鉄道コラム第2回「日本の夏、スタンプラリーの夏」 アキバ総研編集部

2008年09月12日 18:000

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鉄道コラム第2回「日本の夏、スタンプラリーの夏」 アキバ総研編集部「アキバ総研編集部」連載コラム第16回(文:アキバ総研鉄道班Ka)。



鉄道コラム第2回「日本の夏、スタンプラリーの夏」


8月も瞬く間に終わってしまった今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。夏休みを謳歌した学生の皆様、宿題はちゃんと提出しましたか? 筆者のように新学期が始まってから夏休みの宿題に手を付けるなんてことはやめておきましょう(苦笑)。


さて、8月といえば夏休み。コミケがあったり、ワンフェスがあったり、ライブやイベントも盛りだくさん。毎週毎週イベントの予定で忙殺された人もいるのではないでしょうか(笑)

そんな中、鉄道世界では恒例となったイベントがあります。それは、スタンプラリー。首都圏だけでも「ポケモンスタンプラリー」(JR東日本)やら「東京メトロスタンプラリー2008」(東京メトロ)やらさまざま。なかには仮面ライダーキバ&Yes!プリキュア5GoGo!とタイアップした東急なんかもあって、ちびっ子と大きなお兄さん達でにぎわったそうです。


そんな中、少し異彩を放っていたのが都営地下鉄スタンプラリー。通常、スタンプラリーといえば指定されたポイントを巡っていくものが多いと思われますが、今回都営地下鉄では独自のルールを採用。詳しくは公式サイトにお任せしますが、要約すると「5個以上の駅を、駅名でしりとりした上で回れ」というもの。つまりチェックポイントを自分で決めることができるという感じでしょうか。石原都知事もなかなかユニークなことを考えてくれます。

というわけで、こんなおもしろそうな企画に参加しないのはアキバ総研鉄道班の恥、とばかりに参加してまいりました。しかし、ただ与えられたルールにのっとるのでは普通過ぎるのではないかというセルフツッコミが入ったので、公式に与えられたルールにさらに「俺ルール」を追加。「都営浅草線、都営三田線、都営新宿線、都営大江戸線、都電荒川線、日暮里・舎人ライナーの全ての路線のスタンプをそれぞれひとつ以上回収」というノルマを設定し、公式の「しりとり鉄人賞」よりさらに上のものを目指します。

さっそく最寄りの駅でスタンプラリー用一日乗車券とスタンプ帳をゲットしいざ出陣。鉄道に詳しい人、都営地下鉄を毎日使っているという人は、筆者がどのようなルートを取ったのか考えながら読み進めてもらえればと思います。

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スタンプラリー用一日乗車券とスタンプ帳
大の大人が持ち歩くにはいささかかわいらしいデザインである(笑)

1)スタート:岩本町駅(都営新宿線)
アキバ総研的に考えて、今回の企画のスタート地点はここ。われらがホームタウン、秋葉原の裏口です。ここからJR秋葉原駅までは約200mと近いので、乗り換えする人はかなり多い模様。ここで1個目のスタンプを確保。

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秋葉原の裏玄関・岩本町駅
JRの秋葉原駅までは200m。徒歩で3分~5分あればたどりつく
記念すべき1つ目のスタンプ。ここから長い旅が始まるのであった

2)新宿駅(都営新宿線・都営大江戸線)
岩本町より都営新宿線で西へ15分ほど。都営新宿線新宿駅へたどり着きました。新宿駅といえばJR・私鉄・地下鉄が縦横無尽に走っており(JR5路線、私鉄2路線、地下鉄3路線!)、世界一の利用者数を誇る日本有数のターミナルとして知られています。そういえばあまりの広さに駅ダンジョンだとか呼ばれていましたっけ。個人的には駅ダンジョンナンバーワンは東京駅だと思います。総武快速線と新幹線の乗り継ぎとか、そもそも有楽町のほうが近い京葉線とか・・・。
・・・話が脱線しました。ともかくここでスタンプゲット。新宿駅にて都営大江戸線に乗り換え。

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都営新宿線新宿駅
この駅を境界として京王新線と相互直通運転を行っているため、「新線新宿」という呼び方のほうが有名かもしれない
スタンプ2つ目。
新宿駅スタンプに描かれた女神像が気になるところ
大江戸線名物、深く長いエスカレーター
ホームまではこのエスカレーターを2台使わないと行けません


3)牛込神楽坂駅、飯田橋駅(都営大江戸線)
都庁前駅を経由して都営大江戸線・光が丘行き(右回り)に乗車して続けざまに2つのスタンプを押すことに。都営大江戸線は環状運転していると見せかけて実際のところは”6の字運転”(都庁前から右回りに進んで光が丘駅まで、光が丘で折り返して今度は左回りに進んで都庁前駅まで)なので新宿駅から飯田橋に向おうとすると都庁前駅での乗り換え(というか方向転換)が必要となります。
牛込神楽坂駅はその名の通り、神楽坂への都営線最寄り駅。静かでまったりした雰囲気が駅にも流れています。その反対なのは飯田橋駅で、やはりビジネスマンが多い。ちなみに飯田橋駅は非常に地下深いところを走っている上にホームの前後にしか通路がないため、利用する際は先頭車両か最後尾車両に乗っておくと非常にスムーズに改札まで行けるのではないでしょうか。

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都営大江戸線(12-000系)
浮かないけれどリニアモーター駆動
牛込神楽坂駅
飯田橋駅
(右)天井の緑色の網が特徴的
(左)東京メトロ乗り換え通路(の一部) 東京メトロとの乗り換え所要時間は平均6分

ここまで集まったスタンプは半分の4つ。都営新宿線が2つに都営大江戸線が2つで、しりとり順に並べ替えると「岩本町~牛込神楽坂~?~?~飯田橋~?~新宿~?」となります。この段階で「?」の部分がわかった人はかなりの電車通と言えるのでは。

4)新板橋(都営三田線)
さて後半戦、まずは春日駅で大江戸線から都営三田線に乗り換え、少し北上して新板橋駅へ。巣鴨が近いこともあり、お客さんはおじいさんおばあさんが多い様子で、なんとのんびりした駅でした。ちなみにこの駅、JR埼京線の板橋駅および東武東上線の下板橋駅まで歩けます。

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都営三田線(6300系)
転落防止のホームドアが特徴
新板橋駅
史跡案内のポスターが時代を感じさせる



5)学習院下(都電荒川線)
都営三田線の西巣鴨駅から徒歩300m、都電荒川線の新庚申塚駅へ。都電荒川線の駅スタンプは荒川車庫前駅にある都電荒川営業所で一括管理されているとのことなので、まずはそこまでたどり着かなければなりません。しかしこの都電荒川線、戦前からあるだけあって、なんともレトロな空気がそこかしこに漂っています。路面電車といっても車道と並走している区間は少ないのですが、今回はその区間に乗ることができました。
バスと鉄道を折衷した乗り物に揺られること約20分、荒川車庫前駅に到着。フレンドリーな荒川営業所の所員さんに見守られながら6個目のスタンプをゲット。

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西巣鴨駅の案内板
都電新庚申塚駅までは徒歩300m
車道の上を路面電車が走る、東京では珍しい光景
車内はバスと電車を折衷したようなスタイル
荒川車庫前
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荒川営業所と荒川車庫 
都電おもいで広場 昔使われた車両が展示されている

6)熊野前(日暮里・舎人ライナー)
次は東京都交通局の最新路線「日暮里・舎人ライナー」の熊野前駅のスタンプを回収に向かおうと思います。と言っても熊野前駅のスタンプは日暮里駅で押さなければならないようなので、熊野前駅まで都電荒川線で向かい、日暮里・舎人ライナーに乗り換え、日暮里駅を目指すことにしましょう。開業して100年近く経つ路面電車と、まだできて半年ほどしか経っていない新交通を乗り継ぐことができるというのも、なんだか鉄道の歴史を瞬時に体感したようで不思議な気分に(笑)。
しかしこの日暮里・舎人ライナー、駅のせいか車両のせいなのかかわからないですけど、どことなくコミケに行く新交通を彷彿とさせるんですよね(苦笑)。 
日暮里駅で7つ目のスタンプを押し、残りは後1つ。押せていない路線が1つだけ残っています。

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日暮里・舎人ライナー熊野前駅 開業してまだ半年
車内は臨海部を走る新交通そっくり
残りスタンプもあと1つ

7)高輪台(都営浅草線)
このスタンプラリー最後の駅。行き先や使われている車両などが多すぎて、もはや慣れている人ですら路線の全容を把握しているのかわからない都営浅草線の駅です。かくいう筆者も京急線直通列車しかほとんど乗らないので、京急線と都営浅草線の分岐駅となる泉岳寺から先はまさに未知の領域。いい機会ですし、乗ってみることにしましょう。
・・・泉岳寺駅で乗り換えないとダメでした。駅で時刻表を見たところ、日中は押上駅から南へ向かう列車のほとんどが京急線に直通しているらしく、泉岳寺駅~西馬込駅間の7駅は折り返し運転がほとんどだそうで。肩身が狭いというかなんというか・・・
何はともあれ、8個目のスタンプをゲット。ちなみに都営浅草線はPS2およびPSPの「Train Simulator 京成・都営浅草・京急線」というゲームソフトで運転体験できます。

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都営線なのに、やってきたのは京成新3000形
高輪台駅 
駅名標の周りはコンクリ打ちっぱなし

ゴール
当初のルールにのっとってスタンプを8つ集め、しりとりにすると「岩本町~牛込神楽坂~学習院下~高輪台~飯田橋~新板橋~新宿~熊野前」となりました。さっそくスタンプ帳を指定された駅に持っていき、賞品の携帯ストラップと色鉛筆セットをゲット。岩本町駅で最初のスタンプを押してからの時間を確認してみると、なんと約4時間半がたっていました。東京都23区を回るだけなのに、思ったより長い時間がかかっているなと思ったら、今回乗車した総距離は30km分、東京から大宮までの距離に相当していました。そりゃあ時間もかかるってもんです。

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賞品の携帯ストラップ 傾けることで絵柄が3種類に変化
色鉛筆セット


そんなわけで、都営交通全域をエリアにした鉄的な夏休みはこれにて終了。次は(開催されれば)車両の展示会の様子なんかをお届けできればいいなと思います。



■筆者紹介
名前:アキバ総研鉄道班Ka

知らぬ間にアキバ総研鉄道班にされていた、アニメファン兼鉄道ファン兼アニソンファンな20代前半。好きな車両は新幹線500系JR西日本681系で、好きなアニメは「ヱヴァンゲリヲン」「灼眼のシャナ」「ななついろ★ドロップス」「ひだまりスケッチ」。ドラクエ5(DS)はなんとかクリアしました。誰かオススメのゲーム教えてください。



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