっくり鑑賞できた人も多そうです。個人的にはコミケもアレくらいの余裕がある配置だといいんですけどね・・・（苦笑）


と、言うわけで、今回は初心者向けコミケ対策講座の後編。日々忙しくカタログに目を通している新兵たちの助けになれば幸いです。

→「初心者向け　コミックマーケット（コミケ）対策」前編　アキバ総研編集部


■本番2週間～2日前でできる準備編
1.サークルチェックをするべし
「サークルチェック」とは、目当てのサークルの配置場所を見つけ出し、マップやメモ帳に書き込んでいく作業を指します。自分専用の巡回リストを作成するこの作業が一番ワクワクすると言う人も多いでしょう。ちなみに、この段階で「東A」「東シ」「西あ」のサークルがものすごく多くなった方、覚悟を決めてください（笑）。これらのスペース番号は「壁サークル」と呼ばれ、多くの人が並ぶ大手サークルが配置されています。C75開催時は、1つの大手サークルに2時間待ちなんてことも。もっとも、大手は搬入数も多いので、タイミング次第ではさほど並ばずに買えたりします。このあたりは慣れと運でしょうか。上級者になると、移動距離や回転率も考慮してルートを決めていたりします。


2.アイテムを買う
夏コミでの推奨装備はこんな感じです。

高額紙幣を除いた現金（購入資金）、チェックサークルリスト/マップもしくはコミケカタログ、ドリンク、軽食、タオル、帽子、鞄・紙袋（戦利品入れ）、ゴミ袋

現金とサークルリスト/マップは言わずもがなですが、それらと同じくらい重要なのがドリンクと軽食。コミケ会場にもコンビニはありますが、購入するのにとても時間が掛かるので、現地調達は期待しないほうがいいです。また、夏コミは沿岸部特有の湿気、コンクリートによる照り返し、来場者の熱気に包まれて異常なほどの暑さに。熱中症になって倒れないよう、吸汗 性・速乾性に優れたTシャツ、帽子、タオルは必需品。最近はアキバのユニクロでも買えます。制汗スプレー、ウェットティッシュ、扇子、日焼け止めなどもあればなお良し。このほか、ぬるいドリンクが嫌いな人は凍らせて持って行くのもよいでしょう。

そして、地味に役立つのが「ゴミ袋」。ゴミを捨てる用途のほかにも、突発的な雨から戦利品を防御するｔきに役立ちます。ちなみに「らき☆すた」でこなたがカートを使っているシーンがありますが、カートはよほどうまく立ち回らないかぎり周りの邪魔になるので注意しましょう。

3.交通機関のチェック
東京近辺に住んでいればあまり関係のない話ですが、遠征組には切実な話。関東近郊の方々も、自分の最寄り駅の始発の時間と、ビッグサイトへの到着時間は調べておきましょう。東京ビッグサイトに行くには「ゆりかもめ（国際展示場正門駅、有明駅）」や「りんかい線（国際展示場駅）」、「都営バス」などがあります。これらは臨時便も出たりするので、各鉄道会社の公式Webをチェックするのがおすすめです。

■前日
1.装備の再点検
携帯電話の充電はバッチリですか？　館内は携帯電話がつながりにくいとはいえ、満タン状態で持っておきたいものです。また、コミケカタログ（CD-ROM版）のデータを入れて検索することもできるなど、使い方は色々。予備の電池や充電器もあるといいですね。サークルチェックリストの準備はOK？　現地で自分の行きたいサークルの配置場所をスタッフに聞いてもわからないことが多いです。リスト/地図は生命線です。

2.交通費の用意
Suica・PASMOなどのチャージは万全ですか？　国際展示場駅でチャージ残高不足となると清算機に並ぶはめになり、貴重な時間をロスします。当日朝、自宅最寄駅でチャージするのもいいですが、寝過ごした場合などに備えて事前にチャージしておくことをオススメします。

3.しっかり寝る
遠足の前日は眠れないものですが、なんとか寝ましょう。コミケは体力勝負。始発も早いですし、途中で倒れては買いたいものも買えません。なお、会場周辺での徹夜は厳禁です。


■当日～道中
1.朝メシを食べよう
何をバカなことを、と思うかもしれませんが、買い物に夢中になっていると、昼メシを食べれないなんてのはわりとよくある話。目を覚ます意味でも、なにかしら固形物をお腹に入れておきましょう。

2.何時に出発しよう？
参加者の多くは始発組といわれていますが、実際のところ壁サークルや人気ジャンル（今なら「けいおん！」などでしょうか）をメインに回るのでなければ、それほど早く会場入りする必要はないでしょう。もちろん、早く着いたほうが早く入場できるので、そのあたりは自分の体力＆回るサークル数と相談してください。ちなみに、コミックマーケット76案内ページには、平均的な入場待ち時間（始発で5時間、10時頃で1時間、12時頃で0時間）が記されています。

3.列に並ぶ
一般入場者の列は、駅から降りればすぐに見つかります（わからない場合は聞くか、人の流れに乗っていけば大丈夫）。スタッフの指示に従って移動しましょう。ビッグサイトには東館と西館があるので、自分の目的に合わせて並ぶホールを決めましょう。無事列に並んだら指示があるまで静かに待機。ラノベやゲームで暇をつぶすもよし、周りのオタ仲間と親交を深めるもよし、スタッフの声が聞こえる範囲で楽しみましょう。

さて、いざ入場したならば、リスト/マップ片手にビッグサイトの中を歩き回ります。360度見渡す限り同人作品という、コミケ特有のお祭りムードがきっと楽しめるはずです。

ここまで読んでいただいた方々に、最後のアドバイスを。

1.大手サークルは気合と根性と体力
壁サークルでは、1サークルの列が絶望的な長さになることがあります。そこで必要なのは耐え抜くだけの体力と根性。そして、あわてず騒がず誘導に従う落ち着いた心です。また、はやる気持ちを抑え、間違ったサークルに並ばないように注意！

2.島中はエネルギーと直感力、そして慣れ？
「壁」サークルの対義語に「島」というのがあります。こちらをメインに攻める方は、1つのサークルに何時間もかかることはないでしょう。混雑の中を目的のサークルまで泳ぎきるだけのエネルギーと、しばしば渋滞が発生する道を見切って、ときには迂回する直感力。上級者はニュータイプ並みに道の隙間が見えるらしいですよ。

3.水分補給はこまめに
毎年のように、熱中症で倒れて救護室のお世話になる方を見かけます。買い物でテンションが上がっていると自分の体の調子にまで気持ちが行かないのも非常によくわかりますが、倒れては元も子もありません。なお、補給の際は他の参加者や周辺サークルの邪魔にならないように注意しましょう。

4.スタッフの指示には絶対に従うこと
「会場内は走らない」、「通路では立ち止まらない」など、さまざまな声をかけてくるコミケのスタッフ。彼らの指示には絶対に従ってください。これは参加者の義務だと思います。なかには、言葉づかいや態度がアレなスタッフがいるのも確かですが、全体の事故防止のため、ぐっとガマンして協力しましょう。

いろいろ書いてきましたが、お目当てのものを購入するのに最後に必要になるのはきっと「知力・体力・時の運」＋「心の余裕」の4点セット。「世界で一番熱い3日間」に参加される皆さんのご武運をお祈りしております。



■筆者紹介
名前：アキバ総研鉄道班Ka

知らぬ間にアキバ総研鉄道班にされていた、アニメファン兼鉄道ファン兼アニソンファンな20代前半。好きな車両は新幹線500系とJR西日本681系。「ヱヴァ劇場版：破」のBlu-rayの発売を待ちわびる日々。


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