「声優界麻雀王決定戦 J-1グランプリ 発動」 アキバ系准教授・川田健
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「アキバ系准教授・川田健」連載コラム第5回
こんにちは、大学の講義で堂々と苺ましまろを見せている川田です。
私は画面のハードコピー(プリントスクリーン)に「ハドコピくん」というフリーソフトを愛用しているのですが、麻雀格闘倶楽部があまりにも不調で(前回のコラム参照)「ハドコピくん」が「ハコトビくん」(麻雀で持ち点が0になることを「ハコ」「トビ」などと申します)に見える始末。ほとんど人生終わってますね。
先日のxxxHolic継 平和(コノハナ)はほぼ全編麻雀ネタでした。話の骨子としては洗牌(シーパイ、牌をかき混ぜること)の音は供養になるということでしたが、ぶっ飛んだ展開と随所に仕込まれた小ネタに大笑いしてしまいました。天和(牌をもらった時にすでにあがっている役)を皮切りに、麻雀初心者の四月一日(ワタヌキ)くんを10万点近く沈めるというやーさんもびっくりの内容。
四月一日といえば福山潤さんですが、リアル福山さんがかっこよく麻雀を打つところが見られるDVDが出ました。これが今回取り上げるJ-1グランプリです。これを知ったのは声優グランプリ2008年5月号。P61の紹介記事をそのまま引用します。
「小山剛志さんが声優界ナンバー1の雀士を決めるべく動き出した!!この情報をいち早くキャッチした本誌はさっそく小山さんと接触。麻雀好きの本誌編集長は小山さんの企画に大いに賛同し、勢い余ってトロフィーまで作ってしまった!?こうして、本誌協賛のもと、J-1グランプリは開催される運びとなったのだ。」
メンバーは小山剛志、福山潤、石川英郎、野島裕史、小清水亜美、三浦祥朗、植田佳奈、神崎ちろの各氏。大好きな声優がこれまた私の大好きな麻雀を打つ、も
う発売が楽しみで楽しみでたまりませんでした。私は声優さんと麻雀のつながりを意識したことがなく、たとえば植田佳奈さんが全自動雀卓を購入して「雀荘う
えだ」を開くほどの(?)大の麻雀好きということを全く知りませんでした。麻雀漫画「咲Saki」とそのwebラジオのことを知ったのもこの大会を通じてです。まして神崎ちろさんがプロ雀士を兼ねていたとは想像のらち外でした。私の中の神崎さんはなんといってもシスタープリンセスの鈴凜ちゃん。大人になった鈴凜ちゃんは、お兄さんから小遣いをせびってフリー雀荘に・・・ry)
アフォな妄想はともかく、感想を一言でまとめれば「買い!」。小山さん自らの編集による4時間にも及ぶ大作、おそらく麻雀がわからなくても十分楽しめます。私なりの見所をご紹介しようと思います。以下多少のネタバレがございますが、結果についてはもちろん記載しません。(結果がわかっていてもおもしろいですが)
さて、最初に牌の種類と簡単な用語解説。興味のない方、麻雀を知っている方はすっ飛ばしてください。
字牌=・・・・・・
万子(ワンズ)=・・・・・・・・
筒子(ピンズ)=・・・・・・・・
索子(ソーズ)=・・・・・・・・
赤牌=・・
■特殊な場合を除き、「////」のように、雀頭(ジャントウ=同一牌2個)と、4つの面子(メンツ=同一牌3個または連続する数字3個)合計14枚が上がりの形。
■最低限の用語です。 *自模(ツモ)=山から牌を持ってくること。また持ってきてあがること。 *栄和(ロンホー)=相手の捨てた牌であがること。
*聴牌(テンパイ)=あと一枚であがりになること。 *○向聴(○シャンテン)=あと○枚でテンパイすること。あと1枚で聴牌なら1シャンテン。 *立直
(リーチ)=テンパイした時に「リーチ」と宣言する役。得点が増える代わりに、上がり牌以外はどんなに危険牌でも捨てなくてはならない。 *ドラ・赤牌=
得点が増えるラッキー牌。
司会はなすびさん。小山さんの麻雀仲間だそうです。出演者には知らされていなかったらしく、エレベーター出口で待ち伏せするなすびさんに皆びっくり。三浦さんは「電波見てました。」といきなり握手を求めるシーンもありました。そして解説に井出洋介プロを呼んでしまうという徹底ぶり。井出さんは東大卒プロ雀士で、ソフトでクリーンなイメージで人気があります。よくぞここまで人をそろえたなという感じです。
声
優グランプリ編集長による挨拶の後、闘牌開始。予選は2グループに分かれて東風戦(親の権利が一巡するもの)2回、決勝は半荘戦(親の権利が二巡するも
の)1回で行われます。抽選の結果Aブロック神崎、野島、小清水、三浦 Bブロック小山、植田、福山、石川の顔ぶれ。解説は井出プロ、なすびさんのほか、
Aブロックの時は小山さんが、Bブロックの時は神崎さんが入ることとなりましたが、とにかくこれがおもしろい。麻雀をよく知らない妻も爆笑の連続でした。
声優さんの麻雀を打つ姿はそれぞれ個性的でかっこよいものです。小山さんは桜井章一ばりに斜めに構えて豪快に、植田さんは可憐に、石
川さんは重厚に、これは純粋に絵になります。特に小清水さんのすらっと長い指には妖艶な魅力があり、どきっとしてしまいました。妻は福山さんの指がきれい
と絶賛。真剣勝負ながらも楽しげで、長考している人がいると、てんでに「これ切れ」と指さしたり、小山さんのグループでは、なぜか時々「ピー」音がかぶせ
られたり。素顔の声優さんのプライベートパーティーにお邪魔しているような感覚になります。
打ち筋からもそれぞれの性格のようなものがかいま見えます。神崎さんはプロなので、性格より技術なのかもしれませんが、突っ走りたい場面でもぐっとこらえ
る我慢強さが印象的です。小山さんと石川さんは、風貌通りの豪快な攻め麻雀。運を自分で引き寄せる強さがかっこいい。三浦さんは守備を基本とした堅実派。
未練を残さずさっと引く、これも一種のかっこよさです。植田さんはつかみどころがないですが、ぎりぎりまで手役を意識して打っている様子。ひそかに野望を
抱くタイプか。福山さんはちょっと悩みそうな選択でも直感ですぱっと切っていく、彼のイメージそのままのスマートな感じです。小清水さんは、「初心者代
表」などと謙遜していますが、なかなかどうして。追っかけリーチをかけた人が魅入られたように彼女の当たり牌を引いてしまう、「魔性の女」なのかもしれま
せん。解説の井出プロも「私(が一緒に打っていたら)なら絶対立直かけないでしょうね。ロン牌(小清水さんの上がり牌)引かされてしまいそうですね」と話
していました。
この大会でもっとも見せ場を作った人は野島さんでしょう。罰ゲームでは小山さんの物まねをするも、放送禁止用語だったらしく、小清水
さんと神崎さんの強烈ブーイングを浴びてしまいます。さらにネコ耳をつけさせられたり、メイドさんの格好をさせられるといった辱めも受けました。
麻雀では小清水さんにフルボッコにされました。野島さんの親番の時早くも4巡目で
【】(ドラ=)の手牌。ツモなら打でリーチをかけてをツモればリーチ・ツモ・一通・平和・ドラ1
でハネ満(18000点の大チャンス。・ツモだと打でリーチ・平和・ドラ1の5800点。ところが次巡ツモったのはド安目の。打で待ちのリーチに行きましたが、安めのだとリーチ、平和の2900点。小山さんも思わず「一番安くなっちゃいましたね」
一方小清水さん、11巡目【】で ツモ。つまり【】という
手牌。を切れば【】となり、・・のどれがきても上がりになるいわゆる三面張。野島さんのリーチがあるとはいえ、勝負なら切りの一手。
ところが手に持っているのは。井出・小山:「切ったら三面張ですよね。でもなんでつまんでいるのでしょう??」 小山:「シャボにとった。えー」な
んと常識を覆す打のリーチ。上がり牌は三面張よりだいぶ少ないとになってしまいました。そして小清水さんツモ。素直に3面張にとっておけば
上がりでした。打牌ミスで上がりを逃すとだいたいろくなことになりません。が、なんと野島さん、ツモで小清水さんに大当たり。わざわざ悪い形の待
ちにしたのは、野島さんをねらい打ちにするためか?(まさかね)。しかも直前、三浦さんは麻雀の最高役である役満の一つ、四暗刻の一向聴でしたが、野島さ
んの上がり牌のを引くと、すぱっとあきらめてオリに回っていたのでした。三浦さんの勝負感覚もすばらしかったですが、野島さんにとっては精神的に大きな
ダメージを与える一局でした。実は野島さん、再度小清水さんの毒牙にかかります。詳細は是非DVDで。
そして、おそらくJ-1史上に残るであろう衝撃の事件。
調子のでない野島さん。絶好の手が入りました。索子の混一色(字牌と一種類の数牌で作る役)がらみで満貫(8000点)のチャンスです。【ポン[] 】 ・・・待ちのテンパイ。しかしここから動かない。流れを変えるべく神崎さんの出した(役牌)をあえてポン。【ポン[]ポン[]】。ここでは【】の中から雀頭とメンツ1つを作ることになるので一応選択肢としては 打の・待ちまたは打の・待ち。どちらも雀頭を待つ、いわゆる両面単騎待ちです。ただ、小清水さんがリーチをかけているので安全度で打が正
着。ところがつかんだのは 小山さん:「え え え なんだこりゃ」「意味がわからない」。さすが井出プロも「全く無意味ですね。」ちなみにはほぼ安
全牌です。
そして次巡 野島さんツモ。素直にを切っていれば【】で上がりでした。小山さん:「これは あがりたくないんですかね」井出プロ:
「麻雀の怖さがわかるような場面ですね」
終盤、三浦さんに満貫のリーチが入ります。小山さん:「本当は5分前に(野島さんの上がりで)終わっている局ですからね。(三浦さん、ラッキーですね)」
ところがその三浦さんがつかんだのは小清水さんの当たり牌の。小清水さんに満貫(8000+300)をプレゼントすることになってしまったのです。
小清水さん:「ありがとー三浦さん。」いや、ここには野島さんの「アシスト」があったのですよ。
ゲーム終了後、なすびさんが神崎さんに一言、「ぶっちゃけ 野島さんは 落ちるべくして落ちました」
野島さんには気の毒な展開でしたが、特に短期戦では必ずしも実力通りの結果にはならないもの。でもそれが麻雀のおもしろさでもありま
す。今回集った8人の声優さん、麻雀のどこに惹かれたのでしょうか。小山さんは「麻雀は人間性が出る。年が離れていようがいまいが、一度卓を囲めば仲良く
なれる。」(『声優グランプリ』5月号P62)と語っています。そしてDVDの最後に「これを通じて麻雀のおもしろさを感じてもらいたい」とも話していま
す。小山さんの「好きなものを伝えたい」という一念でできた今回の企画ですが、それは小山さんの役者魂そのものなのかもしれません。
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□愛知文教大学 川田研究室のぺぇじ
□愛知文教大学
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