AMD「一足早いカウントダウン」イベントレポート! 785G解説、新製品予告、Win7紹介など

2009年09月01日 13:450

※本コンテンツはアキバ総研が制作した独自コンテンツです。また本コンテンツでは掲載するECサイト等から購入実績などに基づいて手数料をいただくことがあります。

AMD「一足早いカウントダウン」イベントレポート! 785G解説、新製品予告、Win7紹介などAMD主催のユーザ向けイベント「一足早いカウントダウン ~Get ready with AMD~」が29日(土)、秋葉原のCAFFE SOLARE(カフェソラーレ)リナックスカフェ秋葉原店で開催された。



同イベントでは、先日発売となったAMD785Gチップセットの解説やASUS/MSI/GIGABYTEなどのパートナー各社による製品紹介のほか、一足早いカウントダウンということで、マイクロソフトの次世代OS「Windows 7」の新機能説明なども行なわれた。

akiba20090829__053.jpg akiba20090829__370.jpg
開場時間前の入り口付近の様子。大勢のひとだかりが出きるほど、多くのユーザーが詰め掛けた

●兄貴が吠える 業界激震のAMD785Gチップセットの真価とは?(AMD)

注目のAMDセッションでは、同社の"兄貴"こと土居氏が登場。ロードマップの公開を控えているだけに、多くの人が開場に押しかけた。

セッションはAMD785G(以下、785G)の性能を、同社のソリューションとしても有名な「@Home」「@Work」「@Play」の3点を用いて、解説していく形で進められた。まず、同氏がおさらいとして掲げたのがAMD780Gチップセットと785Gの違い。主に「グラフィクスコア」「DirectX10.1」「UVD2.0」「HDMI1.3」の4点が大きな違いと説明し、そのなかでも「UVD2.0」対応が最大のポイントとアピールした。

785GがUVD2.0に対応したことで、コストパフォーマンスに優れたマルチメディア環境を構築できることを強調。実際に「CyberLink Power Director 8」でのGPUを利用したエフェクト処理や、動画変換ソフト「Cyberlink MediaShow Espresso」での高速なトランスコード処理、アップスケーリングソフト「ArcSoft SimHD」(現在開発中のUVD対応バージョン)のデモを実施し、ローエンド環境でも高速な動画処理が可能になったことを示した。

akiba20090829__066.jpg
akiba20090829__248.jpg akiba20090829__303.jpg
AMD 土居氏 AMD785Gチップセットのおさらい  
akiba20090829__261.jpg akiba20090829__264.jpg akiba20090829__275.jpg
デモのポイント

また、プレゼンテーションソフト「Microsoft PowerPoint」やPDFソフト「Adobe Acrobat」といったビジネス向けアプリケーションでもハードウェアアクセラレーションを利用できることを紹介。マルチメディア向け以外にも幅広い用途でGPUを利用できるとした。

さらに、セッション中では「久々のパフォーマンス対決」と題し、Intel製プラットフォームとのトランスコード処理の比較を実施。エントリー向けの同クロックのCPUを搭載したマシンで、Intelに比べて約半分のコストでパフォーマンスが平均281%のマシンが出来上がることをアピールした。

akiba20090829__293.jpg akiba20090829__295.jpg akiba20090829__297.jpg akiba20090829__276.jpg
Acrobatの設定例 PowerPointの設定例
久々の対決です
akiba20090829__278.jpg akiba20090829__279.jpg akiba20090829__282.jpg 20090901134500.jpg
マシン構成 Windowsエクスペリエンスインデックスゲームベンチマーク結果平均281%有利?

セッション最後には、来場者お待ちかねのロードマップを披露。25W/45W版Socket AM3対応CPUが計画されているほか、Athlon II X3/X4といったモデルが年内に登場することが確認できた。同氏曰く「Socket AM3の25W版はたぶん出せないとおもいますけど、他のモデルについては年内に発表できればいいかなと思っています」と明かした。

そのほか、イベント最後にはじゃんけん大会を実施。メーカー各社のノベルティや注目のオーバークロック専用のCPU「TWK」も用意された。ちなみに、「TWK」はパッケージにAMD社長のDirk Meyer氏のサインも。

akiba20090829__312.jpg akiba20090829__234.jpg akiba20090829__326.jpg
ロードマップ「TWK」をかけてのじゃんけん大会。来場者のボルテージが頂点へ

●OSがエラーを修復? 2D描画周りも高速化へ Windows 7の新機能(マイクロソフト)

本イベントの裏のメインと言えるのが、マイクロソフトのセッション。イベントタイトル「一足早いカウントダウン」にあるとおり、1つのカウントダウンはWindows 7のこと。

akiba20090829__204.jpg akiba20090829__199.jpg
マイクロソフト 森氏

セッションではWindows 7の解説でおなじみの森洋孝氏が登場。冒頭でWindows 7のキャッチフレーズ「YourPC, simpilfied.(=あなたとPCに、シンプルな毎日を)」の日本語訳を先週発表したと紹介し、Windows 7のポイントを「できること簡単に、やりたいこと軽快に、新しいことを目の前に(簡単・軽快・新しい)」と言い表した。

今回、同氏が強くアピールしのたが、マルチメディア関連の機能強化と信頼性の充実。マルチメディア面で、は、高速な2D描画API「Direct2D」を採用し、Vistaより高速な動作を実現したとアピール。また、音楽や動画再生などのメディア再生機能が向上したことにも触れ、従来のWindows Media Playerでは再生できなかったAAC/MPEG-4/AVCHD/3GPP/HDVなどの形式にも対応したと語った。

このほか、メディア共有機能についても紹介し、家の内部でストリーミング配信を手軽に行なえる「リモート再生」(DLNA1.5)や、外出先からWindows Live IDを使用して簡単にストリーミング配信をできる「リモートメディアストリーミング機能」などの説明も行なわれた。

akiba20090829__212.jpg akiba20090829__223.jpg akiba20090829__224.jpg akiba20090829__222.jpg
Direct2D 対応メディアフォーマット
リモートメディア共有機能

そして、信頼性で面白いといえる機能が、アプリケーションの強制終了(バグ)を自動的に分析して正常動作させるという「フォルトトレランスヒープ」。

実際に、意図的にバグを仕込んだアプリケーションを走らせ、デモを実演して見せた。結果は、1度目で停止、2度目で起動となり、OSがアプリケーションを修復した格好となった。

なお、同氏曰く、この動作には幅があるとのことで、1度目の停止で、2度目以降から分析、うまくいけば2度目で動くが、その作業が複数回にもわたることがあるという。ちなみに、本デモ前のリハーサルでは5回ほどかかったとしている。

akiba20090829__214.jpg akiba20090829__219.jpg
フォルトトレランスヒープ

●アドビもGPU対応をアピール PhotoshopやPremiereで利用可能に(アドビ)

アドビは自社のソフトウェアソリューション「CS4.0」で利用可能なGPUアクセラレーション機能を紹介。セッションでは、実際に動画編集ソフト「Premier CS 4.0」とレタッチソフト「Photoshop CS 4.0」を使って、高速なエンコードやスムーズな操作性についてアピールを行なった。

akiba20090829__168.jpg akiba20090829__171.jpg
アドビ 古田氏

「Premiere CS 4.0」では、CPUとAMD謹製のエンコーダを利用したときのエンコード時間の比較を実施。結果は、元映像の74秒に対し、CPUがその約4倍となる3分超、GPUが実尺とほぼ同程度となり、GPUを使用したエンコードの高速性をアピールした。

また「Photoshop CS 4.0」では、滑らかなズームイン/アウト、高速なスクロール、キャンバスをそのままスムーズに回転できるレスポンスのよさを紹介した。

akiba20090829__174.jpg akiba20090829__175.jpg akiba20090829__180.jpg akiba20090829__194.jpg
OpenGL対応アプリケーション


エンコード

●ガラスの上でも動く 新開発トラッキングセンサー採用のワイヤレスマウス(ロジクール)

ロジクールが披露したのは、新開発のトラッキングセンサー「Darkfield レーザー トラッキング」を採用したという、ワイヤレスマウスの新モデル「Logicool Performance Mouse M950」「Logicool Anywhere Mouse M905」。

akiba20090829__125.jpg akiba20090829__128.jpg
ロジクール 

この「Darkfield レーザー トラッキング」は、光学顕微鏡などで使われる技術を応用したハイスペックなレーザーセンサー。「ガラスの上でも使える」というのが特徴で、レーザーが接地面にある微細な傷やホコリなどを読み取って、動作するという。

ロジクールが表示したスライドによれば、内部に2本のレーザーを搭載。通常、レーザーは1本のみの使用となるが、接地面の濃淡が濃い(光沢感が強いほどセンサーは接地面を黒と認識するという)とセンサーが判断した場合のみ、レーザーの使用本数を2本に増加、そうすることでガラスなどの光沢面にも対応する仕組みという。

このほか、レシーバーには、同社初となる最大6台まで対応製品を接続できるという「ロジクールUnifying」にも対応している。

akiba20090829__138.jpg akiba20090829__142.jpg akiba20090829__143.jpg akiba20090829__144.jpg
マウスに求められる機能とは
「Darkfield レーザー トラッキング
akiba20090829__155.jpg akiba20090829__164.jpg akiba20090829__156.jpg akiba20090829__147.jpg

M950 M905 ロジクールUnifying

●会場内の展示物は以下のとおり。

akiba20090829__331.jpg akiba20090829__336.jpg akiba20090829__332.jpg akiba20090829__353.jpg
ASUS CFD(JETWAY、DFI)
ECS
GIGABYTE
akiba20090829__357.jpg akiba20090829__359.jpg akiba20090829__362.jpg akiba20090829__364.jpg




akiba20090829__365.jpg akiba20090829__367.jpg akiba20090829__059.jpg akiba20090829__058.jpg





【関連記事】
GALAXY×NVIDIAイベントレポート! 省電力版GeForce GTS 250、3D Visionデモなど(2009年08月25日)
Thermaltake主催イベントレポート! BMWデザインATXケース「Level 10」を初公開(2009年07月27日)
「Intel in Akiba 2009 Summer」トークセッションレポート! Lynnfieldや34nm版SSDの話題も(2009年07月14日)

【価格.com関連リンク】
パソコンパーツ
□クチコミ掲示板:アキバ-PCパーツ

【関連リンク】
AMD
「“一足早いカウントダウン” ~Get ready with AMD~」イベント情報


【取材協力ショップ】:CAFFE SOLARE(カフェソラーレ)リナックスカフェ秋葉原店

ログイン/会員登録をしてこのニュースにコメントしよう!

※記事中に記載の税込価格については記事掲載時のものとなります。税率の変更にともない、変更される場合がありますのでご注意ください。