StylipS、奇跡の復活にSSAがどよめいた!──大盛況に終わった「Animelo Summer Live 2022 -Sparkle-」DAY2振り返りレポート!前編

2022年09月10日 13:000

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毎年恒例の夏のイベント「Animelo Summer Live」(アニサマ)が、今年もやってきた! 2022年8月26日(金)、27日(土)、28日(日)の3日間にわたって開催された世界最大のアニソンライブイベント「Animelo Summer Live 2022 -Sparkle-」(アニサマ2022)。

アキバ総研では、3日間の模様を振り返るレポートを掲載する。

「Animelo Summer Live 2022 -Sparkle-」DAY2

 

1日目に引き続き、会場アナウンスは、アニサマと同い年の井上喜久子17歳(おいおい)が務めている。土日ということもあって、平日開催の1日目よりも熱気は高めであった。

16時を過ぎた頃、アニサマ2日目の幕が上がる。おなじみのU2の「Vertigo」では、観客の楽しそう顔がスクリーンに映し出されていた。オープニングムービーでこの日のラインアップが紹介されたが、2日目は男性アーティスト、女性アーティスト、そしてアニメコンテンツ、アニソンシンガーなど、バランスよく出演者がセッティングされている印象を受けた。

 

 

KISHOWさんのシャウトから始まった1曲目は、FLOW×GRANRODEO×angelaによる「SKILL」(PS2用ゲーム「第2次スーパーロボット大戦α」OP)! アニサマに何年も通っているが、こんなにも熱いオープニングはちょっと記憶にない。お祭り野郎たちが集まって、お祭りナンバーを熱唱するという最高にアゲアゲなスタートで、さいたまスーパーアリーナが揺れる。KEIGOさんとatsukoさんが声を重ねれば、TAKEさんからe-ZUKAさんへとギターソロをリレーいていくのもカッコいい! 〈You can fly!〉で、みんなでジャンプをしまくり、〈Motto! Motto!!〉と、どこまでもテンションを高めていった。

  

オープニングアクトの熱気も冷めやらぬまま、アーティストのトップバッターを務めたのは、以前取材した時、アニサマへの熱い思いを語ってくれたMADKIDだ。

 

 

ストリングスの荘厳な調べから、ステージにポップアップしてきた5人。「盾の勇者の成り上がり」OP映像をバックに、磨き上げてきたダンスパフォーマンスで「RISE」(「盾の勇者の成り上がり」OP)を歌う。

MADKIDは、2ラッパー3ボーカルのダンスロックユニットで、これまでアニソン界にはいなかったジャンルのグループである。個性の違うボーカルと超絶テクニカルなラップの応酬、キャッチーなメロディをとてつもない疾走感で激しくダンスしながら歌う、というパフォーマンスが魅力だ。

「これがMADKIDだ!」と言わんばかりのステージングで、最新タイアップ曲「Bring Back」(「盾の勇者の成り上がり Season 2」OP)を叩きつけ、文字通り成り上がってみせた。

 

続いてDIALOGUE+が登場。

 

2019年に結成されてすぐに、アニサマけやきひろばにてミニライブを開催、アニサマへは昨年に引き続きの出演となる。今年は声優ユニットとして、アニメタイアップを立て続けに担当。そのどれもがガッツリ盛り上がれるライブ映えする楽曲なのは、音楽プロデュースを田淵智也さん(UNISON SQUARE GARDEN)が手がけているから、というのもあるだろう。

 「恋は世界定理と共に」(「恋は世界征服のあとで」ED)、「僕らが愚かだなんて誰が言った」(「骸骨騎士様、只今異世界へお出掛け中」ED)をメドレーで歌い、最後に「デネブとスピカ」。直近のアニメタイアップ曲を3曲連続で歌っていく。ライブ経験もしっかり積んできているだけあって、安定感たっぷりのダンスパフォーマンスで、ソロでもユニゾンでもバランスの取れたボーカルはさすがだった。

この日は新型コロナウイルスの影響で飯塚麻結さんが不在だったが、6人でしっかりとユニットの力を見せつけていた。

 

個人的に、この次の活躍を期待している男性声優アーティストが梶原岳人さんである。自身も主演を務めたTVアニメ「ブラッククローバー「第12クールEDテーマ「A Walk」を熱唱。

 

 

ここまでユニットによるパフォーマンスが続いた中、たったひとりでステージに立ち、会場を熱くしていく。大きなステージをダッシュしながら、まったくブレずに歌を歌えるところも素晴らしいし、初アニサマにもかかわらず堂々としたパフォーマンスだ。

「色違いの糸束」(「オリエント」淡路島激闘編ED)は、それぞれの個性を讃えた楽曲ということで、ペンライトを自分の好きな色にしてくださいとお願いして、TVアニメ「オリエント」の映像とともに届けられる。真っすぐな歌声に含まれる温かさ、ファルセットの美しさ、心地よい歌声が会場に響き渡っていた。

 

幹葉さん(スピラ・スピカ)feat.重永亮介で「サヨナラナミダ -piano ver.-」(「戦翼のシグルドリーヴァ」ED)をスペシャルステージで披露。いつもにぎやかしのようなポジションでアニサマに登場するイメージがあるスピラ・スピカ──もとい幹葉さんだが、その歌声は本物。彼女の歌をフィーチャーしたステージで、その表現力を遺憾なく発揮した。

 

 

歌のイメージを受けてしっとりとしたMCを始めたかと思ったら、言っていることがどんどん面白い方向に……そしてスピラ・スピカのメンバー寺西裕二さん(Gt)とますださん(Ba)が登場すると、いつものハジけたテンションになる幹葉さん。実は8月末日で、寺西さんとますださんはユニットを2022-09-10卒業するということで、これが3人体制でのスピラ・スピカとして最後のステージになるのだが、今年大ヒットしたTVアニメ「その着せ替え人形は恋をする」のOPテーマ「燦々デイズ」を元気よく披露。

アニメの映像も、1曲まるまる尺のスペシャルムービー! 五条くん目線の曲だけあって、かわいい喜多川海夢が堪能できるアニメの名シーンのオンパレードだった。さいたまスーパーアリーナのど真ん中で、スクリーンと観客を見る景色は、スピラ・スピカの3人にとって、忘れられないものになったのではないだろうか。

 

 

会場が大きく揺れてどよめきが起こったのは、StylipSのステージだ。

小倉唯さんと石原夏織さんが肩を並べてステージに立つというだけでも鳥肌モノなのに、さらに伊藤美来さんと豊田萌絵さんも登場し、一夜限りのStylipS復活劇。これぞアニサマ!というスペシャルなサプライズだった。ユニットの活動終了後、大きく成長してきた4人が奇跡の復活を遂げたのである(と言ってもこの伊藤さん、豊田さんは小倉さん、石原さんのユニット卒業後に加入したため、4人が一緒にユニットを組んでいた時期はないのだが)。

 

 「STUDY×STUDY」(「ハイスクールD×D」ED)のパフォーマンスを見て、「強い、強すぎる!」という正直な感想がこみ上げてきた。さらに古(いにしえ)の自己紹介も復活。JKの頃から、気づいたら27歳になっていたという豊田萌絵さんのコメントがすべてを物語っていたが、CDデビューから数えるとなんと今年で10周年のStylipSは、この日限りの復活なのだという。「MIRACLE RUSH」(「咲-Saki- 阿知賀編 episode of side-A」OP)と「Choose me♡ダーリン」(「この中に1人、妹がいる!」OP)とアニソン史に残る名曲を立て続けに披露。4人は新たな伝説をアニサマに刻み、ステージを去った。

 

スキマスイッチの名曲「奏(かなで)」(「一週間フレンズ。」ED)で、高まりまくった会場の熱気を、青い光で涼しくしたのは雨宮天さん。

TVアニメ「一週間フレンズ。」の映像も懐かしく、放送当時の感動が蘇ってくる。アニメが放送された2014年は、彼女の名前がアニメファンに知れ渡った年でもあるので、それも含めて感慨深いステージとなった。MCでも、本作で演じた藤宮香織が初のヒロインであったこともあり、自分にとって大切な作品であり、楽曲もまた同様であると想いを語った。


翌日が誕生日ということで、これが28歳最後の景色となると、サイリウムの青に染まった会場を見渡しながら語る雨宮さん。次の「フリイジア」(「天官賜福」ED)では会場を赤く染めたあとは、TVアニメ「理系が恋に落ちたので証明してみた。」で彼女が演じている氷室菖蒲が、映像でサビの振りをレクチャー。

 

衣装チェンジをした雨宮さんが再びステージに登場すると、ダンスポップチューン「Love-Evidence」(「理系が恋に落ちたので証明してみた。」2期OP)で会場をひとつにして、最後は「みんなと一緒に、アニサマが大好きってこと、証明完了」とかわいらしく実験結果を報告した。

  

センターステージに再登場した、DIALOGUE+は、アニサマ2022のテーマ曲を手がけた田中秀和さんが作曲(作詞は畑亜貴さん)をしたことでも知られている人気アニソン「花ハ踊レヤいろはにほ」(「ハナヤマタ」OP)を披露。鳴子を右手に持って、スペシャルステージをくるくると旋回するパフォーマンスで、会場を盛り上げた。

 

 

毎年圧巻のパフォーマンスを見せてくれる大橋彩香さんは、「ダイスキ。」(「可愛ければ変態でも好きになってくれますか?」OP)からステージをスタート。トロッコで会場を一周しながら、そのよく通る歌声を会場中に響かせる。もともと歌唱力は抜群の彼女だが、最近はアコースティックアルバムのリリースを経て表現力もさらに増してきている印象。どこまで成長していくのだろうと感じさせてくれるアーティストだ。

 

着ていたピンクのジャケットを脱ぎ捨てると、雰囲気が正反対のベルトだらけの黒いタイトな衣装になり、ロックチューン「HOWL」を歌い上げる。

 

そしてスーパーギタリスト、マーティ・フリードマンさんを召喚し、彼の超絶ギターソロから「Be My Friend!!!」(「史上最強の大魔王、村人Aに転生する」OP)を披露。この曲はタイトルからはまったく想像もできないと思うが、直球メタルな楽曲なのだ。元メガデスのギタリストであるマーティさんの激しいギターに負けない、力強いボーカルを叩きつける大橋さん。

かわいいからカッコいいまで、非常にふり幅の大きなステージで会場を盛り上げた。

 

 

アニサマ2日目、前半戦の最後を飾ったangelaは、まさかのTWO-MIXのカバー曲「JUST COMMUNICATION」(「新機動戦記ガンダムW」OP)からスタート。1990年代にひとつの時代を作った伝説的ユニット(ボーカルは、あの声優・高山みなみさん)のデビュー曲の、本気カバーに圧倒された(25周年記念アルバム「TWO-MIX Tribute Album "Crysta-Rhythm”」でのangela参加曲でもある)。

いつも挨拶で、別の名前でボケることでおなじみのatsukoさん。オープニングでは「奥井雅美です」と挨拶をしていたが、ここではド直球に「TWO-MIXです!」と挨拶をして笑いを取る。TWO-MIXのリーダー・永野椎菜さんも会場に見に来ていることをKATSUさんが報告をするなど(※本人にtwitterでツッコまれていた)、相変わらず楽しい2人だ。続くスパークルメドレーとして、観客にジャンプをさせたり、ペンライトをぐるぐるさせたり、会場を巻き込んで盛り上げていく。 

 

「angelaは携わったアニメ主題歌、死ぬまで歌う所存です」という名言も飛び出し、TVアニメ「K」の放送10周年を祝うべくOPテーマ「KINGS」を熱唱。ここでも観客と一緒にジャンプをしたり、会場にビッグウェーブを起こしたりと、激しく盛り上がった。

(取材・文/塚越淳一)

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