【プラモレビュー】「大河原邦男おもしろメカワールド オモロイド」最強のライバルメカ「ダース・ボス」作例! 旧キットとの比較で進化を確認!

2023年02月04日 17:000

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社会人ともなると忙しい毎日の中で積みプラが増えてしまいがち……。そんなあなたに代わって、ロボット&プラモデル大好き声優の泰勇気がプラモデル製作に挑戦するのが、この連載!

コンセプトは「忙しい社会人でも、週末の休みを使えばここまでできちゃうよ」。ルールは素組みで、1~2日の制作期間の2点のみ! この連載を読めば、きっとあなたの作ってみたいプラモデルと出会えるはずだ。

 

というわけで、「声優・泰勇気の週末プラモ!」第69回スタート!

 

泰勇気の週末プラモ 第69回 「大河原邦男おもしろメカワールド オモロイド」ダース・ボス

 

1980年代に発売され大きな話題を呼び、21世紀にまさかの新生を果たした「大河原邦男おもしろメカワールド オモロイド」。その第1弾ラインアップは、「ピ・ボット」と「ダース・ボス」という、敵対する両軍勢を代表するメカのキットとなりました。

シンプルな変形で姿がガラッと変わるメカのデザインは、大河原邦男氏の仕事の中でも得意とされるところ。その中でも、特にこの「オモロイド」は大河原氏の本領がもっとも発揮されているシリーズと言っても過言ではありません。これぞ大河原邦男メカの真骨頂!! と言っても言い過ぎではないでしょう。

今回はそんな新生オモロイドから「アクレムリン軍Zグレードスクランブラー ダース・ボス」をご紹介!

 

以前ご紹介した「ピ・ボット」同様、パッケージは当時のものをリスペクトし、漫画家・ときた洸一さんによって描かれたものになっています。

 

 

パッケージ側面にはオモロイドのストーリーや機体設定が記載されています。

 

パッケージの底には旧キットのパッケージイラストが印刷されています。おもわずニヤリとしてしまう粋なはからい。今後シリーズが続いても、この仕様だといいなぁ~。

 

シールと説明書。説明書には二次元バーコードからウェブ説明書を見ることができ、そこにはなにやらちょっとした次回作へのヒントが……。ぜひご自身の目でお確かめください。

 

ランナーは四枚。各部位のパーツが集まったランナー配置になっているので、とても組み立てやすいです。

 

頭部の目の部分中央の丸い穴はただの〇ではなく、上に少し突起がでていてチョイワル感があります。

 

その目の部分の内側にはなにやら「C」型の部分が。なんでしょうね~?

 

1時間かからない程度で、サクっと組み立てることができます。オモロイドといえば簡単に組み立てられるのも魅力のひとつ。パーツ分割をなるべく抑え、組み立てやすさを最優先としたこちらのキット。色数は少ないですが、そこはシールでお手軽に、かつ完璧に補うことができます。

 

背面。スラスターや排気管など、パーツ分割の都合でやや簡略化されている部分はあるものの、当時のキットのスタイルと比較して、より設定画に寄せた造形になっています。

 

シールを貼った状態がこちらです。付属のシールは若干の伸縮性があるため、ディテールに沿って綿棒などで押し付けてやると、立体感を残したまま貼ることができます。あまり硬いもので押し込んだり、力を入れて押しつけすぎるとシールが破れてしまうので、使う道具や力加減には気を付けてください。

 

耳やくるぶしの部分の色分けは塗装だと少々手間がかかるので、このようにシールで補完してくれると助かります。

 

この、ちょっとぽっちゃりした体型が「ボス」らしい貫禄を感じさせます。ですが各部の造形がとてもシャープなので、だらしなさは感じられず、シャキッとしたイメージです。

 

フェイス部分は立体感が出るように、計算されて造形されています。クリアパーツ越しに見えるカメラ内部メカの雰囲気もかっこいいです。マスクから伸びる動力パイプも「大河原メカ」らしい感じがします。

 

可動範囲です。頭部は左右に回転できますが90°のところで首が外れてしまうので、このくらいまで。

  

肩はボディから伸びるボールジョイントへの接続で、回転が可能。水平方向へは90°くらいまで上げられます。

 

ボールジョイントなので、肩の若干のスイングも可能。

 

肘もボールジョイント接続で、回転や肘曲げが可能。

 

肘はこの方向にもほんの少し曲げられるので、大河原邦男さんの描くデザイン画によく見られる立ち姿も再現できます。

 

手首は軸接続で回転可能。手首をいったん取り外すことでビーストモード時の前足位置を変えることができます。

 

股関節もボールジョイント。足首の接続もボールジョイントです。ボールジョイントはそれぞれの方向に大きく動かすことはできませんが、少ないパーツでさまざまな方向に動かすことができるので、小型のメカには有効な関節ですね。

 

足首の可動もご覧の通り。しっかり接地性は確保されています。

 

バーチカルモード時の腕部クローですが、今回はこの位置が定位置となっております。動かす腕の方向などによって位置を調整するといいですね。

 

同時発売のピ・ボットと並べてみました。ダース・ボスのほうが、頭頂部がやや高いですね。

 

ダース・ボスは、このオラオラした感じのポーズが似合います。

 

ボス・パンチ!

 

ボス・キック!
足は意外と高くまで上げられます。

 

帝王ビュアリン「ここで会ったが百年目ぇ!!」

カワラス王子「お前と知り合ってから百年も経っていないぞ!!」

帝王ビュアリン「…いや、そうじゃなくてだな。なんていうかこう、雰囲気っていうの?」
カワラス王子、とっても生真面目で素直な性格なうえに、こういう天然なところもありそうだなと思って。

 

帝王ビュアリン「見せてやろう、このダース・ボスの本当の恐ろしさを! すべて踏みつぶしてやる!」

それではダース・ボス、変形開始!!

 

両手首を外して胴体を伸ばします。

 

ビーストモードの前足を定位置にし、腕と肘を偉そうにします。

 

体を前に倒し、四つん這いにします。

 

バックパックを持ち上げて中から尻尾を展開します。

 

これで変形完了。なんて簡単なんでしょう!!

 

あの少ない手数で、あっという間にトリケラトプス型ビーストモードの完成です! チョイワルな恐竜ってところですね。

 

真横から見ると、ちょうどバーチカルモードの顔は見えないようになっています。見事に変形していますね。

 

バックパックのスラスターは形状がやや簡略化されているとはいえ、肉抜きはバックパックの内側に来ているので、それほど違和感はありません。これも設計の意地ですね。

 

正面アングル。ちゃんと鼻穴も造形されています。当時のキットは、ここが再現されていませんでした。

 

バーチカルモードの時と可動部分は同じなので、首をかしげたり

 

前脚を上げたりすることができます。

 

プラスひと手間!

では、ここで当連載のいつもの「プラスひと手間」のひとつとして、冒頭で触れた顔パーツの内側についての裏技をご紹介します!

 

あの「C」形の穴には、なんと砲弾型LEDを固定することができるのです! 搭載してライトを点けると……

 

このように! モノアイが光るのです! しかもよく見るとモノアイの上の突起があるおかげで、表情がほんの少し厳しめに見えるようになっているという芸の細かさ!

 

ピ・ボットの記事をご覧になった方は、すでに予想していたことかと思いますが、組み立ても簡単なのでぜひ、挑戦してみてください。

 

さらに、今回はもう一体キットを用意して、全塗装してみました。ボディカラーは黒ではなくアイアンを使用し、重量感を意識しています。「1」の部分などもディテールがしっかりしているので、塗分けはそれほどたいへんではありませんでした。

 

さらにバックパックはスラスターを市販パーツに。両サイドの排気管みたいな部分は真鍮パイプに置き換えてみました。改造個所は以上です。いかがでしょうか。

 

ビーストモードでもパシャリ。耳やくるぶしの模様は、付属のシールで処理しました。

 

後ろから見ると、改造個所がよく見えます。

 

こうして比較すれば違いがわかりますが、ぱっと見ではそれほど違いがわかりませんね。今回の新生キットは、そのあたりも含めてよくできています。

 

さらに今回はもうひとつ! 当時のキット(旧キット)も完成させてみました! たまたま所有していた(積んでいた)のですが、今回、あえて当時のキットをそのままの味で形にしてみることにしました。新生ダース・ボスを見てしまうと少々寸胴な印象もあるのですが、これもまた味ですね~。

 

当時の味わいを楽しむため、改造はまったくしておりません。脚部の形状が思っていたより四角に近いですね。ビーストモードの前足の足裏は穴があいております。

 

左が旧キット。右が新生キットです。当時のビーストモードの顔の、なんとのん気なことか。

 

バックパックのスラスターは、旧キットのほうが、より一層簡略化されていますね。変形方法は全く同じです。長い時を経ても変わることのない変形ギミック。すごいです。

 

横から見ると、ビーストのヘッド形状は今回のもののほうが設定画により近くなっていることがわかります。

 

横に並べてみました。旧キットのボディのディテールは、スジ彫りでとどまっていたいっぽう、新生ダース・ボスでは立体感を持たせてあり、さすがの進化を感じます。そして、新旧どちらも大河原邦男氏の描くデフォルメメカ特有のスタイルがよく再現されています。

 

後ろから見るとほとんど差がわかりませんね!

 

というわけで、旧キット、素組、塗装改造したものを3つ並べてみながらお別れとなります。ピ・ボットの記事でも触れましたが、LEAPROさんのオモロイド第2弾は「ブラック・ビートル」と、ダース・ボスをベースに大河原邦男氏によって新たにデザインが起こされた新型機「ダース・ザーム」!! その姿は、付属の説明書の二次元バーコードからとべるウェブ説明書にてちらっと見ることができます…。「オモロイド」が新生しただけでも驚きなのに、当時発売していなかった機体バリエーションや新型機が生まれるなんて、まったくの予想外でひそかに興奮しております。

「オモロイド」ってよく考えると、今でいう各模型メーカーのオリジナルメカの先駆者なのかもしれませんね(古くはアオシマの「アトランジャー」などもありましたが、そのアトランジャーも新規金型で復活を果たしているし……。記事はコチラ)コトブキヤからはオモロイドの兄弟ともいえる「エヴォロイド」も展開しておりますので、あわせて「大河原邦男メカ」の魅力をとくと味わってください!

それではまた!

 

「泣いたら負け、泣くまで負けじゃなーーーーい!!」

 

 

【商品情報】

■オモロイド ダース・ボス

・発売中

・3,300円(税込)

・ブランド: LEAPRO

【泰勇気の出演情報】

・ NETFLIX海外ドラマ「Locke&Key」シーズン1、2配信中(タイラー役)
・ 橘猫工業「ハンドレッドエッジ」PVナレーション
・ YouTubeガンダムベースライブch川口名人のすいプラ」毎週水曜18時配信(アシスタント)

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