女性キャスト陣、古川慎を大いに語る! 「かぐや様は告らせたい-ファーストキッスは終わらない-」古賀葵×小原好美×富田美憂インタビュー後編

2022年12月18日 17:000

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TV放送に先駆けて2022年12月17日(土)より特別上映中の、アニメ「かぐや様は告らせたい-ファーストキッスは終わらない-」。

原作は「週刊ヤングジャンプ」で先日最終回を迎えた大人気ラブコメ漫画「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~」(原作:赤坂アカ/以下、「かぐや様」)。エリート校である秀知院学園を舞台に、生徒会長・白銀御行と副会長・四宮かぐやによる恋愛頭脳戦が繰り広げられる。2022年4月から放送されたTVアニメ第3期「かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック-」の‟その後”を描くのが、今回の「かぐや様は告らせたい-ファーストキッスは終わらない-」だ。

 

その上映に先立ち、アキバ総研では、生徒会メンバーの女性陣を演じる古賀葵さん(四宮かぐや役)、小原好美さん(藤原千花役)、富田美憂さん(伊井野ミコ役)に作品の見どころや共演者のことなど、いろいろとお話をうかがった。

 

後編ではアニメ本編の話題から、座長として作品を引っ張り続ける生徒会長・白銀御行役の古川慎さんの魅力について話題はスライド! 女性キャスト陣に大いに語っていただいた。

 

古川さんとスタジオで熱く話した「古賀葵の良さ」

 

――収録についてもお聞きします。第2期から第3期に比べると第3期から本作はスパンが短かったと思いますが、やってみていかがでしたか?

 

古賀 確かに、こんなに早く新作の収録ができると思っていなかったので……(言葉を考えて)うわー! すごいな!! って。

 

小原 語彙力!(笑)

 

富田 あはははは!

 

古賀 アニメーターの皆さんも第3期が終わったばかりで時間のない中、一生懸命制作してくださったと思うんです。映像も本当に素敵に仕上げていただき、「みんなにこのシーンは絶対に見せたい!」という気持ちがすごく伝わってきたので、これはさらに覚悟を決めなければいけないと身が引き締まる思いでした。

 

――収録はどのくらい時間をかけて?

 

富田 全キャスト合わせて、3日間で全部録り切った感じです。

 

古賀 そうですね。私は2日間で録ったんですけど、TVシリーズの時のわいわいな感じとはまたちょっと雰囲気が少し違う緊張感がありました。収録は第3期からそんなに間が空いていないですけど、かぐやたちはウルトラロマンティックなあそこから少し時間が経過していたので、その間に起きた出来事も原作を見直して臨みました。

 

 

――全員一緒の収録ではなかったわけですよね。

 

小原 そうですね。第3期からこのご時世ならではの収録(分散収録や個別収録)となり、今回もその録り方だったので、正直寂しかったです。それはたぶん全員感じていたんじゃないかな。

 

古賀 私は古川さんやここちゃん(小原さん)と収録することが多かったです。でも、(セリフの)被りもあったので、別のブースに入ってひとりで録ったんです。より身が引き締まるというか、会長とすごく向き合っているなという感じがしましたね。

 

小原 “かぐやオンパレード”みたいに、かぐやが大活躍するシーンでは、会長とかぐやは(被るような)かけ合いをするので、彼女だけ畳2畳分ぐらいの個室、私と古川さんはいつもの広めのところと分かれて録っていて。本当に彼女は孤独と向き合って、1時間ぐらい録っていたんです。その間、私と古川さんはロビーには出ずスタジオにそのままいて、2人で「古賀葵のよさ」についてずっと話していたんですよ。

 

古賀 お待たせして申し訳ないです。

 

小原 そのシーンまでは、「ここまでの『かぐや様』楽しかったよね」とか「今後どうしていきたいか」とか話していたんですけど、ヘッドホンから聞こえる彼女の演技が素晴らしすぎて、「いや、古賀葵ってさ」ってなったんです。演じている声を聴きながら「こうだよね」「ああだよね」「僕はあの回のかぐやが」「普段はこうじゃないのにね」みたいに、熱い話をしたのが印象的でした。

 

でも、今回はターゲットが古賀葵だっただけで、鈴木崚汰くんでも富田美憂ちゃんでも熱く語れるんですよ。それってなんか幸せな時間だなって思いましたね。特に古川さんは、向き合う相手が四宮かぐやだから思いも強くて、「古賀葵から発するかぐやの音を聞いてどう影響を受けているか」といった話もしてくださって。改めていい座組だなと思いましたし、かけ合いって大事だなと感じました。本当にめっちゃしゃべってたから録音すればよかった(笑)。どっちがいいこと語るか、みたいな感じだったんですよ。

 

古賀 やめてやめて〜!

  

――いつかオーディオコメンタリーとかで聞いてみたいですね。では、富田さんは?

 

富田 私は最終日だけの収録で、終盤にここちゃんと録ることがあった以外はほぼ一人旅でした。前半は石上とのかけ合いがほとんどだったので、事前に録った石上の音声をヘッドホンで聴きながらの収録だったんですね。そこでいつも通り、ミコと石上の喧嘩のシーンがあって、今回は尺が割と長くて5カットぐらいの間「喧嘩をアドリブでどうぞ」って感じだったんです。ただ、鈴木くんと一緒の収録ならテンション感を合わせながらできるのに、そうではなくて。

 

鈴木くんからは「やっといたから」って連絡が来ていたけど、「やっといたってなんだ?」と思って現場に行ったら……私(ミコ)のしゃべる隙なんてなく、全部アドリブで埋められていたんです。これはやってくれたなと(笑)。

 

小原 本当の喧嘩だね(笑)。

 

富田 そうなんですよ。それを聞いて「え? どうしよう?」と思ったんですけど、「それならまるまる被せてやる! 同じことやってやる!!」と思って。ミコも石上の話を聞いているようで聞いていない、一方的な悪口やら何やらをぶわーっと5カット全部埋めました(笑)。

 

小原 ぎゃいぎゃいパーティーだ。

 

富田 本当にそうなっているのが印象的な思い出です。あとは、全体として台本の量に驚きました。今回の台本をいただいたとき、30分台本が4冊あったので、大変だけど楽しみだなという気持ちでアフレコに臨みましたね。

  

 

3人が熱く語る古川慎の役者・人間としてのすごさ

 

――古賀さんの演技の素晴らしさを古川さんと話し合ったとのことですが、古川さんの演技も毎回素晴らしいですよね。なので、今回は本人のいないところでぜひ古川さんのよさを語っていただきたいなと思いまして。

 

小原 それについての熱弁隊長は、古賀葵さんに!(笑)

 

富田 一番近くで聞いていますからね。

 

小原 すごすぎて語彙力を失うもんね。

 

 

古賀 そうなんですよ。もっとちゃんと褒めてよって怒られるぐらい語彙力がなくなってしまうんですけど……古川さんは本当に素晴らしい方で、素敵なお芝居をされる役者さんだなと思っています。

 

以前別の作品でご一緒した時、古川さんはゲストで来られていたんですが、その場にいたレギュラー陣たちをうわ〜って圧倒させて帰っていかれたことがあって。その印象がすごく強かったんです。その後、「かぐや様」でご一緒させていただき、第1話から要所要所の大事なところでしっかりと決めてくださる姿を見て、やっぱりすごいなって思いました。

 

それに、古川さんは会長と似ている部分がすごくあると思うんですよね。役と向き合うストイックさもそうですし、シーンシーンで会長としての立ち位置を明確に示してくださるので、私としてもかぐやとしてもすごくやりやすい環境をスッと作ってくださるんです。そうやって古川さんにグッと引っ張られて完成したシーンは多々あります。そういうみんなを引っ張っていく力、引き付ける力が本当にすごいなと思いますね。

 

(どんどん熱がこもる古賀さん)

で、ですよ! 第3期までは、会長の完璧な部分をいっぱい見てきたんですよ。“ウルトラロマンティック”でも綿密に計画を立てていたじゃないですか。「こうすれば藤原はこっちに行く」「こうすればミコちゃんはこっちに行く」「石上にはこう言っておけばOK」みたいに、しっかりした道筋を作っていて。だから、古川さんもすごく完璧に見えていたんです。

 

でも、第3期の最終話を録ったぐらいから、会長の内の部分が(古川さんの中に)モヤモヤっと見えてきて、今回の新作でも「あれ? なんか今までと違うな」と感じるようになりました。現場に来た瞬間から、今までの古川さんとはまとっているものが違うなって。ブースに入ってからもそうですけど、ブースに入る前から圧倒されるというか、今回は違うぞと感じて私もピリッとしました。その時に、古川さんはブースの中でも外でもずっと会長を背負われているんだなとすごく感じたんですよね。現場の外でも引っ張ってくださる力がある。それが古川慎だと思います。

 

どうですか? お2人は。

 

小原 古川さんって、白銀御行を演じているから、いつも“白銀御行としての目線”でいるんですよね。女性陣がキャラソンを出した時も、かぐやの答え合わせの曲は(白銀御行ではなく)自分自身として役を通さずに聴くべきなのか……と考えてしまうぐらいマジメな方で。

 

そうでありつつ、俯瞰で見ている部分もあって。生徒会メンバーの五角形にいろいろなキャラクターが加わってどう見えるのか、このあとどう展開していくのか、その時に自分はこういう立ち位置だよな……っていう視点でも見ているんです。だからこそ、分散収録になって先に声の入っていないキャラクターがいたとしても、それを予測してお芝居されているなと横にいてずっと感じていました。そういうところもすごいです。演じたら、それしか見えなくなる方もいますから。

 

それに古川さんは、年齢的には生徒会メンバーのキャストで一番上なんですけど、それぞれの役者としての悩みを聞いてくださるし、聞くだけじゃなくて自分の悩みも話してくださるんです。その心の開き方も、だいぶ我々に影響を与えているかなと感じています。すべてひっくるめて素敵ですね。

 

富田 うんうんうん。

  

――逆に年齢が一番下なのは富田さんですよね。富田さんから見た古川さんの印象はいかがですか?

 

富田 古川さんとは「かぐや様」の前にもご一緒する機会がありましたし、今も別の現場でご一緒することが多いので、常にお芝居を見させていただいています。「かぐや様」では第2期の生徒会選挙の回が、古川さんとノンストップでひたすらかけ合いをする最初のタイミングだったんです。演じていると、スポーツ選手でいう“ゾーン”に入る瞬間があって、そういうのが必要なタイミングというか。

 

でも、この作品に携わらせていただいて3年ほど経とうとしていますが、その時は今よりももっと未熟だったので、お芝居的には古川さんと対等でいかないといけないのに、台本を見て無理かもと思ってしまって……。生徒会選挙の回は、恐る恐る現場に行ったんですよ。そうしたら、古川さんってあまり口数が多い方ではないんですけど、収録ではとても背中で語ってくれて、雰囲気で「富田ちゃんこっちだよ」とすごく示してくださっていると隣で感じたんです。

 

生徒会選挙の中で、会長がミコに「言ってみ」と言ったのをきっかけに、ミコがばーっとしゃべれるようになるシーンがありますけど、その時のミコと一緒で、私も古川さんにとても引き上げていただいているとすごく感じた瞬間でした。それを味わってしまったから、リスペクトが止まらなくて。相談に乗ってくださっているという話もありましたが、古川さんは「かぐや様」と全然関係のないお仕事の話もすごく親身に聞いてくださるんですよ。

 

あと、先日すごく愛情深い方なんだなって感じた瞬間もありました。「奉心祭 in AKIHABARA」のイベント(2022年10月28日〜30日開催)で、鈴木くんがステージにいて、ここちゃんとあおさんの2人が影ナレをしていたことがあったんですね。私と古川さんは控えの椅子に座っていたんですけど、古川さんはモニターを見ながらすごく愛おしそうな顔をしていたんですよ。

 

小原 パパ(笑)。

 

古賀 あはははは!

 

富田 本当にこの現場が好きなんだなって感じて、ほっこりしました。

  

――本当に素敵な現場ですね。たくさんのお話ありがとうございました!


(取材・文・撮影/千葉研一)

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かぐや様は告らせたい-ファーストキッスは終わらない-

かぐや様は告らせたい-ファーストキッスは終わらない-

上映開始日: 2022年12月17日   制作会社: A-1 Pictures
キャスト: 古賀葵、古川慎、小原好美、鈴木崚汰、富田美憂、花守ゆみり、麻倉もも、日高里菜、八代拓、市ノ瀬加那、福原遥、青山穣
(C) 赤坂アカ/集英社・かぐや様は告らせたい製作委員会

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