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「聴こえる?」のMVでは、クマが「もうひとりの自分」になっています
── 去年の内田さんの気持ちが反映された曲になっている、ということですね。それを改めて今聴いて、どう感じますか? 内田 この曲の後に「HIKARI」を作って、冬を越えて春になって……、特に自分が変わったという実感はないんですけど、「この1年、私、がんばったな」と思います(笑)。この数年、本当にしんどかったんですけど、自分がやるべきことはやれたと思うし、ぐっと耐え忍ぶことを覚えることができたような気がします。
── しんどかったというのは、コロナ禍という外部的な要因だけでなく、内田さん自身の要因もあってのことでしょうか? 内田 まずはコロナ禍が原因で、ひとりがしんどいなと思いました。アニメの収録は、ひとりでやらなければいけないことが多くて、けっこう悩んだんですよね。かけあいで生まれるものって、たくさんありますから。そんな中で、試行錯誤しながらいろいろなことにチャレンジして、今、自分が本当にやりたいことが見えてきた月日だったと思います。
── 「聴こえる?」は、その試行錯誤の最中に制作した曲だったということですね。 内田 そうですね。レコーディングしたのは去年の6月くらいで、コロナ禍が終わりそうかも、いやまだまだ続く、みたいな時期だったと思います。だいたい後になって気づくんですけど、音源化された歌には、レコーディングしたときのメンタルが如実に出ているんです(笑)。ファンのみなさんは今、新曲として聴いてくださるわけで、制作してから発表するまで楽曲をどう温めていくかも大事ですね。
── 「聴こえる?」のミュージックビデオ(MV)についてはいかがでしょうか? 内田 着ぐるみのクマさんが出てきます。「内なる声がする」という歌い出しで、小さいぬいぐるみだったはずのクマが、私の後ろに立っていて、その後ずっと私の後を着いてくるんです。つまり、私を見守るもうひとりの私を、クマが象徴しているんですね。着ぐるみと一緒に街に出ての撮影はめちゃめちゃ楽しくて、子どもたちが「クマだー!」って寄ってきて人気者になっているのを、逆に私が隣でニコニコ見守っていました(笑)。
── バッティングセンターにもクマと一緒に行ってましたね。 内田 神宮外苑のバッティングドームで、私が打っているのをクマが応援してくれました(笑)。私が好きだからかわかりませんが、なぜかMVにも野球要素を入れてくださったんです。普段、バッティングセンターに行くことはないので下手っぴなんですけど、撮影技術によってホームランを打ったようになっていました。
── かわいくて面白いMVで、歌の内容ともしっかりシンクロしていますね。 内田 そうですね。MVと一緒に聴いていただくと、より歌詞が心の中にすんなり入ってくると思います。「あ、ここはこういうことを言っていたのか!」と、歌詞にこめられたメッセージにも気づいていただけるんじゃないかな。
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── CDのジャケットでは、2人乗りの自転車の前と後ろに男装とスカート姿の内田さんが乗っています。ジャケットのコンセプトを教えていただけますか? 内田 「もうひとりの自分」ですね。自転車なので、ひとりはメンズっぽい感じにできたら面白いよねということで、パンツスタイルにしてみました。
── カップリングの「Sensation Dancin’Show♪」は、社会人になりたての女性を主人公にした、ダンスナンバーです。毎日をがんばる人の歌ということでは、今回の収録曲は世界観が近いですね。 内田 確かに。この2曲が同じシングルに収録されたのは偶然なんですけど、今をがんばって生きている人の歌という意味では似ていますね。「Sensation Dancin' Show♪」はファンキーなダンスナンバーなので、曲調はまったく違うんですけど。
── 内田さんは、しんどいなと思ったとき、どんなことをして発散しているんですか? 内田 そうですね……、翌日に朝早くから仕事があったとしても、「神奈川くらいなら行けるかな?」と考えて夜中に車を走らせて、温泉に入りにいくとか(笑)。それで、そのまま朝を迎えて仕事に行くんです。家の中でぼんやりしたりして、気持ちをリラックスさせるというタイプでは、全然ないんですね。
── むしろ正反対の、超アクティブな発散法なんですね(笑)。 内田 ちょっとでも時間が自由になれば、行きたいところに行って、そこで得たことを仕事に生かしたいなと。何もしていない時間が本当に嫌いで、1年365日が400日くらいの密度で生きているのかも、と思います。
── 今回は、日常をがんばって生きる人への癒やしをテーマにしながら、人生や仕事への接し方についても考えさせられるシングルになったということですね。そんなエネルギッシュな内田さんの、今後のご予定を最後に教えてください。 内田 シングルのリリース直後の4月23日(土)に、ファンクラブイベント「LIVE IS LIKE A SUNNY DAY♫ Vol.4」が開催されます。それから、「聴こえる?」のリリースを記念して、今年2月に開催した「UCHIDA MAAYA LIVE 2022『MA-YA-YAN Happy Cream MAX!!』」の期間限定配信が決まりました。さらに、ちょっと先になりますが、9月24日(土)の「UCHIDA MAAYA Hello,1st contact! [Revival]」の開催も発表されました。どれも、楽しみにしていてください。
内田真礼プロフィール
うちだまあや/12月27日生まれ、東京都出身。 2014年4月、1stシングル「創傷イノセンス」(TVアニメ「悪魔のリドル」オープニングテーマ)をリリースし、アーティストデビュー。現在まで、12枚のシングル、3枚のアルバム、2枚のミニアルバムをリリースしている。現在、YouTubeの「CrosSing」で、いきものがかりの「ブルーバード」のカバーを公開中。
CDデータ
■TVアニメ「社畜さんは幼女幽霊に癒されたい。」エンディングテーマ「聴こえる?」
初回限定盤CD+BD 2,200円(税込)
ポニーキャニオン/2022年4月20日発売
通常盤CD 1,400円(税込)
ポニーキャニオン/2022年4月20日発売
〈収録曲〉 01. 聴こえる? 02. Sensation Dancin' Show♪ 03. 聴こえる? -Instrumental- 04. Sensation Dancin' Show♪ -Instrumental-
〈初回限定盤Blu-ray収録内容〉 ・「聴こえる?」Music Video ・「聴こえる?」off shot ・「聴こえる?」Making of Music Video
インフォメーション
●UCHIDA MAAYA LIVE 2022「MA-YA-YAN Happy Cream MAX!!」期間限定配信 ニューシングル「聴こえる?」のリリースを記念して、2022年2月20日にパシフィコ横浜にて開催したUCHIDA MAAYA LIVE 2022「MA-YA-YAN Happy Cream MAX!!」を期間限定で配信
視聴チケット 3,800円(税込) チケット販売期間:3月13日(日) 20:30 ~ 5月8日(日) 21:00 視聴期間:4月20日(水)20:00 ~ 5月8日(日) 23:59 ※詳細は、オフィシャルサイト https://uchidamaaya.jp/ まで (取材・文/鈴木隆詩) (C) 有田イマリ/SQUARE ENIX・製作委員会も癒されたい。