ヤマカンが引退をかけた話題作！　「フラクタル」BD/DVD第1巻発売

TVアニメ「フラクタル」のBD/DVD第1巻が発売となった。





「涼宮ハルヒの憂鬱」（演出）、「らき☆すた」（監督→4話で監督交代）、「かんなぎ」（監督）などでおなじみのヤマカンこと山本寛氏が自身の引退をかけて臨んだことが話題を集めた「フラクタル」。

まずは、そのときのことをおさらいしておこう。


声明

アニメについて、随分悩みました。
もう一年以上になるでしょうか。それくらいずっと。
それでも細々とアニメに関わったり、
いろいろなところでアニメについて語ったりし続けましたが、
語れば語るほど、考えれば考えるほど、暗澹たる気持ちでいっぱいになる、
そんな毎日でした。
「もうアニメは駄目かも知れない」
そんな言葉がこっそりと、しかし何度も脳裏を過ぎりました。
しかしやはり、このまま諦めるのは、あまりに後ろめたい。
自分をここまで育ててくれたアニメに、あまりに不義理なのではないか、
最近になって、漸くそう思えるようになりました。
いや、あるいは意地のようなものかも知れません。
犬死覚悟で、もう一本だけアニメを監督してみようと思います。
これは本当の意味で、わが身を賭した勝負となるでしょう。
これが失敗すれば引退も辞さない。覚悟はもうできています。
しかしそれでも、今の皆さんに伝えるべきものがきっとある、
私のことばで伝えなければならないことがある、
そう信じる心、私の中にひとかけらだけ残った、信仰心と言ってもいい、
それを胸にもう一度、もう一度だけ、
アニメを作ろうと決意しました。
どうなるか解りませんが、切なる祈りを込めて。
アニメの未来に光が差す日を夢見て。
『フラクタル』でお会いしましょう。

山本 寛

作品には、山本寛監督のほか、「黒執事」「とらドラ！」などで知られるアニメ脚本家の岡田麿里さん（シリーズ構成）や批評家？の東浩紀氏（ストーリー原案）が参加。制作はA-1 Picturesが手がけた。内容は、退廃した未来を舞台に、少年と少女の冒険を描いたファンタジー。少年・クレインが謎の少女・フリュネと出会うことから始まる物語で、少女の姿をしたアバター・ネッサたちとともに、世界を管理する「フラクタルシステム」の謎に迫っていく。

今回発売となったBD/DVD第1巻には、本編第1話と第2話を収録。初回版には、特典として左氏描き下ろしイラスト入り外箱、ブックレット、ジャケットイラストポストカード、劇伴ピアノ譜1、オーディオコメンタリーなどが付属する。さらに1巻には「ねんどろいどぷち ネッサ」を、2巻には「ねんどろいどぷち フリュネ」を同梱した数量限定生産版が用意されている。


秋葉原のアニメショップ各店では、通常のタイトルと同様の規模で販売。特に大きなコーナー展開などは見られなかった。…山本寛監督の去就はいかに。

(C)フラクタル製作委員会


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